【季節の手仕事「柚子(ゆず)」①柚子まとめ】もっと知りたい!柚子が育つ姿から柚子の品種まで柚子まとめ

 9月にしたい手仕事

「柚子を使う機会なんてない」なんて方もいらっしゃると思いますが、柚子によって食の世界がとても広がります。柚子は、日本料理では、よく使われています。五感を楽しむ日本料理ならではの食材のひとつです。そう思うとハードルが上がってしまいますが、紹介する「柚子の手仕事」は、普段食べるものたちばかりとなります。普段食べているものが、柚子の魔法で、とびっきり美味しく変化すること、間違いなしです。




柚子が育つ姿

柚子を育てるのは、ほぼ手がかかりませんが、木が真上に伸び過ぎないように剪定をする必要があります。真上に伸びる枝は、長くて太く徒長する傾向があります。この枝は、無駄に養分を消費し、花芽がつきにくく、結実することはありません。枝が横向きになるように誘引するか、先を剪定してしまいましょう。

4月の柚子

新葉20240418うち
2024年4月18日

柚子の木は、常緑樹ではありますが、古い葉がぼちぼちと落ち、4月に新しい葉がでてきます。

つぼみ20230428
2023年4月28日

お花の蕾を持ち始めました。

5月の柚子

花20230516
2023年5月16日

5月、白い花が咲きます。

「花柚子」と呼ばれ、とても優しい良い香りがします。

6月の柚子

6月の柚子20230620
2023年6月20日

中旬から下旬、実がなり始めます。まだ2cm程です。充実した果実を育てるため、小さなものや重なり合ったものなどを摘み取り、摘果(間引き)します。葉10枚あたり果実が1個くらいになるようにしましょう。

摘み取った幼果は、捨てずに利用します。

7月の柚子

7月の柚子20230720
2023年7月20日

7月。実が少し大きくなってきました。

「青柚子」と呼ばれます。この頃は、まだ使いません。

9月の柚子

青柚子20220922
2022年9月22日

9月下旬。「青柚子」として、料理に使われ始めます。果汁が多い時期です。「柚子こしょう」はこの時期の「青柚子」を使います。

10月の柚子

黄色20231020
2023年10月20日
黄柚子20221017
2022年10月17日

中旬~下旬。黄色くなってきました。

「黄柚子」と呼ばれます。「黄柚子」は、すべての調理に使えます。

たくさんの柚子20221023
2022年10月23日
柚子葉付き20221028
2022年10月28日

10月終わり。少しづつ収穫に入ります。

ジャムにするには、果汁が多く、この頃が一番美味しくできます。

11月の柚子

11月下旬。収穫がすべて終わりました。あとは、柚子ジャムなどの手仕事が続きます。

12月から3月の柚子

柚子の木20230131
2023年1月31日

休眠期。常緑樹のため、冬でも葉は全部は落ちません。枯れた葉だけが、一部落ちます。

柚子の葉20230306
2023年3月6日

柚子の葉は、不思議な形をしています。途中を紐で縛ったかのようです。




もっと知りたい「柚子」について

柚子の産地

日本料理に使われることが多いことから、日本原産と言いたいところですが、原産は中国で、日本には、平安時代に渡来しました。とはいえ、現在では、消費は圧倒的に日本が多くなります。

日本での産地は、和歌山県、四国の高知県、愛媛県、徳島県の生産が大変を占めています。かつてのみかん王国と言われた静岡県でも、県内各地で作られており、旬の時期ならば、簡単に手に入れることができます。

柚子の分類

柚子は、「香酸柑橘」と言って、果肉を食べるのではなく、果汁の酸味や果皮の香りを楽しむ柑橘類となります。

「香酸柑橘」は他にも、かぼす、すだち、レモンなどがあります。

柚子のトゲ

トゲ20231020
2023年10月20日

柚子は、ミカン科ミカン属の常緑小高木です。長いトゲがあり、実を傷つけてしまう場合があります。実に近いトゲは、実を傷つけてしまいますので、トゲを見つけたら切ってしまうのが良いでしょう。収穫の際には、ケガなされないように注意してください。

写真が3㎝ほどある柚子のトゲです。大きなものは気が付くので、処理できますが、小さなものは気が付かずに刺してしまうことがよくありますので、気を付けてください。写真がボケてしまい見えにくくてすみません。

柚子の長期保存

柚子は、香りを楽しむものです。お花の時点でもよい香りがするのですが、実が黄色くなった頃の果皮をなでると、それだけで幸せな香りに包まれます。果汁は少なく、酸味が強いのが特徴です。

長期保存の方法として、柚子2個分を①果皮をむき、むいたままのもの、②果皮をむき、千切りにしたもの、③果皮を摺り下ろしたものをそれぞれ小分けにしてラップし、保存袋に入れ、冷凍保存します。

ジャムを作る時に、少しだけ冷凍用にしておくと、果汁が無駄になりません。

うちは、柚子2個分を冷凍しておけば、1年でちょうど使い終わるくらいです。

柚子の時季が終わっても「千切りしたものを2本だけ欲しい」などという時には、とても便利です。

いつまでも良い香りは残ります。うどんやお蕎麦、煮物、煮魚など、千切りしたものを2本のせるだけで、お料理がとても上品な味になります。ぜひ、お試しください。

柚子の品種

・鬼ゆず

・木頭ゆず

・獅子ゆず

・多田錦

・花ゆず

・本ゆず、トゲ無本ゆず

・山根ゆず

柚子の使い方、柚子を使ったメニューやレシピ

柚子を使ったメニューやレシピはこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「柚子」②柚子レシピ】柚子の香りを最大限に楽しむ柚子を使った料理やデザートの簡単手仕事
香りを楽しむ柚子の簡単レシピとして、柚子胡椒、柚子味噌、柚子ポン酢、柚子ういろう、柚子のわらび餅、柚子ジャム、柚子のパウンドケーキ、柚子ゼリーなど、毎年必ず作る簡単レシピを紹介。時間がかかるものもありますが、どれも簡単なレシピばかりです。

柚子のおすすめの逸品

毎年実ってくれるので、とても助かります。こちらからお取り寄せできます。↓↓↓

柚子の手仕事記録

「手仕事記録」は、私自身が収穫したり作った日にちとなります。毎年の収穫や作る日にちの目安になればと思い、できる範囲で記録をしております。比較的暖かい静岡県にての記録となりますので、地域により前後するかと存じますが、お役に立てると幸いです。

2022年10月28日収穫開始~11月30日最終収穫 100個以上収穫 ジャム作り9回

2023年10月30日収穫開始~12月16日最終収穫 約80個収穫 ジャム作り7回

20231030
2023年10月30日 2023年の初収穫

明日はどんな手仕事する?

柚子は、使う方と使わない方がはっきりしているもののようです。私は、家になる柚子は、全部使い切るくらい使います。こんなに夢を与えてくれるような、贅沢な香りがするものを使わないなんて、勿体ないです。

最近では、市販のもので商品化されているものも増え、使う方も増えたのかとは思いますが、わざわざ柚子自体を買ってまで調理をしようなどという方は、まだまだ少ないのかと、残念に思います。

柚子②柚子レシピ」に記したレシピたちは、とても簡単なものばかりです。たぶん、1つ作って気に入ってもらえたら、全部作りたくなってしまうくらい柚子好きになっていると思います。

そのうち、お庭に柚子を植えているかもしれませんよ。それくらい、柚子を好きになっていただけたら、嬉しく思います。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が、素敵な1日になりますように。

柚子の関連記事

◆「柚子②柚子レシピ」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「柚子」②柚子レシピ】柚子の香りを最大限に楽しむ柚子を使った料理やデザートの簡単手仕事
香りを楽しむ柚子の簡単レシピとして、柚子胡椒、柚子味噌、柚子ポン酢、柚子ういろう、柚子のわらび餅、柚子ジャム、柚子のパウンドケーキ、柚子ゼリーなど、毎年必ず作る簡単レシピを紹介。時間がかかるものもありますが、どれも簡単なレシピばかりです。

◆「柚餅子」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「柚餅子(ゆべし)」】様々な形や味の違う柚餅子というお菓子とは?
柚餅子とは、柚餅子が食べられる時季、歴史、分類、種類や形状(包み、丸、棹、切り、結び、玉、餡包など)、原料の柚子、レシピ、有名な地域、有名なお店、もうひとつの柚餅子「くるみゆべし」、字が似ている柚子餅などを紹介

◆「柑橘類①柑橘類の品種」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「柑橘類」①柑橘類の品種】個性を上手に使い分けたい柑橘類の品種約50種とその魅力まとめ
柑橘類の甘夏、温州みかん、黄金柑、かぼす、河内晩柑、清見、金柑、九年母、グレープフルーツ、三宝柑、春光柑、湘南ゴールド、すだち、せとか、橙、夏みかん、八朔、ハールレモネ、日向夏、不知火、ブラッドオレンジ、文旦、柚子、ライム、レモンなどを紹介

◆「柑橘類②柑橘類の時季」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

【季節の手仕事「柑橘類」②柑橘類の出回り時季】もっと知りたい!柑橘類が美味しい出回り時季を月別で紹介
柑橘類の甘夏、温州みかん、黄金柑、かぼす、河内晩柑、清見、金柑、九年母、グレープフルーツ、三宝柑、湘南ゴールド、春光柑、すだち、せとか、橙、夏みかん、八朔、日向夏、不知火、ブラッドオレンジ、文旦、柚子、ライム、レモンなどの出回り時季を月別で紹介

季節の手仕事の関連記事

◆「食材別季節の手仕事」についてのまとめ記事はこちら ↓↓↓

食材別の季節の手仕事
季節の保存食を作るのに必要なメインの食材を、食材別で紹介しています。野菜、山菜、野草、果物など分野に分けております。それぞれの食材が育つ姿、本当の旬、収穫方法、アク抜きや下処理、保存食のレシピやメニューなど、季節の手仕事を紹介しています。

◆「季節の手仕事カレンダー」はこちら ↓↓↓

季節の手仕事カレンダー
季節の手仕事をまとめた月ごとに「季節の手仕事カレンダー」。これを見るだけで、季節の手仕事を忘れずにできます。季節を感じながら、楽しく季節の手仕事をしましょう。

◆「和菓子の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

和菓子の季節の手仕事
和菓子で季節を感じるために、行事食など特定の日に食べる和菓子、季節の和菓子の種類、1年中食べられる和菓子の種類、地域の和菓子の種類などを紹介。高級なイメージのある和菓子ですが、普段使いの和菓子もたくさんあり、和菓子がもっと身近になります。

◆「暦としつらえの季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

暦としつらえの季節の手仕事
二十四節気、七十二候、五節句、節供、雑節などの暦に沿って季節を感じられるよう、カレンダー式に紹介。それぞれの暦の行事食、その時期に旬を迎える食べ物や和菓子、お花やしつらえなどの関連を含めた季節の手仕事を紹介。しつらえるものについても紹介。

◆「お花の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

お花の季節の手仕事
お花を上手に生ける上で知っておくとよいことは、そのお花がどのように芽がでて、葉が開き、茎が伸びて、花が咲き、かれていくのかを知ることです。出生を知ることで、そのお花のいけ方や活かし方がわかります。お花が咲く本当の季節もお花別に紹介します。

◆「おすすめの食材店と旬の食材探しで訪れたい道の駅」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

おすすめの食材店と道の駅
旬の食材を探しに行くのにマストな探し方は、農家さんが作っているものを持ち込む、道の駅、旅の駅、村の駅、川の駅、ファーマーズマーケットです。手に入らない食材の宝庫です。また、個人的によく利用している地元の食材のお店もご紹介しています。



20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

asunaniをフォローする
 9月にしたい手仕事11月にしたい手仕事11月の和菓子
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました