10月4日は、「鰯(いわし)」の日
1(い)0(わ)4(し)という、なんとも簡単な語呂合わせから、1985年より、10月4日は「鰯(いわし)の日」として、大阪府多獲性魚有効利用検討会(大阪おさかな健康食品協議会)が制定しました。
いわしの特徴

いわしは、「鰯」、「弱魚」、「鰮」と漢字で書かれるように、弱いイメージがあります。「よわし」が「いわし」になったという説もあります。その字が表すとおり、鮮度が落ちやすい魚で、うろこが綺麗についていてピンと反り返っているものが、新鮮だと言われています。
日本各地の沿岸性の回遊魚で、東シナ海から樺太に北上するものを「上りいわし」といいます。
サイズは、20センチくらいのものを「大羽(おおば)いわし」、15センチくらいのものを「中羽(ちゅうば)いわし」、10センチくらいのものを「小羽(しょうば・こば)いわし」といいます。
日本で主に食べられるいわしは、3種類あります。
ウルメイワシ
ニシン科。大きな目が特徴。旬は、10月~2月。節分の時に食べるいわしは、ウルメイワシが多いです。
マイワシ 真鰯
ニシン科。英名サーディンと呼ばれます。旬は、5月~10月。お料理などに使ういわしの缶詰などは、熱を加えて調理されたもので、「オイルサーディン」という名で販売されています。丸く太った、身の硬いもので青く輝いているものが新鮮で美味しいです。体長15センチくらいのものを「中羽」、20センチくらいのものを「大羽」と言います。DHAやEPAと呼ばれる不飽和脂肪酸が大量に含まれています。
カタクチイワシ
カタクチイワシ科。英名アンチョビと呼ばれます。特に旬はなく、1年中水揚げされる魚です。お料理などに使ういわしの缶詰などは、3枚におろして、塩漬けにしたまま発酵熟成させたもので、「アンチョビ」という名で販売されています。
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注意)なぜ同じ缶詰のことを書いたかというと、よく間違えるからです。バーニャカウダやパスタなどをする際に、カタクチイワシの「アンチョビ」を買いたいのに、見た目の似ている「オイルサーディン」を買ってしまうのです。共に、いわしの油漬けに変わりはないのですが、お料理に使うには違うので、間違えたくないのですが、よくやってしまいます。みなさまもご注意ください。
いわしの食べ方の特徴
新鮮なものは、手開きにして、塩をしてから酢じめにし、すし種やなますにします。
大羽いわしは、塩焼きなどにもできます。
自分で塩漬けしてオリーブオイルにつけて、アンチョビを作ることもできます。
缶詰のオイルサーディンやアンチョビなら下処理がないのでお手軽です。最近では、もっと簡単なアンチョビペーストも販売しておりますので、パスタなどには、簡単に使えます。
いわしの簡単メニュー
生から
刺身、にぎり寿司、塩焼き、天ぷら、フライ、蒲焼き、つみれ汁、煮付け、甘辛煮、梅肉煮、生姜煮、みそ煮など。
酢の物などの和食から、チーズ、トマトなどを使った洋食などもできます。
缶詰から
缶詰を使った簡単レシピとしては、
アンチョビなら、バーニャカウダ(下記にレシピ有)やパスタ、ピザ、じゃがいもと玉ねぎのアンチョビ炒めなどの炒め物、温野菜の和え物、オリーブオイルと和えて野菜サラダ、卵に和えてサンドイッチなど。
オイルサーディンなら、ピザトースト、オイルサーディン丼など幅広いメニューがあります。
いわしのおすすめレシピ
バーニャカウダ
バーニャカウダは、イタリア・ピエモンテ州の冬の鍋料理。バーニャ=ソース、カウダ=熱い、というように、熱いソースを野菜などにつけて食べるものです。たくさんの種類の野菜を用意すれば、メイン料理にもなってしまうバーニャカウダ。人が集まるパーティーなどの時には、簡単に用意ができるので、おすすめです。ティーライトキャンドルをつけたままにできる専用のソースウォーマーがあると便利ですが、なければカセットコンロでもよいですし、普通の器に入れて冷めたら温めなおすでも良いかと思います。
おしゃれなソースウォーマーを発見しました。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓


《 ソースの材料・作り方 》2人分
作り方は、材料を火にかけてゆっくり混ぜるだけです。
アンチョビペースト 大さじ1
にんにく 3片
生クリーム(なければ牛乳) 大さじ3
オリーブオイル 大さじ4
塩 少々
粗びきこしょう 少々
《 用意する野菜 》
あくまでも、食べると美味しい野菜の見本です。あるもので良いと思います。全部という意味ではありません。
◆少し火を通しておくもの、茹でておくもの
人参、ブロッコリー、かぼちゃ、マッシュルーム、アスパラガス、カリフラワー、オクラ、スナップエンドウなど。
◆生でも大丈夫なもの
きゅうり、パプリカ、トマト、チコリ、生かぶ、セロリなど。
オイルサーディン
つい簡単な缶詰を買ってしまいますが、生からもチャレンジしてみましょう。
《 鰯の下処理 》
①鰯を3枚におろします。まず、うろこを取り、頭を取ります。
②腹をさいて、内臓を取ります。
③腹びれを切り、水で洗います。
➃中骨と身の間に親指を入れ、親指をずらしていき、身と骨を剥がします。
⑤背びれをはずして、下処理は完了です。
《 作り方 》
①軽く洗ったら、10%の塩水に浸けて冷蔵庫で30分おきます。
②30分経ったら、キッチンペーパーで水気をふき取ります。
③鍋に油をなじませ、いわしを皮を上にして並べていきます。
➃にんにくスライス、赤唐辛子、粒こしょうを適量入れます。
⑤ローリエ、タイム、ローズマリーなど好みのハーブを入れます。
⑥鍋のいわしがかぶるくらい、オリーブオイルとサラダ油が半々になるように入れます。
ちなみに、オリーブオイルが多いと重い味になり、サラダ油が多いと軽い味になります。
⑦火をつけて沸騰しないよう弱火で20~30分煮ます。
パンにのせたり、パスタと和えたり、おつまみとしてそのまま食べたりできます。
【季節の手仕事】節分のしつらえ「柊鰯(ひいらぎいわし)」とは

いわしといえば、新年を迎える節分のしつらえとして飾る「柊鰯(ひいらぎいわし)」が有名です。立春を迎える節分には、柊の枝にいわしの頭を刺して玄関に吊るす風習があります。
これは、柊の針で鬼の目を刺し、いわしを焼く煙と匂いで邪気を払うという意味があります。そんな風習からもわかるように、いわしを焼く匂いは、独特なものがあります。

いわしの言葉の例え

◆「鰯の頭も信心から」
つまらないものでも、信仰の対象となれば、ありがたいと思われるようになるというたとえ。
◆「いわし雲」
秋にみられるウロコ雲のこと。
いわしのおすすめの逸品
静岡では当たり前の「いわしのだしこ」。白飯にも、お味噌汁にも、おでんにも、何にでもかけて食べます。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する??
お魚って、お料理の中でも、ハードルが高く、難しいイメージがあります。特に、日本料理。繊細な五覚を基本とする日本料理は、作り難いです。どうしても簡単な洋食に逃げてしまいがちです。
お花の世界も同じです。フラワーアレンジメントは、左右対称に作り上げることが多いのに対し、日本のいけばなは、左右非対称。陰陽説です。長い短い、太い細い、大きい小さい、広い狭いなどを入れ込んでいきます。この感覚は日本人にしかできない繊細な感覚です。
お料理も同じだと思っていて、日本料理は、どの国の料理よりも作るのが難しいと思っています。作るだけでなく、素材の旬を使うこと。旬も、はしり、さかり、なごりとあり、間違えたら恥ずかしいですし、考えていたら、何もできなくなってしまいます。
ただ、折角日本人として生まれてきたのだから、日本のことできるようになりたいと思います。いけばなもそうですが、いろんな知識を経て、いけられるようになっていくので、間違えたら、それは1つ勉強になったと思い、次に繋げるとよいでしょう。
日本料理も挑戦です。日々精進です。みなさんも一緒に頑張りましょう。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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