【季節の花図鑑「お正月の花」】もっと知りたい!お正月に華やかに飾りたい「生の花」の種類11種!

12月に咲く花

お正月に飾る生のお花の種類は、1種類だけで飾るのもよし、2種類で飾るのもよし、たくさん飾るのもよし。

縁起の良いお花たちですので、楽しく華やかに飾りましょう。

種類は、あいうえお順でのご紹介となります。




お正月のお花を飾る日

お正月に飾る生のお花は、お正月に1日でも長くもつように、年末ギリギリに飾りたいものです。しかし、注意も必要です。

12月31日に飾ることは「一夜飾り」となり誠意がないとされます。また、12月29日は「苦立て」といい嫌われます。この2日は、飾るのは避けましょう。

遅くとも12月28日か30日までには飾るようにしましょう。

うらじろ 裏白

◆別名 

「穂長(ほなが)」

◆科属 

ウラジロ科ウラジロ属。

◆品種・系統 

シダの一種。常緑樹(多年草)

◆名前の由来 

葉の裏が白いことから、「裏白」と呼ばれています。

◆自生・群生場所 

湿った山の中で陽の当らないところに群生しています。株分けしても、湿気などを好みなかなかつかず、場所を選びます。

◆芽 

出てきたばかりの葉の芽部分は綺麗でかわいいが、水が揚がり難く、切り花にするとすぐに枯れてしまいます。 

◆茎 

鉄のように硬く、曲がらないことから、籠などを編む材料にもなります。  

◆葉 

葉の裏が白い。1本の枝から2つに枝分かれして葉が対称に出ます。

◆草丈 

1~2mの高さになります。

◆花の特徴

切り花にすると水揚げが悪く、乾燥しやすいので、葉の表面に馬油を塗ると日持ちします。乾燥してしまうと1日でも葉が丸まってしまいます。乾燥さえしなければ1ヶ月くらい枯れません。

逆にこの姿に趣があり、鏡餅やお正月飾りには、乾燥してしまったものを飾ります。また、生き生きとして枯れていないものは、いけばなでも人気があります。

◆お正月にいける理由

細長い葉を稲穂に見立て、新年の豊作を願っていけます。

また、葉の裏が白いことから、心が潔白である証ということと、葉が2枚1組で育つことから、夫婦が共に白髪が生えるまで仲良くできるようにと言われ、お正月のお花だけでなく、鏡餅の下に敷いたりやお正月飾りにも使われます。

おもと 万年青

万年青
2018年1月1日

「万年青」をお正月にいける理由は、万年青は、緑の葉が古葉と新葉の常緑が絶え間なく続くことから、子孫存続や繁栄の象徴とされています。葉の和合の外に赤い実をつけることから、おめでたい花としてお正月にいけられます。

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しょうちくばい 松竹梅

松と竹と梅は、古くから、冬の寒さでも華やかで生命力を持つ植物として親しまれてきました。

なぜこの3種類なのかというと、古い中国の絵画の題名「歳寒三友」に由来します。「歳寒三友」とは、寒い季節に友とすべき3つのもの(松、竹、梅)という意味になります。これが現在でも縁起物としてタッグを組み、最強の植物の組み合わせとなっています。

まつ 松

松
2020年1月31日 京都 青蓮院

松をお正月にいける理由は、常に緑を保ち、寿命が長く、長寿を表すからです。

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2010年10月10日 修禅寺 松とは ◆和名 ◆英名  ◆別名 ◆原産 松の分布 松は、世界中に多用な種類があり、主に北半球に分布しています。 日本には、赤松、黒松、五葉松、配松など7種類の松が分布しています。 ◆産地  有名な場所 松の...

たけ 竹

竹林
2022年4月25日 三島

竹をお正月にいける理由は、竹の秩序正しい節目が1年の始まりの節操を表すからです。

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うめ 梅

梅
2022年3月7日 富士市岩本山より 富士山と梅

梅をお正月にいける理由は、松竹梅の中でも唯一花を咲かせます。先端の蕾まで、花が咲くので、長い間楽しむことができます。

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せんりょう 千両

千両
2022年12月23日 三島

「千両」をお正月にいける理由は、彩りのない冬に鮮やかな赤い実をつけるので、千両の価値があるということからこの名が付いたとされます。このめでたい名前から、お正月に使われます。

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つばき 椿

椿

冬の間も艶やかな緑の葉を茂らせ、寒い時期に咲く椿は、不老長寿のシンボルとなっています。

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なんてん 南天

南天

「南天」をお正月にいける理由は、「難を転じる」といわれ、語呂合わせから縁起が良いとされ、お正月に飾られます。

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ふくじゅそう 福寿草

◆別名

正月を祝う花として、現代でも親しまれる福寿草は、旧暦のお正月の頃(2月)に咲くので、「元日草」「朔日草(ついたちそう)」「賀正草」「福神草」「報春草」などとも呼ばれます。

現代では、鉢植えなどでお正月によく見られます。

◆科属 

キンポウゲ科フクジュソウ属。多年草。

◆自生場所

ヨーロッパからアジアにかけて自生。日本でも北海道から九州に自生。

◆歴史

江戸時代の文化年間(1804~1817)頃に流行した福寿草は、最大約160種もの品種があったとされます。

◆お花の名前の由来

「幸福」と「長寿」を合わせて「福寿草」というようになったとされます。

◆根 

福寿草は、根が発達しており、根を切ってしまうと枯れてしまう可能性があります。鉢植えにする際には注意しましょう。ただ、毒性が強いので注意が必要です。地植えにする際には、同じ時期に芽が出る蕗の薹などとは、間違えやすいので近くに植えるのは避けましょう。 

◆茎 

春に花を咲かせた後枯れ、また春に出てきます。

◆葉 

人参の葉に似ています。

◆草丈 

約10~40センチ。

◆開花時期 

2月。

◆花径 

約3~4センチ。  

◆花の色 

黄色。 

◆花の特徴

陽が当たると花が開き、暗くなると花が閉じます。

草花のため、切花としてよりも、鉢花として楽しみたいですね。

◆お正月にいける理由

お正月の頃に咲く数少ない花の1つだからです。

まんりょう 万両

万両
2022年12月23日 三島

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ろうばい 蠟梅

蝋梅
2022年1月9日

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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