【季節の手仕事「蕨(わらび)」】もっと知りたいわらび!失敗しないわらびの手仕事とわらびの食べ方

 4月にしたい手仕事




わらびの手仕事とは

春の山菜のひとつ「わらび」。

「わらび」は、春に出てきた若芽を食べます。

スーパーで売っている水煮してあるものもいただきますが、採れ立ての生の「わらび」をアク抜きからするのは、なかなか難しいものです。ただ、それが春の愉しみのひとつです。

「わらびの手仕事」は、わらびを使うことと、わらびを使うための「アク抜き」です。

そこで、失敗しないアク抜き方法やわらびを使ったメニューなどをご紹介します。

わらびのアク抜き方法

わらびは、毒性があるため苦味がとても強いです。しっかりアク抜きをしましょう。

灰をまぶして熱湯をかけることで、しゃきしゃきとした歯触りに仕上がります。

灰20220406
2022年4月6日 灰

①平なパッドなどにわらびを並べます。なかったので漬物樽です。

南部のわらび20220406
南部のわらび 2022年4月6日

②灰を満遍なく混ぜ込みます。

灰でアク抜き20220406
灰でアク抜き

③その上から熱湯をわらびがぎりぎり隠れるまで浸します。

➃ここで通常落とし蓋をするようなのですが、ラップを落とし蓋代わりに開いてぴったりさせると良いようです。

⑤これで半日(約12時間)置きます。

⑥取り出して綺麗に水洗いをしてアクを落とし、30分ほど水に浸します。

水にさらしたわらび20230417
アク抜きして、水にさらしてあります 2023年4月17日

⑦水を切って、調理します。

一度に調理をしきれないようでしたら、水に入れたまま、冷蔵庫で保存します。1週間ほどは、保存可能です。

また、灰がない場合には、ミョウバン(水1リットルに対してミョウバン3g)や重曹でもアク抜きできます。

わらびの食べ方

「わらび」は、根に近い方の筋のある独特な歯ごたえといい、先の方の柔らかさといい、先の草っぽさといい、それぞれみんな個性を醸し出しており、食べるのもとても楽しめます。

先を味噌汁などに使い、根に近い方を煮物などに使っても良いかもしれません。

わらびを使ったメニュー

わらびを使ったメニューになります。どれも、アク抜きさえしてしまえば、シンプルに使うだけになります。

◆わらびのお味噌汁 

わらびの味噌汁20250418うち

◆わらびの煮物

厚揚げとふきとわらびの煮物2022前?
厚揚げと蕗とわらびの煮物

◆わらびの炒め物

◆わらびの天ぷら

◆わらびの炊き込みご飯

◆わらび雑炊

◆わらびの入った雑煮

◆わらび蕎麦

◆わらびの漬物

◆わらびのナムル(ビビンバ)

◆わらびの白和え

◆わらびのお浸し

◆わらびのしょうが浸し

もっと知りたい「わらび」とは

中伊豆のわらび20230417
2023年4月17日

わらびの別名

「山根草(やまねぐさ)」

わらびの産地

山形県。

わらびの分類

シダ植物。

わらびの科属

コバノイシカグマ科ワラビ属。

わらびの自生地

日当たりの良い草原や土手、山の斜面、畑地などに自生します。

わらびの旬

収穫時期も、出回り時期も4月です。

東北地方のものは、5月~7月に旬を迎えます。

わらびの種類

「青わらび」 ごく一般的な緑色のわらび。

「赤わらび」 茶褐色のわらび。上物として扱われています。

「黒わらび」 アクが少なく、ねばりが強い。高級。岩手県和賀郡西和賀町の特産。

「紫わらび」 幻のわらび。世には出回っていない。

わらびの草丈・サイズ・大きさ

20~25センチ程の長さ若芽を食用にします。




わらびの特徴

葉の開いていない若芽を「山菜」として食べますが、地下茎からは「わらび粉」が採れ、和菓子などの原料となります。

全く違う2面性を持った植物は他にはあまりないかもしれません。

わらびを手に入れる方法

スーパーなどでもお見掛けすることはありますが、ファーマーズマーケットや道の駅の方が、手に入りやすいかと思います。

地域にもよりますが、4月になったら、ファーマーズマーケットや道の駅をチェックするのがよいかもしれません。

わらびの選び方

収穫する際でも、販売されているものを買う際でも、選び方としては、若芽が開かずに丸まっているものが柔らかくで美味しい状態です。開いてしまっているものは、硬いかもしれません。

わらびの保存方法

たくさんいただいた時など食べきれない時には、アク抜きをしてから乾燥させてしまいましょう。そのまま水で戻して煮物にすれば、生の時よりも旨味が増して美味しかったりします。

「鍵蕨(かぎわらび)」とは

かぎわらび20240419箱根
2024年4月19日
かぎわらび20240419はこね
2024年4月19日

わらびの赤ちゃんのような、この姿。

わらびの若芽で「鍵蕨(かぎわらび)」と言います。

高級料亭などで使われるそうです。

わらびと言えば「わらび餅」

「わらび」と言えば、和菓子の「わらび餅」です。

「わらび餅」は、春の山菜であるわらびの地下茎から精製した澱粉からできる「本わらび粉」で作ります。純粋なわらび粉が原料です。本わらび粉100%で作るとわらび餅が黒くなります。それが本当のわらびもちの色です。特有の粘りと弾力があります。近年では生産量が減って希少品になっています。 

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「わらび」と「ぜんまい」の違い

中伊豆のわらび20230417
中伊豆のわらび 2023年4月17日

よく似ていてどちらが「わらび」か「ぜんまい」かわからなくなります。

このわらびとぜんまいの違いは、自生場所が全く違います。

「わらび」は、明るく開けた日当たりの良い場所を好みます。

「ぜんまい」は、湿気のある日陰などの場所を好みます。

まずは、自生している場所で、見分けてましょう。

わらびのおすすめの逸品

わらびもお取り寄せができる時代になったようです。野山に行かなくても、届きます。

こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?

「わらび」は、子供の頃は普通に野に生えていたので春になると採っていたのに、いつの間にか近くにはなくなってしまい、買わないと手に入らなくなってしまったのが、とても残念です。

今度は、栽培にも挑戦しようかとも思いますが、栽培どころか、自生して広がりそうな気がします。栽培するのは、手がかからないことが一番です。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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