【季節の手仕事「あんこ」③あんこを食す年間スケジュール】餡入りのお菓子を食す年間スケジュールの紹介

 1年を通して食べられる和菓子

「あんこ」を使ったお菓子を食べる行事や季節の紹介です。

古くから「あんこ」が好まれて食べられた理由としては、小豆の赤が邪気を祓うとされ、それを食べることで魔除けの効果があると信じられていたからです。




「あんこ」入りのお菓子を食べる行事や日にち

お正月に「花びら餅」

お正月に食べる「花びら餅」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「花びら餅」】お正月に食べたい和菓子第1位!甘いのに味噌やごぼうが入った不思議なお餅!
花びら餅とは、花びら餅を食べる時季、花びら餅の分類、花びら餅の歴史、花びら餅の名前の由来、花びら餅の別名、花びら餅の作り方などを紹介しています。

1月11日 鏡開きに「お汁粉」

年神様が宿っていたとされる鏡餅を、邪気を祓うとされる赤い色をした小豆と共に食べることで、1年の無事を願いました。お汁粉が一般的ではありますが、雑煮や善哉を食べるところもあるようです。日にちは、地域により異なります。ご了承ください。

「鏡餅と鏡開き」と「お汁粉」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「お正月」③鏡餅・鏡開き】お正月の「鏡餅をしつらえる方法」、そして「鏡開きをする方法」
お正月の鏡餅とは、鏡餅をしつらえる、鏡餅の飾り方、飾る時期をご紹介。お正月期間が終わった後の鏡開きについて、鏡餅の行方としてお汁粉についてもご紹介しています。お正月の1つ1つの行事の意味を知って、お正月期間を楽しみ、運気を呼び込みましょう。
【季節の手仕事「お汁粉」】地域で呼び方も違います!もっと知りたいお汁粉の種類とそれぞれの簡単レシピ
お汁粉にはたくさんの種類があり、地域によってその呼び方の違いがあります。また、素材を足すことでできる変わったお汁粉の種類と作り方も紹介。お汁粉の基本となるあんこについては、あんこの記事にもありますので合わせて参考になさってください。

春に「椿餅(つばきもち)」

椿が咲く頃に食べる「椿餅」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「椿餅」】『源氏物語』にも出てくる椿餅ってどんなお餅?椿餅の歴史から簡単レシピまで紹介
源氏物語にも出てくる椿餅とは、どんなお餅でしょう。椿餅を食べる時季、椿餅の分類、椿餅の歴史、現在の椿餅との違い、椿餅の地域性、椿餅の簡単レシピなどを紹介。

春に「鶯餅(うぐいすもち)」

うぐいす餅20240127

餅や求肥であんこを包み、青きな粉や青海苔をまぶしたもの。両端をつまんで、鶯を見立てた形にすることが多い。鶯が鳴き始める2月頃に食べられる上生菓子です。この時期にしかない、和菓子です。

鶯餅の手作りセットを、こちらからお取り寄せができます。ぜひ作ってみてください。↓↓↓

3月3日 ひなまつりに「草餅」、「あこや/ひちぎり」

3月3日は、上巳の節句(ひなまつり)。

もともと中国では、「母と子が健やかに生きられますように」と母子草(別名:春の七草のゴギョウ)を使ったお餅(母子餅=草餅)が食べられていました。それが日本に伝わり、日本では邪気を祓うとされるよもぎを使ったお餅(よもぎ餅=草餅)が食べられるようになりました。残念ながら、この頃は、あんこが入っていないお餅だけだったのですが、現在では、「草餅」といえば、あんこが入ったよもぎ餅になります。

「あこや/ひちぎり」は、お餅やういろう、求肥、こなしなどの生地の上に、あんこやそぼろ(きんとん)がのっているのが特徴。お餅の生地は、よもぎ餅やピンクに着色したういろう生地で、あんこも白あんに着色したものなどがあり、ひなまつりらしく可愛い色合いのお菓子です。

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【季節の指標】3月3日 五節句「上巳の節句」、節供「上巳の草餅」①ひなまつりのしつらえや行事食まとめ
五節句「上巳の節句」、上巳の節句のしつらえ「雛人形」や「桃の花」、上巳の節句の行事食、節供「上巳の草餅」、ひなまつりのお菓子「雛菓子」についての紹介となります。季節柄、明るく華やかな女の子の節句のひなまつりの行事としましょう。
【季節の指標】3月3日 五節句「上巳の節句」、節供「上巳の草餅」②ひなまつりの楽しみ「雛菓子」まとめ
雛菓子とは、全国的な雛菓子の種類として、草餅、桜餅、菱餅、雛あられ、貝型の落雁、地域の東として、ひなまんじゅう、きりせんしょ、きんかとう、あこや、ひちぎりなどを紹介

3月の春のお彼岸に「牡丹餅(ぼたもち)」

春は、牡丹の花が咲くので、「牡丹餅(ぼたもち)」といいます。あんこともち米を2つをあわせて作ることから、ご先祖様とあわせてくれるという意味で、牡丹餅をお供えするそうです。

「牡丹餅(ぼたもち)」は、あんこは「こしあん」、もち米はほとんど潰した「本殺しまたは皆殺し」にします。

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【季節の手仕事「ぼたもち・おはぎ」】ぼたもちとおはぎなどの違いは、季節やあんこの状態ともち米の状態
ぼたもちとおはぎだけでない、四季のタイプ、牡丹餅、夜船、御萩、北窓の違いをご紹介。それぞれの作り方や地域性の違いなどなどを分析。また、和菓子ならではの繊細な季節の違いを取り入れているところが、日本人の心をくすぐる素晴らしい食べ物です。

4月に「桜餅」

桜のお花見の頃にいただく桜餅。関東ではあんこをクレープ状に焼いた皮に包んだもの、関西ではあんこを道明寺で包んだ桜餅が食べられます。

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【季節の手仕事「桜餅(さくらもち)」】関東の皮タイプと関西の道明寺タイプだけではない桜餅の種類の魅力
関東のクレープ状の皮タイプや関西の道明寺タイプなど、作り方や見た目、味の違う桜餅の違いや歴史を紹介。桜葉は伊豆松崎で作られており、桜は見るだけでなく食べる楽しみがあることがわかります。手軽に食べられる桜餅も紹介しています。お試しください。

5月 端午の節句に「柏餅」

柏の葉は、新芽が出ないと古葉が落ちないので、子孫繁栄の縁起から使われています。

端午の節句に柏餅を食べるのは、江戸時代に始まった日本独特の風習のため、主に関東で食べられています。関西では、あんこは関係ありませんが、粽が食べられています。

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【季節の指標 五節句「端午の節句」、節供「端午の粽」】もっと知りたい!端午の節句の行事食やしつらえ!
五節句、端午の節句、節供、節供の粽それぞれについて、関東での行事食の柏餅について、端午の節句のしつらえや別名「あやめの節句」についてをご紹介。5月5日のこの日は、こどもの日でもあります。節句のことを知り、お子様たちと楽しく過ごしましょう。

6月頃に「杏餅」

生菓子。餅菓子。求肥で杏の餡を包んだもので、杏の甘酸っぱさと甘さがぴったりです。

夏に「夜舟(よふね)」

3月の春のお彼岸に食べる「ぼたもち」、9月の秋のお彼岸に食べる「おはぎ」が有名ですが、実は、夏に食べる「夜舟(よふね)」や冬に食べる「北窓(きたまど)」もあります。

「夜船(よふね)」は、あんこは「こしあん」、もち米は半分潰した「半殺し」です。

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【季節の手仕事「ぼたもち・おはぎ」】ぼたもちとおはぎなどの違いは、季節やあんこの状態ともち米の状態
ぼたもちとおはぎだけでない、四季のタイプ、牡丹餅、夜船、御萩、北窓の違いをご紹介。それぞれの作り方や地域性の違いなどなどを分析。また、和菓子ならではの繊細な季節の違いを取り入れているところが、日本人の心をくすぐる素晴らしい食べ物です。

9月の秋のお彼岸に「おはぎ」

秋は、萩の花が咲くので、「御萩(おはぎ)」といいます。あんこともち米を2つをあわせて作ることから、ご先祖様とあわせてくれるという意味で、おはぎをお供えするそうです。

「御萩(おはぎ)」は、あんこは「つぶあん」、もち米は半分潰した「半殺し」です。

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【季節の手仕事「ぼたもち・おはぎ」】ぼたもちとおはぎなどの違いは、季節やあんこの状態ともち米の状態
ぼたもちとおはぎだけでない、四季のタイプ、牡丹餅、夜船、御萩、北窓の違いをご紹介。それぞれの作り方や地域性の違いなどなどを分析。また、和菓子ならではの繊細な季節の違いを取り入れているところが、日本人の心をくすぐる素晴らしい食べ物です。

旧暦の10月の初めの亥の日の亥の刻に「亥の子餅」

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【季節の指標 節供「亥の子餅(いのこもち)」】亥の子の祝いに食べる「亥の子餅」 2025年11月2日
節供の1つである「亥の子餅」について、作り方や食べる月、食べる日、食べる時間、なぜ食べるのか、などをご紹介。「亥の子餅」が近くの和菓子やさんで手に入らないようでしたら、自分で作ってしまう簡単レシピもご紹介。チャレンジしてみてください。

冬に「北窓(きたまど)」

3月の春のお彼岸に食べる「ぼたもち」、9月の秋のお彼岸に食べる「おはぎ」が有名ですが、実は、夏に食べる「夜舟(よふね)」や冬に食べる「北窓(きたまど)」もあります。

「北窓(きたまど)」は、あんこは「つぶあん」、もち米は、半分潰した「半殺し」です。

「北窓」についてはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「ぼたもち・おはぎ」】ぼたもちとおはぎなどの違いは、季節やあんこの状態ともち米の状態
ぼたもちとおはぎだけでない、四季のタイプ、牡丹餅、夜船、御萩、北窓の違いをご紹介。それぞれの作り方や地域性の違いなどなどを分析。また、和菓子ならではの繊細な季節の違いを取り入れているところが、日本人の心をくすぐる素晴らしい食べ物です。

季節ごとの「あんこ」菓子

土用餅 どようもち

季節ごとに食べるものとして、「土用餅」があります。

土用餅は、四季それぞれの土用期間(春土用夏土用秋土用冬土用)に食べるとよいというもので、地域によりその内容が違います。

「小豆餅」を食べて厄除けになるといわれているもの、「あんころもち」を食べて力がつくといわれているもの、北陸では「ささげ餅」または「ささぎ餅」を土用だけでなく夏に食べるところや、土用に食べるところがあるようです。




季節関係なく「あんこ」菓子

あんこが使われているお菓子の種類一覧です。色付き文字のお菓子は、クリックすると詳しい説明があります。あいうえお順になっています。

下記には含めませんでしたが、「こなし」や「練切」の一部でもあんこが使われています。

あずきもち 小豆餅

◆あんクロワッサン

あんこ玉

あんこまき あんこ巻

あんこもち 餡子餅

あんころもち 餡ころ餅

◆あんドーナッツ

◆アンバターサンド

◆あんぱん

あんまき あん巻

◆あんみつ

あんもち 餡餅

伊賀餅

◆石衣

◆今川焼き

◆浮島

うずら焼き

梅が枝餅

◆鹿の子

桔梗餅

◆黄味時雨

◆きんつば

くるみ餅

◆時雨

◆雪平

そば餅

だいふく 大福

たい焼き

団子

◆茶通

◆つやぶくさ

どら焼き

饅頭各種

◆最中

◆桃山

柚子餅

羊羹各種

明日はどんな手仕事する?

あんこは、豆から作られています。お砂糖を使っているものとはいえ、身体には良いものです。1回に食べる量さえ多くなければ、積極的にとっても良いものだと、個人的には思っております。

自分で作ることができるようになれば、砂糖の調整や種類も選択して、身体に良いものを作っていけたら良いですよね。

また、牡丹餅、夜船、御萩、北窓のように、全部同じものだと思われるものでも季節により作り方が違う和菓子は、日本独特の繊細な文化であるということを、後世にも言い伝えていきたいものです。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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