「レモンの手仕事」とは
香りづけや色が変わらないように使うなど、脇役として大活躍なレモンですが、実は主役にもなります。
レモンジャムやレモンのパウンドケーキ、レモンの砂糖漬け、レモン寿司など、酸っぱいけどさっぱりとしたレモンが主役になるものもあります。
さっぱりしているので、夏に使われることが多いレモンですが、実は旬は秋から冬の間です。国産の新鮮な生のレモンをたっぷり使い、たくさんの「レモンの手仕事」をしましょう。
【レモンの手仕事】レモンジャムの簡単レシピ《保存食》
レモンジャムを作ることは、レモンが酸っぱいだけに、柑橘系の中では一番難しいと思っています。出来上がりのジャムの写真は、親戚の家で採れたレモンで作ったため、少し皮が汚いところがありましたが、レモンジャムらしい爽やかな酸味を残しつつ甘いジャムができます。
《 材料 》
レモン 1kg
グラニュー糖 500g
水 100cc
《 作り方 》
①レモンの果皮だけをむき、2cm幅くらいで細切りにしておきます。
②鍋に切ったレモンの果皮を入れ、水がかぶるくらいまで入れ、火をかけます。沸騰したら、10分中火にかけ、ザルにあげ、またお水から火にかけます。この茹でこぼしを全部で3回します。
③3回茹でこぼししたら、水につけたまま、一晩おきます。
➃レモンの果実を、果実と果汁、種と薄皮に分け、種と薄皮はお茶の袋にいれておきます。中わたは苦いので捨てます。
⑤③をザルにあげ、果実、果汁とともに鍋に入れ、水を入れて、火にかけます。果汁の量により水分が少ないようなら、水を足して、果皮が水でかぶるくらいまでにしてください。
⑥種と薄皮のお茶のパックも入れます。
⑦10分くらい煮たら、⑥のお茶のパックを取り出し、グラニュー糖を入れます。
⑧焦げやすいのでゆっくりかきまぜながら、とろみと照りがでてきたら出来上がりです。時間にして20分くらいです。

煮すぎると茶色っぽくなってしまいますので、注意してください。
甘みと酸味が絶妙なレモンジャムは、忘れられない美味しさです。
応用として、パウンドケーキやういろう、ゼリーなどを作ることができます。挑戦してみてください。
もっと知りたい「レモン」について
レモンの原産地
ヒマラヤ東部原産。
レモンの産地
外国産は、チリ産、アメリカ産のものが出回っています。
日本では、広島、愛媛で8割を生産。愛媛県岩城島は、「レモンの島」と言われるほど、レモンの栽培が盛んです。
もともと柑橘類の生産が多い静岡ですが、最近では県内の西でも東でもレモンの栽培をしており、10月には県内産のレモンがたくさん出回ります。
レモンの分類
レモンは、「香酸柑橘」と言って、果肉を食べるのではなく、果汁の酸味や果皮の香りを楽しむ柑橘類となります。
「香酸柑橘」は他にも、かぼす、すだち、ゆずなどがあります。
レモンの科属
ミカン科ミカン属。
レモンの出回り時期
10月~4月。
1年中あるように思えるレモンですが、年中あるのは海外産のものが多く、国産のものや地物は10月頃から出始めます。
レモンの樹高
常緑低木ではありますが、3メートルほどに成長します。
レモンの葉

楕円形をしています。
レモンの実1個を作るために、レモンの葉が25枚必要と言われています。
レモンの葉は、傷を付けたり、包丁で叩いたりするとレモンの香りがします。飾りなどにするのにおすすめです。
レモンの花
レモンの花は、他の柑橘系とほぼ同じ白い花です。
しかし、変わっているのが、四季咲きなことです。5月、7月、9月から11月頃に花が咲きます。できれば、実を大きくするためにも、5月の花を生かして実をつけさせ、それ以外で咲いた花は、残念ですが摘んでしまいましょう。
レモンの特徴
柑橘類なので、木にはたくさんのトゲがあります。
レモンの栄養価
レモンの皮には、老化防止や免疫力を高める栄養素が豊富とされています。酸っぱいからと捨ててしまいがちなレモンですが、果汁を搾ってしまうと、意外にも酸っぱくありません。皮まで食べてしまうことをおすすめします。
もっと知りたい「レモンが育つ姿」
親戚の家でレモンを栽培しているのですが、最近では、レモンを栽培しているお宅をよく見かけるようになりました。手入れなどはほとんどいりませんが、木がとても元気よく育つようなので、場所に範囲がある方は、気を付けて栽培してみてください。

10センチ程の大きさに育ってきました。
レモンが緑色の時期も食べることはできます。黄色の時期よりも、香りが強いです。

レモン色に色づいてきました。まもなく収穫です。
レモンは、一定の大きさまで大きくなったらそれ以上大きくならないみかんとは違い、枝についてさえすればどんどん大きくなります。育てるならば、ぷっくりと太るまで待ちましょう。

地物のレモンは、外皮が薄く、果汁が詰まっており、味が濃く、ぷっくり太っていて、とても重いイメージです。もちろん皮まで食べることができます。
育ち方として、実が丸いレモンは受精が弱く、実が細長いレモンは受精が強いとされています。
レモン栽培の注意点
①根を制限する。
根が地下に伸びてしまうと、根が発達してしまい、害虫が発生しやすくなります。苗を植える前に板などを地中に埋めて、地下に伸びないようにしましょう。
根が大きくなれない、鉢植えもおすすめです。
②発酵肥料を使う。
害虫を呼ぶ香りの発生を抑えるためです。木も丈夫になり、病気に強くなります。
③木の足元に生えてくる雑草などは、そのままにする。
害虫を退治してくれる蜘蛛、カマキリ、てんとう虫などに、レモンの木にいてもらうために、敢えて木の足元に生えてくる雑草は、そのままにします。
➃半日陰の暖かい場所
太陽の光をたっぷり浴びて育っている印象のレモンですが、意外にも日陰を好みます。乾燥しない、10度以上の半日陰がおすすめです。
もっと知りたい「レモンの品種」
あいうえお順になっています。
◆アレンユーレカ
香りが良くてジューシー。甘いレモン。グリーンレモンの代表品種。
◆クックユーレカ
リスボンレモンよりも一回り大きなレモン。
◆香水レモン
パキスタンや台湾、沖縄など温かい地域で作られている香りの良いレモン。
◆瀬戸内レモン
トゲがなく、育てやすいです。
◆泉北(せんぼく)レモン
大阪府堺市上神谷(にわだに)地区で栽培されているレモン。上神谷地区は、昼夜の寒暖差があることから美味しいレモンが育つと言われています。泉北レモンは農薬を抑えているので皮まで食べられます。爽やかな酸味と香りが特徴。
◆波乗りレモン
静岡県牧之原市原産。元々茶畑だった段々畑にレモンの木を植えました。牧之原の海の波に乗って欲しいということから、この名がつきました。璃の香やリモーネなど5種をベースに作られています。味はフルーティーで、皮が薄く、果汁が多く、フレッシュな酸っぱさが特徴。味がグレープフルーツに似ています。
◆姫レモン
サイズが小さいレモン。
◆ビラフランカ
年月とともに、トゲが短くなります。
◆ピンクレモネード
ほとんど種のない、斑入りのレモン。
◆フェミネロオーバレ
晩生種。
◆マイヤーレモン
レモンとオレンジの交配。酸味が穏やかで果汁が豊富。初成りまでの期間が短く、育てやすい。多収量。
◆リスボン
国内での流通量も多く、味も良く、育てやすい品種。1番代表的なレモン
◆離の香(りのか)
育てやすい品種。
◆リモネイラリスボン
リスボンレモンの選抜種。
◆レモネーディア
オレンジや文旦に近い、珍しい味。
◆レモネードレモン
酸味がなく甘い。レモンフレーバー品種。
もっと知りたい「小説『檸檬』」
レモンと小説といったら、梶井基次郎の『檸檬』を思い浮かべる方も多いかと思います。
私は食いしん坊なので、小説の内容よりも、舞台となった京都の丸善のカフェで食べることができるケーキ「檸檬」が食べたくなります。
現在、京都BALという四条河原町にある商業施設内に丸善が入っており、その地下2階のカフェで、ケーキ「檸檬」を食べることができます。
京都を訪れた際には、ぜひ、梶井基次郎の世界に入り込みながら、ケーキ「檸檬」を食べてみてください。
レモンのおすすめの逸品
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