よもぎは、ただの草、されど草。人によっては、高級な草になります。
草餅やよもぎ餅に入れる草「蓬(よもぎ)」の紹介です。

よもぎの手仕事
「よもぎの手仕事」は、収穫からです。
「よもぎ」は、春に散歩していると、意外にも近くに生えていますので、探すのは簡単です。
収穫したら、下処理です。アク抜きをして調理に入ります。
調理としては、天ぷらや胡麻和えなどが一般的でしょうか。
和菓子との相性が抜群で、中でもよもぎ餅が人気です。ただ、あんこを合わせて食べられるものでしたら、何でも美味しくできます。下記にわらび餅のレシピを紹介しています。わらび餅は、わらび餅粉があればできるので簡単です。
ぜひ、春は「よもぎの手仕事」に挑戦してみてください。
もっと知りたい「よもぎ」について
よもぎの別名
お餅に入れる草なので「餅草(もちぐさ)」「やいとぐさ」「やいぐさ」「やきくさ」「さしもぐさ」などとも呼ばれます。
よもぎの科属
よもぎは、キク科ヨモギ属の多年草です。
よもぎの歴史
平安時代の歴史書『日本文徳天皇実録』(850~858年編纂。平安時代初期。)には、薬草として使われていた記録が残っています。
よもぎの旬
春に出てくる新芽の柔らかいところを使うのが香りもよく一般的なため、旬は3月から4月となります。3月から4月の新芽や若葉を、10月くらいまでは葉の先の柔らかいところを摘んで料理などに使います。
ひなまつりの行事食として「草餅」をいただきますが、草餅は、餅によもぎや御形(ごぎょう・ハハコグサ・春の七草のひとつ)などの草を入れ込み、餡を包んだものになります。ひなまつりの頃に、よもぎを収穫したいと思うのですが、残念ながら時期的に間に合わないのが現状です。ひなまつりの草餅には、御形を使うのがよいでしょう。
よもぎの効能
よもぎは食べるだけでなく、乾燥させてお風呂に入れたり、お灸のもぐさ(よもぎの葉の裏に生えた白い毛を集めたもの)や韓国エステのよもぎ蒸しなどにも使われます。
葉を揉んで、傷に当てれば止血もできます。
肩こりや冷え性の改善に効果があるとされ、人気があります。
よもぎの季語
季語は、春になります。
よもぎが育つ姿
よもぎの新芽(若葉、若芽)
よもぎの新芽は、春の野草として、たくさん楽しまれます。山に行かなくても、意外にも近くに生息しています。キク科の植物なので、菊の葉のような形をしていますので、すぐに見つけられるかと思います。葉の表は緑ですが、裏は白っぽくなっています。





よもぎが成長した姿

日当たりのよい場所にあるよもぎが、少し成長した姿です。

よもぎが30センチくらいに成長しました。
よもぎの花
よもぎは、秋は花を咲かせます。
よもぎの栽培
よもぎを増やしたい、育てたい場合は、根を土の中に埋め、茎が3センチ程外に出るように植えて育てれば、真冬以外でしたら、自然と付きます。根がつけば、自然と毎年出てきます。
よもぎの収穫
よもぎの摘み方としては、使うのは葉だけになりますので、葉だけ摘むようでしたら、手で簡単に摘むことができます。茎は意外にも頑丈なので、茎から切りたいようでしたら、ハサミで切りましょう。ハサミなどがないようでしたら、根から簡単に抜くこともできます。
よもぎの下処理
すべてに共通しているわけではありませんが、よもぎを使う(食べる)上での下処理です。

①まずは、根付きで摘んできたら、綺麗に洗いましょう。
時間が経って、元気がなくなってよれよれになってしまっても、キク科の植物なので、根を切り、下の汚い葉を取り、水揚げをしてあげると、葉がピンとなり、すぐに元気になります。

②使うのは、葉や芽の先だけです。茎は使いませんので、葉を手でちぎって、茎は捨ててしまいましょう。
③鍋にたっぷりのお湯を入れ、1分ほど湯がいて、ザルに上げ、すぐに水に浸けます。
➃しっかり水につけ、浸けた水を3回ほど、変えます。アク抜きになります。
この下処理をして、それぞれ調理をしていきましょう。
たくさんあるようでしたら、この下処理が終わった状態で、冷凍保存ができます。
よもぎの簡単レシピ
よもぎのわらび餅
定番のよもぎ餅などにすればわかりやすいのでしょうが、なぜかわらび餅でのご紹介です。
よもぎの香りが春を運んできてきてくれるようです。
《 材料 》
よもぎ 葉をちぎった状態で約15g
わらび餅粉 50g
砂糖 25g
水 250cc
《 作り方 》
①よもぎは、上記下処理を済ませ、水気を搾り、まずは細かく刻みます。ミキサーがあれば、ミキサーにかけても構いませんが、よもぎの細い茎部分が強く、ミキサーの刃に勝ってしまう場合があります。自分の手で刻んでも、十分できますので、頑張って刻みましょう。あれば、すり鉢ですっても細かくなります。
②ボウルに、わらび餅粉、砂糖、水を入れかき混ぜ、濾しながら、鍋に入れます。
③鍋に、刻んだよもぎを入れます。手早く作業しないと②が固まって分離してしまいますので注意してください。
➃鍋に火をかけます。まずは、中火でゆっくりと混ぜます。火を弱め、だんだん重くなってきて、透き通ってきたら完成です。

⑤熱いうちに、ラップを敷いたパットやタッパーなどに流し込み、粗熱が取れたら、食べる直前に冷蔵庫で冷やしてください。ラップを敷いておくと、切る際に取り出しやすく、切りやすくなります。

好きな大きさに切り、あんこを添えたり、きなこをまぶしたり、黒蜜をかけたりして、お召し上がりください。わらび餅は日持ちはしません。その日中にいただくのが、プルンプルンで美味しいです。
よもぎまんじゅう
《 材料 8個分 》
よもぎ 葉だけの状態で50g
あんこ 160g
白玉粉 75g
水 100㎖
塩 1.5g
上新粉 50g
《 準備 》
①市販のあんこを20gずつ丸めて冷凍しておきます。
②よもぎまんじゅうを蒸す時に使う、キッチンペーパーを5センチ四方の大きさに切っておきます。
《 作り方 》
①よもぎは、上記の下処理をし、水気を絞ります。
②よもぎを細かく切ります。
③白玉粉に少しずつ水を加え、塩、よもぎ、上新粉も加えます。耳たぶくらいの柔らかさになったら、8等分にします。
➃冷凍しておいたあんこを生地で包みます。包んだ最後の部分に、切っておいたキッチンペーパーをつけて、ひっくり返して蒸し器に入れます。
⑤蒸し器で20分蒸します。
よもぎを使った食べ方のメニュー
◆料理もの
天ぷら(さきいかと合わせてあげると旨味アップで美味しいです)、味噌汁、よもぎご飯、油炒め、よもぎのごま和え、よもぎの佃煮、よもぎ蕎麦など。
◆デザートもの(あんこを添えると美味しくいただけます)
よもぎ餅、草餅、柏餅、よもぎ団子、よもぎまんじゅう、よもぎ麩まんじゅう、よもぎのわらび餅、よもぎの求肥、よもぎパン、よもぎ蒸しパン、よもぎベーグル、よもぎのパンケーキ、よもぎのホットケーキ、よもぎのシフォンケーキ、よもぎのパウンドケーキ、よもぎのマフィン、よもぎクッキー、よもぎパイ、よもぎスコーンなど。
◆その他
干してよもぎ茶に。
よもぎのおすすめの逸品
よもぎはお茶にしても人気があります。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
春の野草は、何でも食べられるといったら嘘になりますが、昔の人たちは、それを食べたり、薬としていたりして、生活していたのですね。今のように、野菜が常に手に入るほど充実していたわけではなかったので、その季節になると自然に生えてくるものたちは、本当に貴重だったのかと思われます。
今でも、懐石料理などでは、季節を大切にしていくので、このような野草や山菜も食べられますが、なかなか簡単に手に入るものではないのが現状です。
よもぎは、うちの前の山にたくさん生えています。もっともっとレパートリーが増えるように、そして上手に活用できるように研究していきたいです。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
よもぎの関連記事
◆「春の山菜の種類一覧」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

季節の手仕事の関連記事
◆「食材別の季節の手仕事」についてのまとめ記事はこちら ↓↓↓

◆「季節の手仕事カレンダー」はこちら ↓↓↓

◆「和菓子の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

◆「暦としつらえの季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

◆「お花の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

◆「おすすめの食材店と旬の食材探しで訪れたい道の駅」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

コメント