もっと知りたい「さつまいも」の魅力
さつまいもの名前・別名
さつまいもの名前は、「薩摩藩(現在の鹿児島県)から全国に広まった芋」という意味で「さつまいも」と呼ばれるようになったそうです。
5月、6月頃に掘る早掘りのさつまいもは、皮つきで調理をされ、献立などには、さつまいもではなく「丸十(まるじゅう)」と書かれます。これは、薩摩藩の家紋が丸に十だからです。
さつまいもの別名の「甘藷(かんしょ)」とは、甘みのある芋という意味です。
もう一つの別名「唐藷(からいも)」は、中国(唐)から伝わった芋という意味になります。
ちなみに、「芋」というと「里芋」のことをいいます。他の芋たちはというと、さつまいものことは甘藷の「藷」、じゃがいもは馬鈴薯の「薯」、山芋のことは薯蕷の「蕷」といいます。古い書などには、こちらで書かれていることがありますので、こちらを覚えておくと便利です。
さつまいもの英語名
SWEET POTETO
さつまいもの科属
ヒルガオ科サツマイモ属。
さつまいもの原産・産地
原産地は、紀元前3000年前のメキシコ中央部からグアテマラにかけての地域と言われています。そこから、ペルーに伝わり、15世紀にはヨーロッパに伝わったとされます。
日本には、17世紀に中国から沖縄に伝わり、薩摩に渡ったとされます。江戸時代中期に江戸に伝わり東日本にも伝わったとされます。
現在の生産地としては、千葉、茨城、徳島が生産が盛んとなります。
静岡県三島市でも、「箱根西麓三島野菜」のひとつ、三島甘藷の生産が盛んです。
さつまいもの旬
品種や地域にもよりますが、超早掘りが5月から、早掘りが7月から。収穫時期は8月中旬から11月中旬まで。ちなみに三島甘藷は、9月から収穫をし、10月から3月が旬となります。
さつまいもの収穫方法


サツマイモは、主となる赤い茎があります。写真でも赤い茎がありますよね。そこから茎が出て葉が開くのと、逆側は土の中でお芋が育つ方になります。
まずは、赤い茎を探して、それを少し引っ張って持ち上げてみると、土の中に伸びている茎があります。そこを少したどってみると、お芋が見えてきます。
一気に引っ張らずに、頭の見えたお芋付近の土をどかしてあげると、お芋が茎から取れずに収穫できます。茎が切れてしまっても、お芋のありかがわかれば、自分で掘ってみてください。シャベルなどで掘りたくなりますが、お芋の皮がむけてしまったりしますので、自分の手で掘ってみてください。小さな子供芋までついてくると、とっても嬉しい気分になります。
さつまいもの貯蔵と保存方法
さつまいもは水分に弱いため、農家さんが収穫してから洗わずに土が付いたまま貯蔵してくださってあります。温度(13~16℃くらい)と湿度(80%以上)をコントロールして休眠状態にすると、でんぷんが糖質に変わり甘みが増します。土がついたまま貯蔵することが甘さのポイントとなります。また、品種によって貯蔵する期間が違うため、農家さんはそれを見込んで出荷してくださっています。
スーパーなどで販売されているものは、もう貯蔵し終わって出てきたものですので、そのまま食べることができます。農家さんが1回洗って出荷してくださっていますので、早めに食べた方が良いでしょう。すぐに食べないようでしたら、新聞紙で包むか、段ボール箱などに入れて、冷暗所で保管しましょう。さつまいもは、寒さにも弱いので、冷蔵庫には入れないほうが良いかもしれません。
家庭菜園などで自分で育てた方は、品種などにもよりますが、土つきのまま洗わずに1~2か月貯蔵してからいただくようにしましょう。貯蔵は、段ボールなどに入れ、中に新聞紙などを敷き、蓋はしますが、テープなどで密封はしないでください。温度や湿度が一定になる陽の当らない場所で保管してください。
三島甘藷として栽培している品種の貯蔵期間は以下の通りです。
紅はるか 収穫してから2~3週間ほど貯蔵。
紅高系 収穫してから1か月ほど貯蔵。
シルクスイート 収穫してから1か月ほど貯蔵。
紅あずま 収穫してから2か月ほど貯蔵。
収穫してもすぐに食べられないのは残念ですが、さつまいもは、この貯蔵期間があってからこそ、甘くなりますので、我慢してお待ちください。
さつまいもの保存期間
保存方法からもわかるように、品種により、農家さんが出荷をしてくださっていますので、スーパーなどに並んでいるものは、さつまいもが美味しくなった状態で並べられています。手に入れたら、すぐに食べるのがおすすめです。
また、長期保存しておいたらお芋から芽が出てきてしまったなどということもあります。さつまいもの芽は、毒はありませんので、食べても大丈夫です。気になるようでしたら、芽の部分だけを切り、お芋はそのまま調理しましょう。
さつまいもの選び方
お店で販売しているさつまいもを買う時のポイントです。
①皮の色が鮮やかなものを選びましょう。
②茎との切り口から蜜(黒い液)がでているものが、甘い証拠です。
③太さや大きさは、味には関係ありません。
④しっぽの方から腐敗が始まるので、お尻側が柔らかくないかチェックしてみてください。
さつまいもの栄養
主に、カリウムと食物繊維が豊富です。
さつまいもは、一度に食べる量が多いので、ビタミンCの補給源にもなっています。加熱した料理でも、ビタミンCが壊れることはありません。
さつまいもは、低温で長時間じっくり加熱することで、甘みが増します。アミラーゼという酵素がでんぷんを分解して甘味度を高めます。電子レンジでの加熱は、加熱が早すぎて甘さが出ないのでご注意ください。
皮にも栄養はたっぷり詰まっています。食物繊維、ビタミン、ミネラル、アントシアニン、クロロゲン酸などが含まれています。できれば、皮まで食べましょう。
切った時にでてくる白い液は、ヤラピンという樹脂の一種です。腸の働きを活発にし、便を柔らかくする働きがあるため、食物繊維と共に便秘解消に効果を発揮します。
さつまいもの品種
「さつまいも②-1さつまいもの品種」についてはこちら ↓↓↓

「さつまいも②-2さつまいもの品種~紫いも~」についてはこちら ↓↓↓

三島甘藷とは
箱根西麓で採れる甘いさつまいもの「三島甘藷」。
「さつまいも③三島甘藷」についてはこちら ↓↓↓

三島甘藷の「芋づる」とは

さつまいもの芋づる(茎)のきんぴらです。
「さつまいも➃芋づる」についてはこちら。レシピもあります。↓↓↓

さつまいもを使ったメニュー
甘くて美味しいさつまいもは、料理だけでなくお菓子にしても罪悪感がなく食べることができてうれしい食材です。焼き芋、干し芋、さつまいもを使ったお菓子などは、下記からご覧ください。
◆さつまいもご飯

お米2合、さつまいも150~200g、お酒大さじ2、塩小さじ1です。さつまいもは、1センチ角に切ったら、しっかりと水に浸してから炊くと美味しく甘く炊けます。
◆さつまいものレモン煮、オレンジ煮
◆さつまいものコロッケ
◆さつまいもの佃煮
◆さつまいものきんぴら
◆さつまいものスパイス焼き
◆さつまいものポテトサラダ
焼き芋について


「さつまいも⑤焼き芋」についてはこちら。レシピもあります。↓↓↓

干し芋について

長期保存ができる「さつまいも⑥干し芋」についてはこちら。レシピもあります。↓↓↓

さつまいものお菓子について
和洋関係なく、さつまいものお菓子の一覧です。レシピもあります。↓↓↓

きんとん(金団)について
さつまいものメニューとして欠かせないのが、お正月のおせち料理のひとつ、「栗きんとん(芋きんとん)」になります。
「きんとん」についてはこちらをご覧ください。レシピもあります。↓↓↓

さつまいものおすすめの逸品
干し芋を自分で作るのもよいですが、常備しておくには、こちらも最適です。お取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
季節を感じながら、旬のものをいただくこと。美味しいものを、自分の手で更に美味しくしていただくこと。本当に贅沢ですね。旬のものをいただくことは、身体にも理に適っているようで、病気知らずなのだそうです。病気知らずの私や私の家族が良い見本かもしれません。
そんな毎日を過ごしています。みなさまもぜひ一緒に旬の美味しいものを作って食べていきましょう。
三島甘藷が大好きなので、随分長くなってしまいました。
それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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