立夏(りっか)とは
暦の上での夏が立つ、いわゆる夏の始まりです。新緑の季節です。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは
二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。
暦の上での四季は、これで分けられています。
二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。
1つの節気は、約15日間です。
立夏の七十二候
七十二候(しちじゅうにこう)とは
七十二候(しちじゅうにこう)とは、元々中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動植物の生態の微妙な変化を示したものです。季節と上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。
地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。
立夏・初候「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」 5月5日~5月9日
冬眠から目覚め動きだした雄の蛙が、雌の蛙を求めて鳴き始める頃という時期です。
立夏・次候「蚯蚓出(みみずいづる)」 5月10日~5月14日
ミミズが地上に這い出る頃という時期です。この頃に草取りをしていると、1日1回はミミズさんに出会う頃です。必ず大きな声を出してしまう、そんな時期です。
立夏・末候「竹笋生(たけのこじょうず)」 5月15日~5月20日
たけのこが生えて、ぐんぐん伸びてくる頃という時期です。
一般的に言われる「孟宗竹のたけのこ」は、地域にもよるかと思いますが、現在では4月に入ると既に出てきており、5月の中旬では、既に終わってしまっていることが多いのかと思われます。ただ、たけのこの種類は孟宗竹だけでなく、他の種類のたけのこも次からつ次へとでてきますので、違う種類もお楽しみいただければと思います。
「たけのこ」についてはこちら ↓↓↓





立夏の頃のしつらえ「夏のしつらえ」「すだれ・よしず」
昔からの夏のしつらえといえば、
◆火鉢などを片付ける
◆建具を取り払う
◆すだれや葦簀(よしず)を取り付ける
◆厚手の絨毯のようなラグから涼しげな畳風な敷物に交換する
◆布団や座布団のカバーを夏物に交換する
◆茶道具を夏ものに交換する
◆風鈴をつける
◆うちわや扇子を用意する
などでしょうか。
今でいうと、
◆こたつをしまう
◆カーテンやクッションカバーなどを夏物に替える
◆扇風機を出す
くらいでしょうか?
いや扇風機も今や時代遅れなのか、サーキュレーターを出すといった方が正しいのか。
夏だからといって、しつらえを替えるなどということは、あまりしなくなりました。ミニマリストも増え、ものを持たない時代となり、生活していく中での季節の変化というものは、少なくなった気がします。
ただ、昔の知恵を生かす暮らしも悪くはないと思われます。昔は、「すだれ」を軒先にかけたり、「よしず」を立てかけて日差しを遮り暑さをしのぎましたが、それだけでは、今の暑さは危険です。
冷房はもちろんつけるのですが、陽の当たるところには、「すだれ」や「よしず」を使い、照り付ける日差しを遮断します。これだけで、節電にも繋がります。
冷やし過ぎない冷房と「すだれ」や「よしず」のダブル戦略で、暑さを乗り切りましょう。
「簾(すだれ)」と「葦簀(よしず)」についてはこちら ↓↓↓

立夏の頃に旬を迎える食べ物 「トマト」

旬がいつなのかわからなくなってしまうほど1年中出回っているトマト。更に最近では、たくさんの種類のトマトが並べられ、売り場の1通りがトマトなんてスーパーも少なくありません。
そのトマトですが、露地もののトマトの旬は、夏になります。暑くなってくると、たくさん収穫できます。
写真は、ミニトマトの花です。この花が終わると、ミニトマトはぶどうのように鈴なりに実がなります。そして、私たちが食べているような赤いトマトへと熟していきます。
ミニトマトのお花は、これで1センチくらいの大きさです。本当に小さく、可憐に咲いています。
実がなるまでの過程にすぎない野菜の花ですが、じつは、とても綺麗なのです。
立夏の頃に食べる和菓子「琥珀(こはく)」
夏になると涼し気なお菓子として、「琥珀」「琥珀糖」などという和菓子がお目見えします。
「琥珀」とは、お菓子の分類では半生菓子であったり、干菓子であったりします。作るお店さんの水分量によって、分類が変わります。また、涼し気に見える流し物とも言われるゼリー状のお菓子です。
糸寒天を溶かし、グラニュー糖を煮溶かし、一晩置いて固めて作ります。仕上げに刷毛目をつけて、水溶きした粉砂糖で仕上げます。
くちなしの実などで琥珀色に染めたものを「琥珀(こはく)」ともいいます。
フルーツ味の「琥珀」をこちらからお取り寄せができます。↓↓↓

立夏の頃に咲くお花「クレマチス」
暑くなり始めるこの時期、街には、クレマチスが咲き誇ります。
クレマチスは品種が多いため、街を歩いていても、見たことがないような品種をたくさん見かけます。
「クレマチス①クレマチスまとめ」についてはこちら ↓↓↓

「クレマチス②クレマチスの品種」についてはこちら ↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
蛙が鳴き始める頃とはいいますが、イメージとしては、ゴールデンウイークに田植えが終わるとそこで育った蛙が鳴き出すイメージなのですが、それは間違えなのでしょうか。
田植えあとの田んぼ付近を夜に通ると、天気の良い日でも、ものすごい蛙の大合唱です。ご近所の方は、慣れているのでしょうが、私には耐えられない程の鳴き声です。
これもまた、季節を感じる…なのでしょうが、少し嫌な感じですね。
それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
次の二十四節気「小満(しょうまん)」
次の二十四節気は「小満(しょうまん)」です。↓↓↓

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