【季節の手仕事「鰯(いわし)」】10月4日は鰯の日!節分のしつらえには柊鰯!たくさん食べたい鰯の魅力 

 2月にしたい手仕事




10月4日は、「鰯(いわし)」の日

1(い)0(わ)4(し)という、なんとも簡単な語呂合わせから、1985年より、10月4日は「鰯(いわし)の日」として、大阪府多獲性魚有効利用検討会(大阪おさかな健康食品協議会)が制定しました。

いわしの特徴

よこのいわし20230203

いわしは、「鰯」、「弱魚」、「鰮」と漢字で書かれるように、弱いイメージがあります。「よわし」が「いわし」になったという説もあります。その字が表すとおり、鮮度が落ちやすい魚で、うろこが綺麗についていてピンと反り返っているものが、新鮮だと言われています。

日本各地の沿岸性の回遊魚で、東シナ海から樺太に北上するものを「上りいわし」といいます。

サイズは、20センチくらいのものを「大羽(おおば)いわし」、15センチくらいのものを「中羽(ちゅうば)いわし」、10センチくらいのものを「小羽(しょうば・こば)いわし」といいます。

日本で主に食べられるいわしは、3種類あります。

ウルメイワシ 

ニシン科。大きな目が特徴。旬は、10月~2月。節分の時に食べるいわしは、ウルメイワシが多いです。

マイワシ 真鰯

ニシン科。英名サーディンと呼ばれます。旬は、5月~10月。お料理などに使ういわしの缶詰などは、熱を加えて調理されたもので、「オイルサーディン」という名で販売されています。丸く太った、身の硬いもので青く輝いているものが新鮮で美味しいです。体長15センチくらいのものを「中羽」、20センチくらいのものを「大羽」と言います。DHAやEPAと呼ばれる不飽和脂肪酸が大量に含まれています。

カタクチイワシ

カタクチイワシ科。英名アンチョビと呼ばれます。特に旬はなく、1年中水揚げされる魚です。お料理などに使ういわしの缶詰などは、3枚におろして、塩漬けにしたまま発酵熟成させたもので、「アンチョビ」という名で販売されています。

*****

注意)なぜ同じ缶詰のことを書いたかというと、よく間違えるからです。バーニャカウダやパスタなどをする際に、カタクチイワシの「アンチョビ」を買いたいのに、見た目の似ている「オイルサーディン」を買ってしまうのです。共に、いわしの油漬けに変わりはないのですが、お料理に使うには違うので、間違えたくないのですが、よくやってしまいます。みなさまもご注意ください。

いわしの食べ方の特徴

新鮮なものは、手開きにして、塩をしてから酢じめにし、すし種やなますにします。

大羽いわしは、塩焼きなどにもできます。

自分で塩漬けしてオリーブオイルにつけて、アンチョビを作ることもできます。

缶詰のオイルサーディンやアンチョビなら下処理がないのでお手軽です。最近では、もっと簡単なアンチョビペーストも販売しておりますので、パスタなどには、簡単に使えます。

いわしの簡単メニュー

生から

刺身、にぎり寿司、塩焼き、天ぷら、フライ、蒲焼き、つみれ汁、煮付け、甘辛煮、梅肉煮、生姜煮、みそ煮など。

酢の物などの和食から、チーズ、トマトなどを使った洋食などもできます。

缶詰から

缶詰を使った簡単レシピとしては、

アンチョビなら、バーニャカウダ(下記にレシピ有)やパスタ、ピザ、じゃがいもと玉ねぎのアンチョビ炒めなどの炒め物、温野菜の和え物、オリーブオイルと和えて野菜サラダ、卵に和えてサンドイッチなど。

オイルサーディンなら、ピザトースト、オイルサーディン丼など幅広いメニューがあります。

いわしのおすすめレシピ

バーニャカウダ

バーニャカウダは、イタリア・ピエモンテ州の冬の鍋料理。バーニャ=ソース、カウダ=熱い、というように、熱いソースを野菜などにつけて食べるものです。たくさんの種類の野菜を用意すれば、メイン料理にもなってしまうバーニャカウダ。人が集まるパーティーなどの時には、簡単に用意ができるので、おすすめです。ティーライトキャンドルをつけたままにできる専用のソースウォーマーがあると便利ですが、なければカセットコンロでもよいですし、普通の器に入れて冷めたら温めなおすでも良いかと思います。

おしゃれなソースウォーマーを発見しました。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

《 ソースの材料・作り方 》2人分

作り方は、材料を火にかけてゆっくり混ぜるだけです。

アンチョビペースト 大さじ1

にんにく 3片

生クリーム(なければ牛乳) 大さじ3

オリーブオイル 大さじ4

塩 少々

粗びきこしょう 少々

《 用意する野菜 》

あくまでも、食べると美味しい野菜の見本です。あるもので良いと思います。全部という意味ではありません。

◆少し火を通しておくもの、茹でておくもの

人参、ブロッコリー、かぼちゃ、マッシュルーム、アスパラガス、カリフラワー、オクラ、スナップエンドウなど。

◆生でも大丈夫なもの

きゅうり、パプリカ、トマト、チコリ、生かぶ、セロリなど。




オイルサーディン

つい簡単な缶詰を買ってしまいますが、生からもチャレンジしてみましょう。

《 鰯の下処理 》

①鰯を3枚におろします。まず、うろこを取り、頭を取ります。

②腹をさいて、内臓を取ります。

③腹びれを切り、水で洗います。

➃中骨と身の間に親指を入れ、親指をずらしていき、身と骨を剥がします。

⑤背びれをはずして、下処理は完了です。

《 作り方 》

①軽く洗ったら、10%の塩水に浸けて冷蔵庫で30分おきます。

②30分経ったら、キッチンペーパーで水気をふき取ります。

③鍋に油をなじませ、いわしを皮を上にして並べていきます。

➃にんにくスライス、赤唐辛子、粒こしょうを適量入れます。

⑤ローリエ、タイム、ローズマリーなど好みのハーブを入れます。

⑥鍋のいわしがかぶるくらい、オリーブオイルとサラダ油が半々になるように入れます。

ちなみに、オリーブオイルが多いと重い味になり、サラダ油が多いと軽い味になります。

⑦火をつけて沸騰しないよう弱火で20~30分煮ます。

パンにのせたり、パスタと和えたり、おつまみとしてそのまま食べたりできます。

【季節の手仕事】節分のしつらえ「柊鰯(ひいらぎいわし)」とは

ひいらぎいわし20230203

いわしといえば、新年を迎える節分のしつらえとして飾る「柊鰯(ひいらぎいわし)」が有名です。立春を迎える節分には、柊の枝にいわしの頭を刺して玄関に吊るす風習があります。

これは、柊の針で鬼の目を刺し、いわしを焼く煙と匂いで邪気を払うという意味があります。そんな風習からもわかるように、いわしを焼く匂いは、独特なものがあります。

【季節の指標 雑節「節分」①節分まとめ】節分のしつらえとして有名な「柊鰯(ひいらぎいわし)」とは? 
季節の指標である雑節の節分とは何か。鬼打豆(豆まき)とは、節分のしつらえの柊鰯(ひいらぎいわし)とは、何を飾るのか、節分の行事食の恵方巻とは何か、恵方巻の種類や具材、恵方巻の作り方、恵方巻だけではない行事食の節分そばや節分草などを紹介。

いわしの言葉の例え

ななめのいわし20230203

◆「鰯の頭も信心から」

つまらないものでも、信仰の対象となれば、ありがたいと思われるようになるというたとえ。

◆「いわし雲」

秋にみられるウロコ雲のこと。

いわしのおすすめの逸品

静岡では当たり前の「いわしのだしこ」。白飯にも、お味噌汁にも、おでんにも、何にでもかけて食べます。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する??

お魚って、お料理の中でも、ハードルが高く、難しいイメージがあります。特に、日本料理。繊細な五覚を基本とする日本料理は、作り難いです。どうしても簡単な洋食に逃げてしまいがちです。

お花の世界も同じです。フラワーアレンジメントは、左右対称に作り上げることが多いのに対し、日本のいけばなは、左右非対称。陰陽説です。長い短い、太い細い、大きい小さい、広い狭いなどを入れ込んでいきます。この感覚は日本人にしかできない繊細な感覚です。

お料理も同じだと思っていて、日本料理は、どの国の料理よりも作るのが難しいと思っています。作るだけでなく、素材の旬を使うこと。旬も、はしり、さかり、なごりとあり、間違えたら恥ずかしいですし、考えていたら、何もできなくなってしまいます。

ただ、折角日本人として生まれてきたのだから、日本のことできるようになりたいと思います。いけばなもそうですが、いろんな知識を経て、いけられるようになっていくので、間違えたら、それは1つ勉強になったと思い、次に繋げるとよいでしょう。

日本料理も挑戦です。日々精進です。みなさんも一緒に頑張りましょう。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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