【季節の指標 雑節「春土用」】春土用にすること!しないこと! 期間:2025年4月17日~5月4日

 4月にしたい手仕事

「土用ってなに???」

そんな方も『「土用の丑の日」にうなぎを食べること』はご存じですよね。

「土用の丑の日」は、夏の土用の期間にある丑の日のことです。夏の土用の丑の日に黒いものを食べると栄養補給ができて良いということで、「土用の丑の日」にうなぎを食べます。

それぞれの季節の土用によりそれぞれ違いますので、今回は、「春土用」について詳しく説明していきます。




「土用」とは

「土用」とは、二十四節気と同様に、季節の節目を表す言葉で、農業や生活の目安として定められた「雑節」の一つです。季節の手仕事をする上では重要で、頭に入れておいた方が良いことです。

年に4回ある季節の変わり目の立春、立夏、立秋、立冬の前18日間のことをいいます。毎年日にちは前後しますので、気をつけるようにしてください。

2025年の立夏が5月5日なので、前日の5月4日の節分までが土用期間となり、遡ること18日前の4月17日が春土用の入りとなります。

それぞれ立夏の前が「春土用」、立秋の前が「夏土用」、立冬の前が「秋土用」、立春の前が「冬土用」になります。それぞれについては、下記にありますのでご覧ください。

「夏土用」についてはこちら↓↓↓

【季節の指標 雑節「夏土用」】夏土用にすること!しないこと! 期間:2025年7月19日~8月6日
夏土用は、土いじりや草刈りをしない、新しいことを始めることをしない、場所の移動をしないなどがあります。また、季節の変わり目で体調を崩さないように、うなぎやうりなど「う」のつくもの、なすやごぼうなどの「黒」い色のものを食べる風習を紹介。

「秋土用」についてはこちら↓↓↓

【季節の指標 雑節「秋土用」】秋土用にすること!しないこと!期間:2025年10月20日~11月6日
秋土用は、土いじりや草刈りをしない、新しいことを始めることをしない、場所の移動をしないなどがあります。また、季節の変わり目で体調を崩さないように、大根や大豆など「た」のつくもの、鯖やブルーチーズなどの「青」い色のものを食べる風習を紹介。

「冬土用」についてはこちら↓↓↓

【季節の指標 雑節「冬土用」】冬土用にすること!しないこと! 期間:2026年1月17日~2月3日
冬土用は、土いじりや草刈りをしない、新しいことを始めることをしない、場所の移動をしないなどがあります。また、季節の変わり目で体調を崩さないように、ひじきやピーマンなど「ひ」のつくもの、トマトやいちごなどの「赤」い色のものを食べる風習を紹介。

「土用」の間にしてはいけないこと

「土用」の間は、土公神(どこうじん)という土の神様が、土の中にいるとされるため、やらない方がよいとされることがあります。

①土いじりや草刈りをしない。

②新しいことを始めることをしない。

③旅、移転、引越しなど、場所の移動をしない。

土に関することはしない、また、「土台」とも言いますので、土台を変えないという意味でも、新しいことに挑戦しない、動かないなど、あまりポジティブになる期間ではないような感じがします。どちらかというとネガティブに過ごす期間のような感じがしますが、決してそのようなことではありません。

土いじりをしてはいけないのであれば家の中のことをしたり、新しいことを始めることをしないなら、今までやっていたことをアップデートするとか、移動をしないならWEBでできることをすればよいでしょう。土用だからといってネガティブにならず、考え方を変える良いチャンスと思えば良いのではないかと思います。

ただし、「土用」の間でも「間日(まび)」と言って、土公神が土の中からいなくなる日があり、この日は、上記のこともしていいよという日があります。

2025年春土用(4月17日~5月4日)の「間日」は、4月18日、19日、22日、30日、5月1日、4日です。 この日は、土いじりをしても、新しいことを始めても、旅に出ても大丈夫ということです。

「春土用」の間にすること

「土用」の間というのは、季節の変わり目となり、体調を崩しやすい、不調なことが起きやすいということなので、養生のために食べておいた方がよいというものがあります。

「夏土用の丑の日にうなぎを食べる」のがこれです。秋になる前で夏バテになりがちなので、栄養がつくものということになります。「夏土用」は、「丑の日」に「黒いもの」を食べると良いとされていますので、「うなぎ」を食べます。

では、春土用には、何を食べたら良いのでしょうか。

春土用は、「戌の日」に「い」のつくものや「白」いものを食べると良いとされています。

この期間の「戌の日」は、4月23日です。

ちなみに、年4回の土用期間に食べるとよいとされるものとして、「土用餅(餡ころ餅)」、「土用しじみ」、「土用卵」などがあります。どれも栄養の補給ができるものです。

こういった機会でないと、普段なかなか食べないものもあると思います。土用をきっかけに食べてみるのも良いかもしれません。

「い」のつく食べ物を食べる

いか 烏賊

いかはちょうど春土用の頃に旬を迎えます。

いかそうめん、いかのお寿司、イカリング、いかの一夜干しなど好きなものばかりで困ります。いかのフルコースでも食べたいですね。

いくら

ちらし寿司や軍艦にぎりなど、お寿司のイメージが強いですが、しょうゆ漬けなどにして長期保存することもできます。

いちご

露地いちごが美味しい時期です。露地いちごは、甘いハウス栽培のいちごに比べると、昔のいちごといった感じで、あまり甘くはないけれど味は濃いといった感じでしょうか。ジャムにするには最適です。

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いも 芋

芋というと、里芋、山芋、じゃがいも、さつまいも、菊芋、こんにゃく芋など、幅が広い世界です。どれも秋が旬のものが多くなります。

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いよかん 伊予柑

ちょうど旬も終わりの頃になりますでしょうか。温州みかんに次ぐ人気の伊予柑は、甘くて味が濃厚なのが特徴です。

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いわがき 岩牡蠣

こじつけました。牡蠣ですね。

いわし 鰯

いわしといえば、節分の「柊鰯」。また語呂合わせで、10月4日が鰯の日となっています。

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いんげん豆

旬よりは少し早いですが、早いものなら出回っているかもしれません。




「白」いものを食べる

イカ 烏賊

「い」のつくものとダブルです。これは食べないわけにはいかないですね。

えのきだけ

キノコ類の中では、白色に属するようです。

お味噌汁などに入れて食べたいですね。

かぶ 蕪

秋冬に旬を迎える蕪です。お漬物などでしたら、この時期に美味しいものがあるでしょう。

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牛乳・ヨーグルト

栄養価の高い牛乳やヨーグルトは、毎日食べたり飲んだりしている方も多いのではないでしょうか。

白い色の食品の中では比較的、摂りやすい食品ですね。

しらす

しらすは、春と秋に旬を迎えます。

春土用の際に、しらす丼などにしても良いですね。

白身魚

この時期に美味しい白身魚といったら、鯛や鯵でしょうか。共に、静岡ではよく取れるお魚です。鯵は、開きやフライが人気です。沼津の鯵の開きがこちらからお取り寄せいただけます。↓↓↓

白飯

白飯ならば、どなたでもこの日に食べることができそうです。栄養補給とまではいかないかもしれませんが、白飯を食べて元気いっぱいになりましょう。

大根

春大根が旬を迎えています。

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たまねぎ 玉葱

たまねぎは、ちょうど旬を迎えています。新鮮な時期は、サラダなどにして生で食べたいですね。

豆腐

1年中、手軽に手に入るお豆腐は、みなさんの見方です。栄養価も高く、ダイエットにも最適。調理するのもよいですが、冷奴でも十分に美味しくいただけます。

鶏肉

鶏肉は、お肉の中では、白に分類されるそうです。最近では、サラダチキンなどが手に入りやすくなりましたので、気軽に食べられますね。

梨は、残念ながら出回る時期としては、春土用には間に合わないかもしれません。

にんにく

1年中出回っていると思われるにんにくも旬は5月から6月です。春土用の時期には、まだ新しいにんにくは出回ってはおりませんが、乾燥したにんにくはたくさんあります。いつもよりも多めに使い、疲労回復につとめても良いかもしれません。

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白菜

旬が終わりを迎える頃です。白菜漬けなどの終わりの方を、アレンジして食べるのが楽しい時期でもあります。

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2025年「春土用」のスケジュール

いやいや、そういわれても、頭の中で整理できないよ…という方のために、春土用のスケジュールを整理しました。

4月17日(木) 土用

4月18日(金) 間日 普通に過ごしましょう

4月19日(土) 間日 普通に過ごしましょう

4月20日(日) 土用

4月21日(月) 土用

4月22日(火) 間日 普通に過ごしましょう

4月23日(水) 土用 戌の日 「い」のつくものか白いものを食べましょう。

4月24日(木) 土用

4月25日(金) 土用

4月26日(土) 土用

4月27日(日) 土用

4月28日(月) 土用

4月29日(火・祝) 土用

4月30日(水) 間日 普通に過ごしましょう

5月1日(木) 間日 普通に過ごしましょう

5月2日(金) 土用

5月3日(土・祝) 土用

5月4日(日・祝) 間日

春土用の間は、草取りも土用前と間日にすれば、何とかなりそうです。ポジティブに考えれば、土用でも何も怖いことはありません。

明日はどんな手仕事する?

土用がやってくるということは、季節の変わり目がやってくることでもあります。いよいよ暦の上では夏がやってきます。体調を崩さないよう、みなさま、どうぞご自愛くださいませ。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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