「伝統野菜」とは、「食べる文化遺産」として、古くから栽培されてきた野菜です。
日本全国にある知己特有の「伝統野菜」や地域の「ブランド野菜」と呼ばれるものをまとめてみました。
人気があり全国に知れ渡っている野菜もあれば、絶えてしまいそうな野菜もあります。それぞれの地域で、たくさんの人によって、守られている野菜たちです。
都道府県を北から順に並べてあります。
北海道
きゃべつ「札幌大球」
約20kgもある大きなきゃべつ。
青森県
とうがらし「清水森ナンバ」
青森県弘前市清水森地区で400年前から作られています。「ナンバ」とは、津軽地方の方言で「南蛮」のことで唐辛子のことを言います。
秋田県
だいこん「松館しぼり大根」
10センチ程の短い大根。
山形県「山形県の伝統野菜」
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福島県
かぼちゃ「奥会津金山赤かぼちゃ」
空中で吊って育てるかぼちゃ。
東京都「江戸東京野菜」
東京都の伝統野菜「江戸東京野菜」は、現在52品種が登録されています。
かぶ「品川かぶ」
江戸時代の品川宿の繁栄と共に発展した「品川かぶ」。小ぶりなのに、甘みがあり、煮崩れしにくいかぶです。
だいこん「亀戸大根」
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だいこん「練馬大根」
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とうがらし「内藤とうがらし」
新宿のビルの屋上で栽培されている唐辛子です。
なす「寺島ナス」
小さい。卵くらいの大きさ。皮がかたく、実がしっかりしている。生よりも火を通した方が美味しい。
神奈川県「鎌倉野菜」
「鎌倉野菜」とは、神奈川県鎌倉市周辺で栽培されている野菜のことで、ブランド野菜となります。紫のカリフラワーや黄色のズッキーニなど、伝統品種ではなく、色鮮やかであったりおしゃれな野菜が多数あります。
山梨県
じゃがいも「こうしゅういも 甲州いも」
じゃがいもは、江戸時代初期に、ヨーロッパからオランダ商人の手でジャカルタを経由して長崎の出島に入りました。出島から中井清太夫(1732~1795)という甲斐国(現在の山梨県)の代官を務めた幕府の役人が、飢饉になった時に長崎で見たじゃがいもを思い出して、甲斐で作ったらそれが大成功したと言われています。そのことをきっかけに、江戸時代から明治時代にじゃがいものことを「甲州いも」と呼ぶようになりました。隣国信濃国(現在の長野県)の「下栗いも」や祖谷渓(現在の徳島県三好市)の「ごうしゅういも」などに広まり、近年の信州大学の調査の結果、「甲州いも」は「下栗いも」と同じDNAグループに属することがわかったそうです。
なっぱ「鳴沢菜」

長野県「信州の伝統野菜」
「信州の伝統野菜」は、種類が83種類あると言われています。
山菜「おこぎ」
長野県飯田市で採れる山菜。「おこぎ」とは南信州の方言で、正確には「うこぎ」のこと。木から出る新芽を食べます。樹高は2メートルほど。4月中旬が旬。シャキシャキとした食感で、お浸しや天ぷら、かき揚げなどにします。
じゃがいも「下栗いも(しもぐりいも)」
長野県飯田市の標高1100mの急斜面で作られているじゃがいも。現在生産者は、20軒ほどしかいない。ピンポン玉くらいの小振りのじゃがいも。昼夜の寒暖差が甘みをもたらします。南向きの斜面を使い、日当たりが抜群に良いところで育てています。地元の方は、味噌、えごま、砂糖を混ぜた「えごま味噌」をかけた「田楽いも」にして食べています。近辺の直売所では、9月から11月に販売されます。
とうがらし「牡丹胡椒」
2008年、「信州の伝統野菜」に選定されました。長野県北部の中野氏永江地区などで栽培されています。名前の由来は、果頂部に深いシワがあり牡丹のように見えるから。形は、ピーマンのよう。外皮色は、緑で熟すと赤になります。辛さは、果肉は甘いが、種周辺に強い辛味があります。
なっぱ「野沢菜」
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ねぎ「松本一本葱」
信州の伝統野菜。江戸時代から作られている太いねぎで、90度くらいに曲がっています。夏の暑い時期に植え替えをし、横に植えて土をかぶせることで、冬までに上に伸びるので曲がっているねぎになります。曲がった日に当たらない白い部分に糖分が集まり、甘いねぎになります。鉄火みそやねぎみそ、根っこの天ぷらなどにして食べます。
新潟県「長岡野菜」
とうがらし「かぐら南蛮」
新潟県長岡市(南魚沼地域)の伝統野菜のひとつ「長岡野菜」に指定されています。
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静岡県「箱根西麓三島野菜」
静岡県三島市の箱根山西側斜面で採れるブランド野菜「箱根西麓三島野菜」についてはこちら ↓↓↓

なっぱ「水かけ菜」
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愛知県「あいちの伝統野菜」
にんじん「碧南鮮紅五寸人参」
「碧南鮮紅五寸人参」は、「にんじん③人参の品種」をご覧ください。↓↓↓

岐阜県「飛騨伝統野菜」「美濃伝統野菜」
岐阜県内で栽培されていることに間違いはありませんが、確実な線引きが難しいのが「飛騨伝統野菜」と「美濃伝統野菜」です。飛騨地方は県北部にあり標高が高く冷涼な気候からできる野菜、美濃地方は県南部にあり平野が広がる温暖な気候からできる野菜になっています。
かき「堂上蜂屋柿」
美濃伝統野菜。
かき「南飛騨富士柿」
飛騨伝統野菜。
かぶ「種蔵紅かぶ」
飛騨伝統野菜。
かぶ「飛騨紅かぶ」
飛騨伝統野菜。
ごぼう「菊ごぼう」
美濃伝統野菜。
さんしょう「高原山椒」
飛騨伝統野菜。
だいこん「守口大根」
美濃伝統野菜。
とうがらし「あじめこしょう」
飛騨伝統野菜にも、美濃伝統野菜にも認定されています。主な産地は、岐阜県中津川市福岡地区。江戸時代初期(1600年頃)から栽培されてきた伝統的な唐辛子の在来種です。かなりの辛味と旨味を兼ね備えた希少品種です。名前の由来は、中津川市にある付知川にいる「アジメドジョウ」に形が似ていることからこの名がついたとされます。青唐辛子は7月上旬から。赤唐辛子は8月中旬から9月にかけて出回ります。
ねぎ「飛騨一本太ねぎ」
飛騨伝統野菜。
ねぎ「徳田ねぎ」
美濃伝統野菜。
まめ「桑の木豆」
美濃伝統野菜。
石川県「加賀野菜」
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滋賀県
とうがらし 「弥平唐辛子」
滋賀県の伝統野菜のひとつ、「弥平唐辛子」についてはこちら ↓↓↓

奈良県「大和伝統野菜」
奈良県で古くから栽培され、「大和伝統野菜」に認定されている野菜です。
だいこん「女山大根」
奈良県の「大和伝統野菜」のひとつ。
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とうがらし「ひもとうがらし」
奈良県の「大和伝統野菜」のひとつ。
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とうがらし「紫とうがらし」
奈良県の「大和伝統野菜」のひとつ。
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とうがらし「大和甘長とうがらし(大和の甘とう)」
奈良県の「大和伝統野菜」のひとつ。
「大和甘長とうがらし(大和の甘とう)」についてはこちら ↓↓↓

とうがらし「大和とうがらし」
奈良県の「大和伝統野菜」のひとつ。
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なっぱ「下北春まな」
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京都府「京野菜」
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大阪府「なにわ伝統野菜」
きゅうり「南河内毛馬胡瓜」
長さ約30cm。白と緑のツートンカラーの胡瓜。
なっぱ「大阪しろ菜」
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なっぱ「黒菜」
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くわい「大阪のくわい」
歴史のある小粒の慈姑。大阪の「なにわ野菜」の1つ。大阪・吹田地区で栽培されています。生産量が少なく、現在はあまり出回っていません。 別名「ひめくわい」とも呼ばれています。
兵庫県
なっぱ「播州コブ高菜」
葉の根元にコブがある高菜。
なっぱ「ちぢみほうれんそう」
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なっぱ「ばんせいな」
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広島県
なっぱ「広島菜」
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鳥取県
とうがらし「三宝甘長とうがらし」
甘唐辛子。
徳島県
じゃがいも「ごうしゅういも」
徳島県三好市の祖谷渓で古くから栽培されてきたじゃがいもの在来の品種です。地元では「ごうしも」「おくいも」「ほどいも」などとも呼ばれています。標高の高い急傾斜地で育てられ、小振りで煮崩れしにくく、味が濃いのが特徴です。皮の色によって「赤いも」と「白いも」に分かれ、それぞれを「平家」「源氏」に見立てて「源平いも」というブランド名で販売しています。
福岡県
なっぱ「大葉春菊」
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なっぱ「かつお菜」
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なっぱ「やましお菜」
福岡県久留米市北野町でしか作られていない。江戸時代に筑後川が何度も水害を起こし、種が流れてきて北野町の土と合い、作られるようになったと言われています。山崩れのことを久留米の方言で「やましお」ということから、この名が付いたと言われています。からし菜の一種。からしの風味がします。栽培時期は、10月~3月。塩で一夜漬けしたお漬物「やましお漬け」が有名。他にも、巻きおにぎりにしたり、味噌汁に入れたり、サンドイッチにして食べたりします。
長崎県
じゃがいも「デジマ」
ホクホク系とねっとり系の中間のじゃがいもの品種。昔ながらの品種。じゃがいもが長崎県の出島から広がったことからこの名が付いたとされます。栽培が難しいため、あまり世には出ていません。ホクホクして皮が薄いのが特徴。焼きじゃがいもが美味しい。
佐賀県「唐津野菜」
じねんじょ「唐津自然薯」
佐賀県唐津市産。畑で育てている自然薯。1kg3万円を超える高級品。波板を使って斜めに栽培。長く、太く、真っ直ぐな自然薯。
だいこん「おんなやまだいこん 女山大根」
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佐賀県産の野菜がセットになったものを、こちらからお取り寄せができます。↓↓↓
熊本県「肥後伝統野菜」
なす「大長なす」
熊本県植木町産。
にんじん「熊本長にんじん」
「肥後伝統野菜」の1つ。
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沖縄県「島野菜」
なっぱ「はんだま」
熱帯アジア(東南アジア)原産で、中国や台湾を経由して沖縄に伝わった野菜。和名を「水前寺菜(すいぜんじな)」と呼ぶ。キク科の多年草。シャキシャキとした葉物。葉の表が緑色で、裏が紫色をしています。ポリフェノールが豊富で、貧血改善に効果があります。
「琉球料理」では、「スーネー(白和え)」にするのが一般的です。
明日はどんな手仕事する?
「伝統野菜」の種類は、無限にあります。私の住んでいる地域だけでもたくさんあるのに、全国に手を広げてしまうのは、いかがかと思いました。
ただ、時間は待ってくれません。絶えてしまう野菜もあることは事実です。美味しくて人気になる種類は良いのですが、それに押されて絶えてしまう種類もあるということです。できれば、そのようにならないためにも、日々調査できればと思っております。
少しずつにはなりますが、こちらのまとめ記事を更新し、詳しくは現地の情報を見ていただくのも良いのかもしれません。少しでもお役に立てるよう、更新を続けます。
それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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