【季節の花図鑑「万両」】もっと知りたい万両の魅力!赤くて美しい実は、万両の価値があるってほんと?

 7月に咲く花

お正月に、ちょうど赤い実を実らせる「万両」は、お正月のお花やおめでたい席に好まれます。

自分で育てても、手間がかからず、お花の少ない時期に、明るく華やかな実をもたらしてくれます。

葉や実、幹のバランスが優れていることから、「万両」と言われるに値するお花なのではないでしょうか。

その万両の魅力に迫ります。




「万両」のいけ方

「万両」は、長く伸びた幹を活かし、緑色の綺麗な葉やまとまっている赤くなった実を見せるように活けるのがおすすめです。

幹を短く切り過ぎてしまったり、葉や実を間引いてしまうのは、万両らしくなくなってしまいますので、素直に真っ直ぐにいけてあげるのが良いでしょう。

もっと知りたい「万両」について

万両の科属 

サクラソウ科ヤブコウジ属。

万両の系統

常緑低木樹。

万両の自生地

インドから東アジア地域を中心に分布します。

万両の歴史

江戸時代には栽培がされており、園芸ブームにより、園芸品種が増えました。

万両のお花の名前の由来

千両とともに景気のよい名前ですが、千両よりも赤い実が多く鈴生りになることから、万両と言われています。ちなみに、千両とは全く別の種類の植物です。

万両の自生場所 

現代では、鉢植えなどを購入するのが普通なのかと思われますが、林の中などの半日陰の場所に自生します。

万両20231221高木さんち畑
2023年12月21日 箱根西麓

写真は、人里離れた畑のある山の上の、木の足元にありました。人が手を加えたものでない、今では珍しい自然種です。

万両の幹と枝と葉

幹から小枝が伸び、新しい葉が出て、花が咲き、実をつけて、古い葉が落ちて、小枝が枯れて、幹が伸びるという毎年の繰り返しで、中心の幹がほんの少しずつ伸びていきます。

万両の樹高 

約50センチ~1メートル程。

万両の葉

万両20240605立川さん
2024年6月5日

常緑樹とはいえ、古い葉は散り、新しい葉が出てきています。

万両の開花時期 

お花の開花時期は、6月下旬~7月上旬です。

万両の花20240705立川さん
万両の花 2024年7月5日

万両の花の色 

万両は、小さな白い花を咲かせます。

万両の特徴

葉より下に隠れたかのように実がまとまってなるのが万両です。葉より上に実がそれぞれになるのが千両です。

万両の実が付く時季 

万両緑20231031
2023年10月31日

実がつくのは、10月頃。まだ緑の実です。

万両20231123楽寿園
2023年11月23日 三島楽寿園

少し赤くなり始めた状態です。

これから少しずつ赤く色付き、12月には真っ赤になります。

万両20250220熱海梅園
2025年2月20日

2月下旬でもまだ綺麗な赤でした。

万両の栽培方法・注意

半日陰を好みます。なるべく直射日光の当らないところで育てましょう。

手のかからない万両ですが、何年もして幹が伸びてしまって、葉や実と幹のバランスがよくなくなったら、「とり木」をします。「とり木」は5月頃にするのが良いでしょう。




「万両」の品種

◆シロミノマンリョウ 

実が白い万両です。

◆キミノマンリョウ 

実が黄色い万両です。万両らしくありませんが、黄色の実も綺麗です。

万両黄色20240106
万両黄色20240106三島
2024年1月6日 

万両のおすすめの逸品

縁起が良いのでお家に一つ欲しい「万両」の苗。鉢のままでも、地植えでも可能です。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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