金柑といえば、「どうやって食べたらよいのかわからない」「食べても美味しくない」「作るのが面倒そう」などというネガティブな意見が多く、食べられずに放置されているお宅をよく見かけます。こんなに美味しいものを食べないなんて本当に勿体ないです。
そこで金柑が育つ姿と収穫方法などを知り、金柑を美味しく食べることができるまでの金柑の手仕事を紹介させていただきます。
金柑の手仕事とは
金柑の木が自宅にある方もない方も、金柑が手に入ったらすることとしては、金柑の下処理と調理作成です。
金柑の収穫は、1月~2月です。1本の木で毎年2~3回に分けて行います。
収穫をしたら、下処理です。金柑は、最近ではそのまま食べられる甘い品種もかなり出てきていますが、家になっているもののほとんどが、そのままでは食べられないものです。茹でこぼしをして苦味を抜いてから、調理に入ります。
金柑のレシピとして一番に上げられるのが、「金柑の甘煮」です。金柑の甘露煮、金柑のコンポート、金柑のシロップ煮などとも呼ばれます。金柑の甘煮の他にも、金柑味噌なども作ります。これらは、長期保存ができる保存食になりますので、長い間楽しめますし、金柑を腐らせることなく食べきることができます。
折角実ってくれた命です。すべて食べきれるよう、美味しい手仕事をしましょう。
もっと知りたい「金柑」について

金柑の産地
鹿児島、宮崎、熊本。
暖かい地域で育てられています。
地元静岡でもたくさんのお宅のお庭に金柑の木があります。
金柑の分類
常緑低木樹。育てやすく、収穫もしやすい低木樹です。
金柑の科属
ミカン科キンカン属。
金柑の歴史
江戸時代以前に、中国から渡来したといわれています。
金柑の旬
12月下旬から2月。
金柑の樹高

約2~3メートルほど。
金柑の外皮色
オレンジ色。
金柑の葉のタイプ
楕円形。
金柑の花の色

白。みかんの花とにていますが、大きさも見た目も少し違います。
金柑の花の開花時期
7月中旬~8月上旬。
金柑の栄養価
市販の風邪薬や咳止めには、金柑が入っているなど、薬用の効果があり、金柑を含め柑橘類を常にいただいていると、風邪をひきにくくなります。うちの家族も全員、ほとんど風邪はひきません。柚子や金柑、みかんをたくさん食べるからだと信じております。正式なデータはありませんが、びっくりするくらい、身体には良いようです。
金柑の選び方
販売しているものを選ぶ場合は、金柑のお肌がぴちぴちのものを選びましょう。
金柑の品種
◆おおみきんかん 大実金柑
金柑とみかん類の雑種と言われる金柑の園芸品種。金柑よりも一回り大きい500円玉ほどの大きさ。別名「福寿」「福州」「長寿金柑」などとも呼ばれます。
◆こん太
金柑なのに、皮ごとそのまま食べることができる品種です。とても甘く、金柑独特の苦味もありません。静岡県静岡市清水区原産。静岡県内では、沼津市西浦地区でも作られています。
◆たまたま
宮崎県産。生でそのまま食べることができます。旬は、1月~3月。
◆にんぽうきんかん ねいはきんかん 寧波金柑
中国原産。ミカン科キンカン属。常緑低木。甘みが強く、トゲが少なく、寒さや害虫に強い品種。和歌山県、高知県、福岡県で栽培されています。旬は1~3月。
◆春姫
鹿児島県産。かごしまブランド農作物のひとつ。えぐみが少なく、糖度16%以上あるの抜こうな甘さが特徴。生でそのまま食べることができます。旬は1月。
◆ぷちまる
種無金柑。
もっと知りたい「金柑」が育つ姿とお手入れ
水やりは、乾いたら水やりする程度で、根がしっかりしているため、あまり気にしません。
金柑の7月の姿

金柑は、柑橘類にしては遅く、7月に白いお花がたくさん咲きます。
毎年収穫していて、実が小さくなったと感じたら、花が終わり、実になってきた頃に摘果(間引き)するとよいでしょう。摘果の目安として、葉10枚に対して果実が1個になるようにするのがおすすめです。
金柑の8月の姿

花も終わりに近づき、実がちらほらなり始めています。大きいもので直径2センチにもなっていました。
金柑の9月の姿


今年もたくさん実ってきました。
金柑の10月の姿

実が大きくなってきました。
金柑の11月の姿

色付いてきました。

まもなく収穫です。
金柑の1月、2月の姿

年明けすぐが、一番ぷっくりと膨らんで美味しい時期です。果汁もしっかり入っています。年が明けたらすぐに収穫しましょう。

1月下旬になると、果皮がシワになり、果汁の状態もあまりよくない状態のものがでてきます。早めに収穫しましょう。
金柑の3月の姿

2月いっぱいで完全に収穫しました。この時に、木が大きくなり過ぎても大変なので、なるべく天に近い上に伸びる真ん中の枝を剪定し、上に伸びずに横に広がるように剪定してあげましょう。
金柑は常緑樹のため、木には常に葉がついています。枯れたものだけが、一部落ちます。
もっと知りたい「金柑」の収穫

金柑の収穫時期
金柑は、毎年、年明けすぐに収穫します。その年の出来具合にもよりますが、日当たりのよいところで育ったものは、十分に収穫可能です。日当たりのよくない内側で育ったものなどは、次回収穫します。1本の木ではありますが、シーズンで2~3回に分けて収穫します。
果皮がシワになっているものは、収穫時期としては遅いくらいです。なるべくシワになる前のピチピチの状態の時に収穫しましょう。
逆に、まだ早いと思うくらいの青いものは、煮てしまえば色はオレンジ色になりますので、気にせず収穫してしまいましょう。
金柑の収穫の注意
金柑を含め、柑橘類は、枝にとても元気のよいトゲがあります。
金柑は、1センチくらいのトゲなので、見落としてしまい、収穫中に必ず1度は血が出るほど刺してしまいます。収穫の際には、手のひらの面が厚手のゴムになっている手袋をするとよいでしょう。また、トゲをみつけたら、その都度切ってしまうのが良いでしょう。
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金柑の保存方法
金柑は、温州みかんなどのように、保管することで甘みが増すものでありませんので、収穫したら、すぐに調理してしまいましょう。その方が美味しくいただけます。すぐが難しいようでしたら、冷所に保存し早めに調理するようにしましょう。
金柑の賞味期限
季節のものですので、早めにいただくのが一番美味しくいただけます。賞味期限などはありませんが、果皮にしわが出てくる前には、調理してしまいましょう。早めに調理した方が、美味しいものを長い期間楽しむことができます。
もっと知りたい「金柑」のレシピ
金柑の甘煮とその応用《保存食》

金柑は「甘煮」にするのが、一番美味しいです。
「金柑の甘煮」を作っておくと、いろんなデザートへのアレンジもできます。
金柑の基本「金柑の甘煮」や応用して作ることができる「金柑のういろう」や「金柑のゼリー」、「金柑のパウンドケーキ」などのレシピはこちら ↓↓↓

金柑味噌《保存食》
金柑味噌は、お肉との相性が抜群です。
お肉などと一緒に焼いて食べるとお味噌を使っているのに、フランス料理でも食べているかのようになります。
《 材料 》
金柑 200g
味噌 500g
粗目糖 150g
ごま 28g
酒 60cc
みりん 20cc
白ワイン 4cc
一味唐辛子 2g
《 作り方 》
①金柑を綺麗に洗います。
②金柑を半分に切り、種を取り出します。
③金柑をミキサーにかけるかみじん切りにします。
➃金柑を中火で5分ほど炒めます。
⑤酒、みりん、粗目糖、味噌の順に入れて、中火のままこがさないように混ぜ合わせます。
⑥鍋底が見え、重くなり艶が見えたら、弱火にして、ごま、白ワイン、一味唐辛子を加えて出来上がりです。
金柑のおすすめの逸品
金柑は、毎年なってくれるとても優秀な子です。手もかからないのにたくさんなってくれるので、1本植えるだけでも十分に楽しめます。こちらから金柑の苗のお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
柑橘系は、何もお手入れしなくても、毎年元気よく育ってくれます。特に金柑は、裏年もなく、よくなってくれます。しかも、食べていると風邪をひきにくくなるという優れものです。(個人差はあるかと思います。)
たくさん採れた金柑も、すべて甘煮にしてしまって冷凍しておいて、気が付いた時に食べるようにしています。毎年、大体1年で食べきるくらいなので、コスパ最強です。
うちは、柚子、みかん、金柑を同じように冷凍してあるので、1年中3つを順番に食べるようにしているので、飽きることもありません。
柑橘系を育てることは、楽しみでもありますが、たった1本の木から、これだけの喜びをいただけることに感謝しかありません。
野菜や果物を育てることなんて無理という方には、手間のかからない柑橘類はおすすめです。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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