【季節の花図鑑「蠟梅(ろうばい)」】実は毒を持ち、成長力が著しいけど、優しくて甘い香りがするろうばい

 1月に咲く花




ろうばいについて

ろうばいの別名

「唐梅(からうめ)」。

ろうばいの英名 

winter sweet

ろうばいの原産

中国中部。

ろうばいの栽培地域

日本だけでなく、温帯から暖温帯地域にかけて広く栽培されています。

ろうばいの科属 

ロウバイ科ロウバイ属。落葉低木樹。

20220119
2022年1月19日

ろうばいの歴史

江戸時代初めに渡来。

現在、一般的に出回っている「素心蠟梅」は、明治時代初めに渡来。

ろうばいの名前の由来

臘月(ろうげつ・陰暦の12月の異称)の頃に咲き、梅のように寒い時期に咲くこと、そして梅のように丸い蕾と香りのある花をつけることから、この名が付きました。

梅という文字が付きますが、梅の仲間ではありません。

ろうばいの開花時期 

12月下旬~3月。  

うちのろうばいの開花状況は以下の通り。

2022年は、1月9日に開花。

2024年は、1月20日に開花。

2025年は、1月29日に開花。

蝋梅開花20250129
2025年1月29日

ろうばいの花径  

約2~3センチ。

ろうばいの花の色 

蜜蝋(みつろう)のような淡い黄色。もしくは、蝋細工のような半透明の光沢感があります。

20220119
2022年1月19日

ろうばいの花の咲き方

うつむきがちに咲きます。

御殿場20220305御殿場
2022年3月5日 

ろうばいの花の香り

優しい甘い香りがします。外にあるとわかりにくいですが、枝を切り家の中に飾ると優しい甘い香りが広がり、幸せな気分のなります。

ろうばいの花の特徴 

咲いた1個の花の中では、「雌性先熟」といって、雌しべが先に熟し、別の花の花粉を受粉した後に雄しべが熟します。つまり、雌しべと雄しべの熟す時期をずらして、自花受粉による弊害を防ぐことをしています。命をつなぐ奥深い自然界の神秘に驚きと感動をおぼえます。




ろうばいの樹高     

2~4メートルになります。

ろうばいの幹、枝

ろうばい枝20231021
2023年10月21日

枝は、切っても切っても伸びる生命力が強く、成長力が著しいので、好きなだけ切って大丈夫です。 

ろうばいの葉 

若い葉20250327
2025年3月27日
ろうばい葉20231021
2023年10月21日

花が咲き終わった後に、10センチほどの楕円形をした、ザラザラゴワゴワパリパリの葉が対生して付きます。年内にはすべて落ちます。

ろうばいの実

夏になると、ミノムシの蓑(みの・袋状の巣)のような果実が、枝から垂れ下がります。

この実は、毒がありますので、絶対に食べないでください。また、木自体の負担になりますので、採って捨ててしまいましょう。

もし木を増やしたいようでしたら、この実の中に小豆程の大きさの種子が数個入っています。その種を9~10月に蒔くと年内には発芽します。

ろうばいの栽培方法・注意

枝元から出る徒長枝は、花芽をつけないので、特に必要でなければ、付け根から切り捨てるとよいでしょう。

ろうばいのいけ方

ろうばいの枝は、切っても切っても、来年にはまた伸びてきます。好きなだけ切って飾りましょう。

ただ、曲がった枝ぶりが素敵なのと、下を向いて咲く花が特徴的なので、それらを活かしていけてあげると良いでしょう。

ろうばいの季語

晩冬。春になる直前です。

ろうばいの花言葉

「慈愛」。

ろうばいの品種

蝋梅(ろうばい)

江戸時代初めに渡来。基本種。花びらは黄色だが、花の中心部が紫褐色。

素心蠟梅(そしんろうばい)

一般的に出回っているろうばいの品種。ろうばいの園芸品種になります。明治初めに渡来。花の中心部まで黄色一色のため、「素心蠟梅」といいます。

縁起の良い「ろうばい」

ろうばいが縁起が良いと言われるのは、お正月を迎える頃に1番に華やかな黄色の花を咲かせるからです。お正月に飾るお花としても人気です。

また、生命力が強く、成長力が著しいろうばいを、家の西側に植えることで、金運が上がると言われています。そのようなことは知りませんでしたが、うちはろうばいが家の西側にあり、毎年元気よく育っています。

ろうばいのおすすめの逸品

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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