【季節の手仕事「大根」③大根の種類と品種】もっと知りたい!思った以上にたくさんある大根の種類や品種

 1年通してしたい手仕事

大根には様々な種類があり、中でも日本で栽培されている大根の種類を紹介しています。

また、大根は日本人の好みや気候に合わせて交配を繰り返してきたので、太さ、丸さ、長さ、大きさ、色、味、収穫時期が、それぞれの地域ならでなの品種となっています。

それぞれ、あいうえお順になっております。違いを知り、それぞれの用途で大根が使えるようになれたら、良いですね。




大根の種類

あおくびだいこん 青首大根

現在の大根の主流品種。

◆名前の由来 

地から出た部分が青色(緑色)をしているからこの名がついたとされます。

◆交配 

「宮重大根」の交雑種。

◆旬 

旬はなく、通年出回ります。

◆外皮色 

地から出た部分だけが青色(緑色)をしています。 

◆特徴 

辛味が少なく、甘味が強い。

からみだいこん 辛味大根

京野菜「京の伝統野菜」の1つ。

◆原産 

京都市北区大北山

◆生産 

群馬、長野、京都

◆栽培 

京都での生産量が少ない品種です。 

◆歴史 

江戸時代から現在の京都市北区鷹峯で栽培されていたとされます。

◆旬 

11月上旬から12月中旬。

◆サイズ・大きさ・重さ 

根部分の直径が約3~5センチ。

◆茎葉 

紫色っぽい。

◆特徴 

小かぶら。根部分が小さく、辛味が強い。

◆おすすめメニュー 

大根おろし(蕎麦やうどんの薬味)など。 

こうしんだいこん 紅芯大根

紅芯大根
三島の紅芯大根で作った即席の酢漬け

◆別名 

「紅心美(ホンシンメイ)」中国での呼び名です。

◆原産 

中国。

◆産地 

中国北東部から朝鮮半島に分布。

◆サイズ・大きさ・重さ 

直径10センチほどの丸型。

◆外皮色 

白、淡緑色

◆中色 

鮮紅色。

◆特徴 

茹でると白くなってしまうので、生で食べるのがおすすめ。食感は柔らかく、甘味が強い。

◆おすすめメニュー 

サラダ、ピクルス、浅漬けなど

しろくびだいこん 白首大根

◆分類 

白首大根の主な品種としては、練馬大根、大蔵大根、三浦大根、御薗大根などがあります。

◆名前の由来 

胚軸が発達しないため、根上部まで白いからこの名が付いたとされます。

◆外皮色  

白。

◆特徴 

沢庵漬けに使われます。

現在では、青首大根が主流となり、白首系は年末にしか出荷されない貴重な大根となっています。

ほそねだいこん 細根大根

◆サイズ 

根部分の長さ6~8センチ。

◆特徴 

小さな大根。

大根の品種

あおみだいこん 青味大根

京野菜「京の伝統野菜」の1つ。

◆旬 

11月から1月。

◆分類 

絶滅した「郡大根(こおりだいこん)」の変異種。

◆サイズ・大きさ・重さ 

細長い小ぶり。直径2センチ程。

◆外皮色 

青味が濃い

◆特徴

土から出た緑の部分が曲がっているのが特徴。懐石料理など、高級食材として、刺身のつまや酢漬け、碗種などに使われています。

おおくらだいこん 大蔵大根

◆産地 

東京都世田谷区大蔵。

◆分類 

白首系大根

◆歴史 

昭和時代に廃れた品種。現在は、地場野菜として、復活しています。

くきだいこん 茎大根

京野菜「京の伝統野菜」の1つ。

◆別名 

「中堂寺大根」「南禅寺大根」「吉田大根」 

京都市内各地で栽培されていたため、その地名が別名として使われています。

◆栽培 

京都市左京区松ヶ崎など。生産量が少ない。

◆歴史 

江戸時代には栽培されていた品種。

◆旬 

12月上旬から中旬。

◆特徴 

茎葉は繊細で淡緑色。根部分は、先が太い。

◆おすすめメニュー 

漬物など。

こおりだいこん 郡大根

京野菜「絶滅した京の伝統野菜」の1つ。

◆原産 

京都市右京区郡町付近

◆歴史 

江戸時代から昭和まで、皇室に献上されていました。大根の切り口が菊の御紋ににていたからだそうです。

昭和17年頃に絶滅したようです。

◆サイズ・大きさ・重さ 

根部分の長さは約20~30センチ。

さくらじまだいこん 桜島大根

◆原産 

鹿児島県

◆旬 

1月中旬から2月中旬。

◆サイズ・大きさ・重さ

大きなものは、20kgを越えます。

◆特徴 

甘く、辛味はなく、大根の繊維もなく、軟らかいのに煮崩れしないのが特徴です。

桜島大根も三島大根と同じで、活火山である桜島の噴火による火山灰の軽石からできた土壌で作られているため、美味しい大根が育っています。

◆タイプ 

世界最大の丸タイプの重い大根です。

◆美味しい大根の見分け方

桜島大根は、スイカのように叩いて音を出して、実が詰まっているかを確認をします。

◆エピソード

火山灰が降ると、桜島大根の葉は光合成ができなくなってしまうため、農家さんは、1つ1つ灰を落としていくそうです。

さばがだいこん 佐波賀大根

京野菜「京の伝統野菜」の1つ。

◆別名 

「四月大根」「真壁だいこん」

◆原産・栽培 

京都府舞鶴市佐波賀地区

◆歴史 

江戸時代には栽培栽培れていたとされます。

◆旬 

2月から5月。

◆葉のタイプ 

たんぽぽの葉のよう。

◆特徴 

水分が少なく、おろしても水っぽくなりにくい。煮込んでも煮崩れしない。

しょうごいんだいこん 聖護院大根

京野菜「京の伝統野菜」「ブランド京野菜」の1つ。

◆交配

京都に古くからあった丸型の大根と、約160年前に尾張から渡った宮重大根を交雑させてできた楕円系の大根。長大根が、聖護院地区で作り続けるうちに、丸くなったとされています。早生と晩生種は楕円形になります。晩生種は「淀大根」ともいいます。

◆旬 

10月下旬から2月下旬。

◆サイズ・大きさ・重さ 

重さは2キロにもなります。

◆特徴 

主に関西で食べられています。冬場は特に甘い。甘く、軟らかく、水分が多く、繊維の少ない肉質で、煮崩れしない。

◆おすすめメニュー

「風呂吹大根(ふろふきだいこん)」は、聖護院大根から作る京都の郷土料理です。煮物や漬物にも適しています。




ときなしだいこん 時無大根

京野菜「京の伝統野菜」の1つ。

◆正式名称 

「早太り花知らず時無大根」

◆原産 

京都市南区東九条付近

◆歴史 

江戸時代に発祥したとされます。

◆旬 

盛夏以外1年中。

◆サイズ・大きさ・重さ 

直径6~8センチ程。長さは40~50センチ。

◆外皮色 

根元から白。

◆葉のタイプ 

色が濃い。

◆特徴 

肉質は硬く、辛味が強い。

◆おすすめメニュー 

大根おろし、煮物など。

ねりまだいこん 練馬大根

◆原産・産地  

東京都練馬区。

◆分類 

白首系大根

◆歴史 

元禄時代(江戸時代)から栽培されています。

◆サイズ 

長さ60センチから1mある長い品種。

◆特徴 

強い辛味が特徴。生産量が少ないため、市場にあまり出回らない希少価値のあるものです。たくあんや漬物に使われます。

みうらだいこん 三浦大根

◆原産・産地 

神奈川県三浦半島

◆分類 

根になるにつれ太くなる中ぶくれな白首大根です。

◆サイズ 

長さ50~60センチと長い品種。

◆特徴 

真ん中よりも下部が下膨れしている。柔らかく、煮物やたくあんなどに適しています。

みしまだいこん 三島大根

大根20231115
2023年11月15日

三島大根は、「箱根西麓三島野菜」の1つです。

◆原産 ・産地 

静岡県三島市

◆旬 

秋冬大根:10月~2月 春大根4月~6月

◆特徴

三島大根は、冬の寒さから身を守るために糖分をため込むため、味に甘みと深みが出ます。また、三島大根は、水分をとても多く含むため、みずみずしく、大根の旨味が他の具材にも染み渡るのが特徴です。

三島大根と言えば、富士山を背にした「三島大根干し」の風景が、冬の風物詩となっています。この干した三島大根から作られる「沢庵漬け」は有名で、冬の日差しと寒さに晒すことで深みのある懐かしい味になります。

ちなみに、地元三島では、この「沢庵漬け」のことを「おこうこ」と呼びます。

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【季節の手仕事「箱根西麓三島野菜」】季節の手仕事に欠かせないブランド野菜「箱根西麓三島野菜」の紹介!
箱根西麓三島野菜とは箱根山の西側斜面で作られる野菜です。種類は三島甘藷、キャベツ、里芋、三島セルリー、三島大根、たけのこ、玉ねぎ、三島人参、三島の葉ねぎ、三島の白菜、三島馬鈴薯、三島ブロッコリー、レタス、ロメインレタス、春の七草などを紹介

みそのだいこん 御薗大根

◆分類 

白首系大根。

◆特徴 

「伊勢たくあん」に使われます。「伊勢たくあん」のことを「こうこ」と呼びます。

ももやまだいこん 桃山大根

京野菜「京の伝統野菜」の1つ。

◆栽培 

生産量が少ない品種です。

◆歴史 

江戸時代に発祥したとされます。

◆旬 

11月中旬から1月下旬。 

◆サイズ・大きさ・重さ 

直径6~8センチ。長さ30センチ程。

◆特徴 

根部分は短く、肉質がしまっています。沢庵漬け用に利用されている品種。

もりぐちだいこん 守口大根

◆原産 

現在の大阪府守口市。

◆産地 

現在では、飛騨・美濃伝統野菜として岐阜県や愛知県で生産されています。

◆サイズ・大きさ・重さ 

世界一細長い大根で、長いものでは1.8mにもなります。

大根のおすすめの逸品

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