今では、焼き芋は、焼き芋専門店や車での移動販売だけでなく、コンビニエンスストアやスーパーでも販売されています。
温かいものから、冷えているもの、凍っているものまで、簡単に手に入ります。
でも、自分の好きなさつまいもの種類や出来上がり加減が違うと、少しがっかりした気分になってしまいます。
さつまいもが美味しい産地に住んでいると、焼き芋は、自分で作るものになります。
もちろん、美味しい焼き芋も食べますが、自分で作ると安心します。
そこで、大変恐縮ではございますが、私は「ねっとり派」なものですから、「究極に甘いねっとりした焼き芋」を作る方法をご紹介します。コツさえ覚えれば、自分でもできる簡単さですので、挑戦してみてください。
「ねっとり派」と「ホクホク派」
焼き芋を語る上で論争が起きるのは、「ねっとり派」か「ホクホク派」かです。

「ねっとり派」とは、さつまいもに水気があり、甘くてねっとりしていて、口の中でとろけるようなクリーミーな焼き芋のことをいいます。女性や若者たちは、こちらがお好みのようです。
↑↑↑写真は、三島甘藷の紅はるかで作った「ねっとり焼き芋」です。

「ホクホク派」とは、さつまいもの水分が少なく、ホクホクしているさつまいもで、焼き芋を食べながら、牛乳が飲みたくなるタイプの焼き芋になります。こちらは、男性が好まれることが多いようです。
↑↑↑写真は、三島甘藷の紅あずまで作った「ホクホク焼き芋」です。
焼き芋にするさつまいもの品種
焼き芋を作る上で重要なのが、さつまいもの品種です。
「ねっとり焼き芋」を作るさつまいもの品種
個人的に究極に甘いねっとり焼き芋にするのにあげるさつまいもは、「紅はるか」です。
地元「箱根西麓三島野菜」の「三島甘藷」の「紅はるか」は、ねっとりしていて非常に甘いです。
一時期、世の中では安納芋がねっとりして甘いとされ流行りましたが、比べ物にならないくらい、「三島甘藷」の「紅はるか」の方が甘いです。
好みはあるかと思います。私は、ねっとり系の甘い焼き芋が好きですので、この選択になってしまうのでしょう。「三島甘藷」の「紅はるか」は、口の中でとろけます。甘いクリームです。お芋の域を超えています。
「ホクホク焼き芋」をつくるさつまいもの品種
ホクホクの焼き芋を作るのにあげる品種は、「紅あずま」です。
地元「三島甘藷」の「紅あずま」が、甘くてホクホクして美味しいというのもあります。
他にあげると、「栗こがね」「黄金千貫」「紅さつま」などもホクホクの焼き芋を作るには、おすすめです。
さつまいもが甘くなる理由
さつまいもは、熱を加えることで、アミラーゼが澱粉を分解して麦芽糖(芋の蜜)ができ、甘くなります。
アミラーゼが澱粉を分解して麦芽糖を作るには、65~75度が適温とされます。それ以上でもそれ以下でもダメと言われています。
ご自宅でしたら、蒸し器で蒸したり、オーブントースターの低温で焼くのが、おすすめです。
また、時間は焦らずに、ゆっくりとなるべく長く調理することで、より一層おいもが甘くなります。
【季節の手仕事】三島甘藷の紅はるかで作るねっとり甘い焼き芋レシピ
プロの方がつくられた焼き芋はもちろん美味しいです。でも、気軽におうちでも、焼き芋、作りたいですよね。特殊な機械があるわけでもなく、家にある家電だけで作りたいです。
みなさん、それぞれにいろんな焼き芋の作り方があるかと思います。ご自身の自慢のレシピがあるかと思います。レンジを使ったり、オーブンで低温でじっくり焼いたり、いろんな作り方をされているかと思います。
子供の頃は、朝から庭や畑のお掃除をして枯れ葉を集めて、さつまいもをアルミホイルで包んで枯れ葉の下の方に入れ込んで、何時間も焚火をしながら、焼き芋ができるのを待ったものです。今、そんなことをしたら、ご近所様から苦情がくるか、火事と勘違いされて消防車が来てしまうかもしれません。やりたい気もしますが…
作り方は、どれも正解でしょう。間違いなどはないと思います。
ただ、いろいろ挑戦してみて、やっぱり元に戻るのが、昔ながらの蒸し器で蒸してからオーブントースターで低温でじっくり焼く作り方です。これが一番好きです。
その究極に甘いねっとりした焼き芋の作り方です。
①さつまいもは、収穫したら、品種にもよりますが、約1ヶ月は土をつけたまま洗わずに貯蔵します。(品種による貯蔵期間はこちらをご覧ください)
貯蔵は、段ボールなどに入れ、中に新聞紙などを敷き、蓋はしますが、テープなどで密封はしないでください。温度や湿度が一定になる陽の当らない場所で保管してください。
②約1ヶ月経ったら、土などを落とし、綺麗に洗います。
★スーパーなどで買ってきたさつまいもは、すでに貯蔵した状態なので、サッと洗ってそのまま始めます。
③さつまいもは、切らずに水に30分以上つけます。
④蒸し器で弱火で約30分蒸します。串を刺して、通ればOK。蒸し器に入れて蓋をしたまま、自然に冷めるまでそのままにしておきます。
⑤しばらくしたら、新聞紙で包み、アルミホイルに巻き、余熱なしのオーブン190度もしくは低温のオーブントースターで約60分程焼きます。さつまいもはでんぷんを糖に変える酵素が働くのが70度前後と言われています。焼く温度もしくはワット数は、低ければ低い方が良いです。そして時間が待てるようでしたら、もっと長い時間焼いていても構いません。できるだけ温度を低く長い時間焼いている方が、しっとりねっとりしているのに水分が抜けたように、甘く美味しく出来上がります。
すべての時間は、さつまいもの大きさなどにもよりますので、様子をみてオーブンやオーブントースターの時間を増やしてください。とにかく、時間をかけてじっくり焼きましょう。時間をかければかけるほど、甘く出来上がります。
焼き芋のアレンジメニュー
焼き芋ですから、温かいお芋をそのまま食べるのが当たり前です。それが一番美味しいです。
しかし、今の焼き芋は、違います。楽しみ方がいろいろあります。
温かい焼き芋がもちろん一番美味しいのですが、下記のアレンジも意外にも美味しかったりします。ぜひ、挑戦してみてください。焼き芋のアレンジメニューは、無限です。
冷やし焼き芋
トロトロのカスタードクリームを食べているかのように冷たい焼き芋です。
「焼き芋」という名前よりも「デザート」です。
実はこれは、焼き芋の車の移動販売の方がやっていたものです。自分でもできますのでやっています。上記、焼き芋ができたら、冷蔵庫で冷やすだけです。
アイス(冷凍)焼き芋
焼き芋を焼いて冷めてから冷凍するのですが、ただ凍らせただけの味ではありません。バニラアイスの焼き芋味のような焼き芋になります。ねっとりタイプの焼き芋ならば、凍らせても柔らかいので、すぐに食べることができます。
実はこれも、焼き芋の車の移動販売の方がやっていたものです。これも自分でもできます。皮をむいて冷凍するだけです。最近では、こればかりを作っておいて、さつまいもが出回らなくなる夏場でも食べられるようにしてあります。
焼き芋のパフェ
焼き芋をペースト状にしたものと、冷やし焼き芋、アイス、生クリームなどを合わせれば、簡単にできてしまいます。
最近では、カフェなどのメニューにもありますので、こちらはあまり驚かないです。
焼き芋のかき氷

焼き芋屋さんが作る、焼き芋シロップをかけ、焼き芋ソースをかけ、冷やし焼き芋をのせた、焼き芋のかき氷です。焼き芋専門店さんのメニューですので、ここまでくると驚きもしません。
焼き芋おおすすめの逸品
焼き芋好きにはたまらない。いろんな種類のお芋の焼き芋が入ったセットです。1度に全部食べてしまうと思われる危険なものです。お取り寄せできます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
焼き芋が好きな方、多いです。私も大好きです。三島甘藷がある9月から4月くらいまでは、基本的には毎日、焼き芋が作ってあります。ただ、みなさんは焼き芋というと大きなものを想像するかもしれませんが、30~100ℊの小さなさつまいもで作ります。
甘藷の産地では、スーパーなどに卸すことができない、小さなものや変な形をしたもの、皮をかじってしまったものなどを、格安で販売しています。
さつまいもは、小さいものも大きなものも、味は同じですので、毎日食べるには小さいものが丁度いいのです。

近所の無人販売所で、さつまいものシーズン中は、写真のようなさつまいもの詰め放題をやっています。これで150円です。1つ30~100ℊくらいの小さなさつまいもが30個くらい入ります。ちなみに、品種はとても甘い紅はるかです。お得ですよね。
甘いお菓子を食べるなら、焼き芋を食べた方が、ずっとヘルシーです。食物繊維もたっぷりですし、おすすめです。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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