こちらでご紹介する収穫方法は、一般的に「たけのこ」と言われる「孟宗竹」のたけのこの収穫方法になります。ご了承ください。
たけのこの収穫時期
たけのこは、竹の種類により、収穫の時期が異なります。
比較的暖かい静岡での収穫時期の目安となります。ご了承ください。
「孟宗竹(もうそうちく)」4月初旬~5月中旬
「破竹(はちく)」5月中旬~6月中旬
「布袋竹(ほていだけ)」5月下旬~6月上旬
「真竹(まだけ)」6月中旬~
それぞれのたけのこの種類の特徴は、「たけのこ⑤たけのこの種類」にあります。

たけのこの収穫の準備
たけのこの収穫に必要なものや服装のご案内です。
たけのこの収穫に用意するもの
①たけのこ鍬

たけのこを掘るだけの専用の鍬です。普通の鍬よりも幅が細くて、ピンポイントで土をほぐしやすいのと、たけのこを持ち上げるときも、たけのこ鍬の方が、力もいらず、簡単に持ち上げられます。なければ普通の鍬やシャベルが小さめ(細目)のスコップでも大丈夫です。
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②軍手
たけのこ鍬などを使いますので、すべりにくい軍手があると便利です。
③虫よけスプレー
たけのこを収穫すると、どこからともなくハエや虫が大量によってきます。嫌な方は、自分に虫よけスプレーをかけてから、たけのこ掘りに望みましょう。
➃収穫したたけのこを入れるもの
たけのこは、収穫したら日に当てずにすぐに下処理をしたいものです。
収穫したら、下処理をするまでの間、日の当たらないビニール袋や段ボールなどに入れておきましょう。
たけのこの収穫をする際の服装
①服装は、長袖長ズボン長靴
竹藪には、蛇がいるとよく言われます。長袖長ズボン長靴は必須です。
竹藪は、あまり日が当たらないので、意外にも涼しいです。ただ、たけのこ掘りは意外にも重労働です。それを踏まえた格好がよいでしょう。
②靴は、厚底でないもの
足底でたけのこが出ていることを確認するため、足底の薄い靴が一番おすすめです。プロは、地下足袋を履くそうですが、長靴などでも十分にわかります。底の薄い靴を履いて竹藪に入りましょう。
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たけのこを探す
探すとはいえ、持ち主の土地の範囲で探してください。勝手に人の土地に入って収穫するのは、泥棒です。絶対にしないでください。
たけのこは、竹藪のいろんなところに隠れていますので、頑張って探してみてください。
たけのこの頭が出ている場合

このように、たけのこの頭が出ているところを探して掘ります。
これくらい出てくれていると、すぐに見つかります。
ちなみに、上に出ている穂先の緑の葉のようなもの、これがあまり出ていなくて、短い黄色いものが美味しいたけのこなのだそうです。
たけのこの頭も出ていない場合

全く頭が出ていない場合もあります。
その時には、歩いている足の裏の感覚で探します。
ボコッとしたところにたけのこの頭がありますので、そこから掘り進めます。枯れ葉をどかし、土を少しよけてみて、初めてたけのこを見つけることができます。
ちなみに、この地上に出ていないたけのこが一番美味しいたけのこです。たけのこは、陽を浴びたり、空気に触れることでえぐみが増しますので、地上に出る前に掘ります。これらが高級料亭などで食べられているたけのこです。
理論的に探す場合
足の感覚でなく理論的に探したい方は、竹は、地下で地下茎が横に伸びています。横に伸びた地下茎からたけのこは生まれます。1つ見つけたら、その地下茎がどの方向に伸びているかで、そのライン沿いに探していくと簡単に次を見つけることができます。
大きくなり過ぎてしまっている場合

孟宗竹の場合は、30㎝くらいまで出ているのは、なんとかいけますが、これ以上長く出てしまっていると、硬くてアクも強く、えぐみもあり、もう美味しくありません。
お店で販売されているものでも、写真のように、皮が黒くなってしまっているものや穂先が緑色になってしまっているものは、鮮度が落ちてしまっています。注意しましょう。
たけのこの収穫方法
まずは、周りの土を少しよけていきます。

プロは、たけのこの周りに何回かたけのこ鍬を入れ、周りの土をほぐすようにして、1発で決めて持ち上げてたけのこを切ります。土を掘るのではなく、ほぐすだけです。
私などは、どうしてもたけのこの周り土を掘り進めないと鍬を入れられないのですが、実際は土をほぐしていくだけで収穫できます。

周りの土をほぐせない私は、一生懸命掘り出しました。
写真の場合は、ちょうど土のあたりに根がたくさん出ています。そこに1発で鍬を入れます。
土を掘り起こすのは、思っている以上に大変です。やり方に慣れていないと、とにかく力がいります。
持ち主の方などは、慣れていらっしゃるので、周りの土を数回ほぐすだけで、簡単に掘り起こしていました。たけのこ鍬を上手く使いこなせるようになると、簡単に収穫できるようになるそうです。
たけのこ鍬使いが下手な私からのアドバイスとしては、初心者の方は、シャベルが小さな(細い)スコップが使いやすいかもしれません。

写真は斜面にあったので、根の辺りに、真横にざっくり鍬を入れて、鍬の先を持ち上げるようにして、テコの原理でたけのこを切ります。普通の鍬だと、掘り起こすことはできても、たけのこを切ることができないので、たけのこ鍬があると、一回でスパンと切れます。
斜面ではない、平らな面のところでは、たけのこの周りの土をほぐしたら、たけのこが曲がって猫背になっている逆の方から、鍬が縦になるように思いっきり指します。そしてテコの原理で持ち上げるとたけのこが切れます。

自分で収穫したたけのこは、嬉しくて、赤ちゃんを抱えるように持って帰りたくなります。
たけのこは、水分が多いためとても重く、運ぶのも大変です。
たけのこ掘りの注意事項
たけのこは、手入れなどは、何もしなくても、毎年すくすくと育ってくれるようにみえます。ただし、裏年(なりにくい年)もあります。
たけのこには、雄と雌があり、雌を残さないと来年出てこなくなってしまいます。
たけのこが出ているものをただ収穫していればよいというわけではないようです。
ただ、雄と雌の見分け方は難しく、持ち主の長年の経験からすると、真っ直ぐなものが雄で、曲がっていて弧を描いているような曲線的な感じのものが雌なのだそうです。
掘り進めていかないとなかなかわからないことではありますが、来年もしっかりたけのこが育つように、注意しなければいけないことになります。
たけのこの1年
たけのこは、収穫ばかりがスポットライトを浴びてしまいますが、たけのこを育てている農家さんたちは、たけのこが育つまでにたくさんの苦労をされています。
◆穴肥え 5月~2月
竹の根元に穴を掘り、肥料を与えます。
◆伐採 9~11月
5年以上の古い竹を間引きます。竹は地下茎でつながっているので、古い竹を切ることで、新しい芽(たけのこ)に養分がいくようになり旨味もアップします。
伐採した竹は、粉にして肥料として再利用します。
◆藁、赤土を敷く 11月~2月
保温力、保水力が高くなり、肥料としての効果もあります。藁の上に赤土を敷くことでより効果が高くなります。
明日はどんな手仕事する?
たけのこを収穫した次の日は、足のももの裏や腕などが筋肉痛になります。それだけ、普段使わない筋肉を使うのだと思います。
何年、何回経験しても、土まで掘らないと収穫できない自分が情けなく思います。プロのように、鍬でほぐすだけで収穫できるように、なってみたいものです。
収穫ができる環境や機会に恵まれた方は、ぜひ、挑戦してみてください。収穫も楽しいですし、このあとの下処理、そして、美味しいたけのこを食べられることが待っています。
この後の工程については、下記「たけのこ③たけのこの下処理とアク抜き」をリンクしてご覧ください。
それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
これらの情報がお役に立てると幸いです。
明日が素敵な1日になりますように。
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