夏に華やかに咲く「葵(あおい)」のお花たち。
葵(あおい)というと、ムクゲやフヨウ、タチアオイなどを思い浮かべます。これらは「アオイ科」の植物になります。
アオイ科のお花たちの種類も多いのですが、アオイ科ではないのにアオイと名の付く種類もあります。その中には、徳川の御紋で有名なアオイの姿もあります。
それぞれの特徴を紹介します。
もっと知りたい「アオイ科のお花たち」
アオイ科のお花たちは、夏に元気をくれる華やかなお花たちばかりです。
どのお花もとても似ているので、どれがどれかわからなくなってしまいます。ほんの少しの違いなので、それぞれ特徴をおさえておくのがよいのかもしれません。
アメリカフヨウ アメリカ芙蓉

◆別名
「草芙蓉(くさふよう)」
◆原産
北アメリカ。
◆科属
アオイ科フヨウ属(ハイビスカス属)。
◆分類
宿根草。
◆何年草か
多年草。
◆歴史
昭和初期に日本に渡来。
◆草丈
約1~2メートル。
◆葉
大きなものは縦横約20センチにもなります。卵型。冬は、落葉します。
◆つぼみ


◆開花時期
7月上旬~9月。
◆開花期間
花は、1日花です。ただ、つぼみもたくさんあり、次から次へと咲きます。
◆花径
写真のものは、直径約30センチの大きさでした。
◆花の色
白、ピンク、赤があります。開花の写真は、白に見えますが、ほんのりピンク色をしていました。
◆花びら
一重咲き。5枚。
イチビ
◆英名 Indian mallow
◆別名 「桐麻(キリアサ)」「莔麻(ボウマ)」
◆原産 インド
◆科属 アオイ科イチビ属。
◆何年草か 一年草
◆草丈 2メートルにもなります。
◆開花時期 8月~9月
◆花の色 黄色
ウスベニタチアオイ 薄紅立葵

◆英名 Marsh mallow
◆別名 ビロードアオイ
◆科属 アオイ科ビロードアオイ属
◆何年草か 多年草。
◆草丈 約1m。高さもお花の大きさもタチアオイを小さくした感じです。
◆開花時期 4月~6月
◆花径 約5センチ。
◆花の色 薄いピンク色。
◆いけ方 切り花にしても、とてもよく持ちます。
◆原産 ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ原産。
◆エピソード 薄紅立葵の根の液体から「マシュマロ」が作られていました。

オクラ
◆科属 アオイ科トロロアオイ属。
◆茎 草の茎ですが、しっかりと太さのある茎です。
◆花


◆花径 約10~15センチ。
◆花の高さ 約70~80センチ
◆花の色 クリーム色や黄色っぽい色。
◆花の特徴
オクラのお花自体、食べることができます。開花の時期になるとファーマーズマーケットなどで販売されます。
ケナフ
◆別名 ホワイトハイビスカス
◆原産 アフリカ
◆科属 アオイ科フヨウ属。
◆何年草か 1年草
◆草丈 3mにもなる。
◆茎 太さ3~5センチ
◆花びら 5枚
◆花の色 白、クリーム色
◆花の特徴 春に種を蒔き、4~5ヶ月で茎から紙の原料の繊維が収穫できる。
スイフヨウ 酔芙蓉
◆原産 中国
◆科属 アオイ科フヨウ属
◆品種・系統 落葉低木
◆交配 「芙蓉」の園芸品種
◆丈 1~4メートルにもなる
◆開花時期 7月~10月
◆開花期間 1日花
◆花径 8~10センチ
◆花びら ほとんどが八重咲き。たまに一重もある。
◆花の色
花の色が、朝白、昼過ぎにピンク、夕方には濃いピンクと変化します。お酒に酔った人のように色が変わるので「酔芙蓉」と名付けられました。


残念ながら、ピンクになった花の色の写真は撮れず、しぼんでしまった状態となってしまいました。
◆栽培方法・注意 植え替えは3月~5月がよい。
◆花言葉 「幸せの再来」「心変わり」
◆酔芙蓉を育ててみたくなった方はこちらからお取り寄せできます。 ↓↓↓

ゼニアオイ 銭葵
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タカサゴフヨウ 高砂芙蓉

◆別名 ヤノネボンテンカ(矢の根梵天花)
◆原産 南アメリカ(ブラジル、ボリビア、アルゼンチン)原産。
◆科属 アオイ科ヤノネボンテンカ属
◆分類 落葉低木樹
◆樹高 約1~4メートル。
◆名前の由来 高砂は台湾のこと。台湾の芙蓉ということです。
◆葉 葉の幅約1~2センチ、長さ5センチほどの細長い三角形。
◆つぼみ

◆開花時期 7月~9月。
◆開花期間 1日花。朝開花すると夕方にはしぼんでしまいます。
◆花径 約5センチ。
◆花の色 白。中心部は、濃い赤褐色。花の裏には、赤い筋が入っています。
タチアオイ 立葵
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ハイビスカス

◆科属 アオイ科フヨウ属(ハイビスカス属)。
◆歴史
江戸時代には、「扶桑」と書いて「ハイビスカス」と呼んでいたようです。『徳川実紀』には、慶長14年(1609年)に島津家から徳川家に献上された記録があり、その頃には、ハイビスカスが日本にあったということです。洋花の印象が強いハイビスカスですが、江戸時代にも愛されていたとは、びっくりです。

フヨウ 芙蓉
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ムクゲ 木槿
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モミジアオイ 紅葉葵

◆英名 Hibiscus coccineus
◆別名 「紅蜀葵 こうしょっき」
◆原産 北米
◆産地 有名な場所
◆科属 アオイ科フヨウ属
◆毎年花を咲かせる宿根草。多年草。
◆茎 直立。
◆葉 紅葉のような形。名前の紅葉は、葉の形からきている。
◆草丈 1.5~2メートル
◆開花時期 7~9月
◆花径 15~20センチ
◆花びら 5枚。フヨウ属なのに1枚づつ離れている。
◆花の色 濃いピンクもしくは赤。緋色。
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ワタ 綿
◆原産 熱帯、亜熱帯地域原産
◆科属 アオイ科ワタ属。
◆品種・系統 ワタ属は約40種。
◆何年草か 多年草
◆草丈 60~150センチ
◆開花時期 7月~11月
◆花びら 一重咲き
◆花の色 淡い黄色
◆花の特徴 お花よりも、花後の綿糸の方が、お花のアレンジや綿として扱われます。
葵(あおい)と名が付くのに「アオイ科」ではないお花たち
葵(あおい)という名は付きますが、上記アオイ科の仲間でないお花たちです。
カンアオイ 寒葵
「寒葵」は、葵という名前が付いていますが、アオイ科のお花ではなく、ウマノスズクサ科カンアオイ属のお花です。詳しくはこちら ↓↓↓

シラネアオイ 白根葵
日本の山野草を代表するお花。
◆和名の由来 日光白根山に多く自生することからこの名がついたとされます。
◆科属 シラネアオイ科シラネアオイ属。
◆自生場所 日光の白根山ほか。
◆花の色 白、紫。花粉が黄色。
フタバアオイ 双葉葵 二葉葵
徳川の御紋で有名な「フタバアオイ」は、ウマノスズクサ科カンアオイ属(フタバアオイ属)です。
「フタバアオイ」についてはこちら ↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
アオイ科のお花たちは、暑い時に元気をくれる華やかなお花たちばかりです。ただ、1日花であるものが多く、切り花にするには、可哀想な気もします。
切り花としてでなく、地に付いたお花たちを観賞するのがよいのかもしれません。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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