夏には冷たく冷やして食べると美味しい「わらび餅」。最近では、1年中販売されているほか、わらび餅専門店などもたくさんできています。
買ってくるのもよいですが、自分で作ってもびっくりするほど簡単です。
自分で作るなら、いくらでも好みのわらび餅ができます。時間も手間もかからず簡単なのに、とっても贅沢な和菓子です。ぜひ挑戦してみてください。
わらび餅とは
わらび餅とは、わらび粉に砂糖、水を加えて練って作った餅菓子をいいます。
わらび餅を食べる時季
山菜のわらびが採れるころに食べるとも言いますが、時季を問わず、1年中楽しめるお菓子です。
冷やして食べると美味しいので、夏に人気があります。
わらび餅の分類
生菓子。餅菓子。
わらび粉について
わらび粉ができるまで
わらび餅の材料となる「わらび粉」とは、春の山菜である「わらび」の地下茎を砕き、白粉を取り除き、精製したでんぷんのことをいいます。
寒くなり雪が積もるようになった頃、畑の中からわらびの根を掘ります。上質なでんぷんを含んだわらびの根は、中が真っ白です。
冷たい綺麗な水で、根をしめるように洗うと、最高級のでんぷんが採れるといいます。洗い終わったら、根を細かく砕きます。砕いた根を大きな樽の中で冷水にさらし、皮とでんぷんを分離させます。
根をザルにあげ、冷水をかけながら、新しい樽に濾したものを落としてでんぷんを抽出していきます。もう1度濾してから、3日間寝かせると、樽の底に白いでんぷんが残ります。この白いでんぷんを乾燥させると、わらび粉が出来上がります。
根1kgあたり、わらび粉は70gしかできない貴重なものです。
「わらび粉」、「本わらび粉」、「わらび餅粉」の違い
販売されている「わらび粉」と呼ばれるものは総称で、質と内容に違いがあります。
「わらび粉」と呼ばれるものは、わらびの根のでんぷんからできています。
「本わらび粉」呼ばれるものは、純粋なわらび粉が原料です。本わらび粉100%でわらび餅を作るとわらび餅が黒っぽくなります。それが本当のわらび餅の色です。わらび餅に弾力があります。
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「わらび餅粉」と呼ばれるものは、甘藷(さつまいも)のでんぷんからできています。
自分で作るのであれば、スーパーなどでも手に入りやすい安価な「わらび餅粉」でも十分満足のできるものができます。
ちなみに、わらびでんぷんの特産地は、長野県南木曽町、岐阜県高山、奈良、福岡などです。
基本の「わらび餅」の作り方

お店で販売しているような、切ってきな粉をつけるくらいの硬さのわらび餅の基本のレシピです。
《 材料 2~3人分 》
わらび餅粉 50g
砂糖 25g
水 250cc(しっかりとした弾力)~280cc(ぷるんとした弾力)
きな粉 少々
《 作り方 》
①ボウルに、わらび餅粉、砂糖、水を入れて、混ぜ合わせます。わらび餅粉が、溶けにくいので、ここでしっかり溶かしましょう。
②裏ごしします。裏ごしすることで滑らかになります。
③②を中火にかけ、木べらで練り上げます。
④色が白から半透明になってくるまで、練り上げてください。だんだん重くなります。
⑤半透明になったら、弱火にして、更に柔らかくなるまで練り上げてください。
⑥平なパット(なければ、深みのある平なお皿でもよいでしょう)に流し入れ、常温で固めます。30分くらいで固まります。食べる直前に冷やして食べます。
⑦食べやすい大きさにカットしてください。
好みできな粉をふりかけてください。
作った当日中は美味しく食べることができます。
わらび餅の硬さ
上記レシピは、型に流し込み、切って食べることができる硬さのレシピとなります。もじなどで挿して食べるくらいの硬さになります。
手で絞って丸い形にする場合は、熱いうちに絞ったものを、氷水で冷やすと固まります。
好みの器などに流し入れて固めれば、もっと柔らかくすることもできます。その場合は、お水の量を好みで増やしてください。器にさえ入っていれば、とろんとろんに柔らかくでも大丈夫です。
わらび餅の種類
上記レシピは、ごく一般的な甘さのレシピとなります。
後でかける黒蜜などのトッピングのことを考えて、甘さを控えめにしたいようでしたら、砂糖の量を少し減らしてください。逆に、きな粉だけで食べたいというようでしたら、少し甘くしても良いと思います。
砂糖を黒糖に変えて、そのまま食べても美味しいです。「黒糖のわらび餅」になります。
お水を牛乳に変えて「ミルク味のわらび餅」や、お水をコーヒーに変えて「コーヒー味のわらび餅」もできます。
桃やパイナップルなど、フルーツをすりおろして混ぜれば、フルーツのわらび餅もできます。
抹茶のわらび餅

「抹茶のわらび餅」は、濾した抹茶3gを上記レシピ①に加えるだけです。食べる食前に、切り分けたら上から抹茶5gを濾しながら振り掛けます。
市販の抹茶のわらび餅よりも抹茶味が濃いので、そのまま食べるよりも、あんこやアイスクリームを添えて食べるのが最高です。
抹茶を使った「抹茶菓子」についてはこちら ↓↓↓

よもぎのわらび餅

よもぎを摺り下ろして入れた「よもぎのわらび餅」です。あんこを添えると美味しいです。
「よもぎ」についてはこちら ↓↓↓

柚子のわらび餅

「柚子のわらび餅」は、何もつけずにそのまま食べます。濾して火にかける時に、すりおろした柚子10gを加えるだけです。柚子の良い香りのするわらび餅になります。
柚子を使った「柚子②柚子レシピ」についてはこちら ↓↓↓

金柑のわらび餅

「金柑のわらび餅」は、何もつけずにそのまま食べます。濾して火にかける時に、金柑の甘煮100gをみじん切りにして加えるだけです。フルーティーなわらび餅になります。
金柑を使った「金柑②金柑レシピ」についてはこちら ↓↓↓

わらび餅のトッピング
トッピングは、お好みで。きな粉をまぶしても良いですし、味なしきな粉なら黒蜜をかけてもよし。きな粉なしで黒蜜をかけて、黒すりごまをかけてもよいでしょう。
黒蜜は、粗目と黒糖を煮詰めれば、作ることができます。
ノーマルなわらび餅にフルーツソース、チョコレートソース、抹茶ソースなどもいけます。
わらび餅の応用は、無限です。
わらび餅の歴史
わらび餅は、室町時代にはあったとされます。
わらび餅が美味しいお店
わらび餅が美味しいお店のご紹介です。
◆「まつ月」
愛知県豊田市。安政2年創業。わらびの根からわらび粉を作り、わらび餅を作る拘りです。
◆「亀屋博永」
京都。油小路通下長者町下る。庶民的なわらび餅。
◆茶寮「宝泉(ほうせん)」
京都。下鴨。要予約。賞味期限20分のわらび餅。生きもののようなわらび餅。
わらび餅のおすすめの逸品
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明日はどんな手仕事する?
和菓子を作ることは、「作るのが難しそう」「時間がかかりそう」と思いがちです。ただそれは、職人さんが作るような上生菓子のようなものなのではないでしょうか。
普段、食べる和菓子となると、とにかく簡単です。材料になる粉なども、お家にある粉で作れてしまったり、なくても意外にも近くのスーパーに行くと販売していたりします。
難しく考えずに踏み出してみると、意外にも何でもできてしまうと思います。
わらび餅も簡単です。ぜひ、挑戦してみてください。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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