【季節の手仕事「山形県の伝統野菜」】寒い冬場に保存することができる技術に優れた山形県の伝統野菜たち

山形県は、冬場の寒さから、地元で採れた美味しいものをいかに美味しく保存するのかという技術が発達した地域です。季節の手仕事をする上では、とても興味深い地域のひとつです。

山形県の地形は、北部西側が庄内地方、北部東側が最上地方、中部が村山地方、南部が置陽地方に分かれており、地域によっても作られているものやその活かし方も違います。これら食材を活かした郷土料理もさまざまです。

「山形県の伝統野菜」は、全部で150品種以上あるといわれています。また、最上地方で育てられている「最上伝承野菜」全33品種や、「村山地域の野菜」全58品種、「山形おきたま伝統野菜」というくくりもあります。それらの中の一部の紹介です。食材別、そしてその品種別にそれぞれあいうえお順に並べてあります。




かぶ 蕪

山形県のかぶは、丸型だけではなく、大根や人参のように細長い形をしているものが多くなります。かぶの種類が多いのは、米を収穫した後に、秋から植えて収穫することができるからです。

あつみかぶ 温海蕪

鶴岡市温海地域で作られています。無肥料、無農薬の焼き畑農法で育てられている品種になります。形は丸型。外皮色は赤。中は白。10月上旬~12月に収穫されます。

いしなさかかぶ 石名坂蕪

「最上伝承野菜」のひとつ。最上郡鮭川村石名坂地区で作られています。外皮色は、地上部分は赤、地中部分は白。中は白。11月上旬頃に収穫されます。

ごぼうのかぶ 牛蒡野蕪

外皮色は赤。

じねごかぶ 次年子蕪

大石田町次年子地区で栽培されている赤かぶの一種。外皮色は赤。細長く大根のよう。葉も茎の部分は赤みがかっています。辛味が強いので甘酢漬けなどがおすすめ。

たがわかぶ 田川蕪

形は丸型。外皮色は赤。

つのかわかぶ 角川蕪

外皮色は赤。

とおやまかぶ 遠山蕪

形は丸。一般的なかぶの形。外皮色は白。

とっくりかぶ

外皮色は、地上部分は赤、地中部分は白。

ながおかぶ 長尾蕪

外皮色は赤。

にしまたかぶ 西又蕪

「最上伝承野菜」のひとつ。外皮色は赤。かぶ自体は甘いのに、漬物にすると辛味がでます。

ひじおりかぶ 肘折蕪

形は、細長い。外皮色は赤。

ふじさわかぶ 藤沢蕪

外皮色は、地上に出ていた部分は赤、地中部分は白。

ほやかぶ 宝谷蕪

外皮色は白。

みなみさわかぶ 南沢蕪

外皮色は赤。

もがみかぶ 最上蕪

新庄市で生産。色は、葉に近く地上に出ている部分が赤く、根に近く土に埋まっている方が白い。

よしだかぶ 吉田蕪

外皮色は、地上部分は赤、地中部分は白。

かぼちゃ 南瓜

蔵王かぼちゃ

「村山地域の野菜」のひとつ。皮の色が変わっています。皮は硬く、でも食べるとホクホクした食感です。

じねごかぼちゃ 次年子かぼちゃ

大石田町次年子地区で栽培されているかぼちゃ。サイズが大きい。外皮色は緑とオレンジのまだら模様。




さといも 里芋

あくどいも 悪戸芋

山形市悪戸地区で作られている「村山地域の野菜」のひとつです。江戸時代以前より栽培されている品種と言われています。粘りが強く、煮崩れしにくい里芋です。山形で有名な「芋煮会」では、悪戸芋が使われると別格の美味しさになると言われています。

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こひめいも 子姫芋

寒河江市などで作られています。江戸時代以前より栽培されている品種と言われています。

だいこん 大根

花作大根

置賜地域で作られています。手のひらサイズの小さな大根。辛いのが特徴。

葉物 

むらさきおりな 紫折菜

庄内地域で作られています。葉が紫色。

山形赤根ほうれんそう

山形市周辺で作られている「村山地域の野菜」のひとつです。根に近いところが赤いのでこの名がついたとされます。

ゆきな 雪菜

米沢市で作られています。寒い冬の間に食べることができる青菜として有名です。

まめ 豆

だだちゃ豆

庄内地域で作られています。だだちゃ豆は枝豆の一種です。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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