もっと知りたい「じゃがいも」とは
じゃがいもの英名
poteto
じゃがいもの原産
南米のアンデスの高地原産。標高3000~4000mの地域で、紀元500年頃に栽培されていたとされます。
じゃがいもの産地
北海道が国内生産量の8割を占め、北海道でできる新品種も多く見られます。北海道では年に1度の生産ですが、静岡など温かい地域では、4月から6月と10月から3月などの年2度収穫されます。
じゃがいもの歴史
江戸時代初期に、ヨーロッパからオランダ商人の手でインドネシアのジャカルタを経由して長崎の出島に渡りました。その際にはジャカルタの旧名である「ジャガタラ」から「ジャガタライモ」と呼ばれていました。
中井清太夫(1732~1795)という甲斐国(現在の山梨県)の代官を務めた幕府の役人が、飢饉になった時に長崎の出島で見たじゃがいもを思い出して、甲斐で作ったらそれが大成功したと言われています。そのことをきっかけに、江戸時代から明治時代にじゃがいものことを「甲州いも」と呼ぶようになりました。
じゃがいもの栽培は、明治時代には隣国信濃国(現在の長野県)の「下栗いも」や祖谷渓(現在の徳島県三好市)の「ごうしゅういも」などに広まり、近年の信州大学の調査の結果、「甲州いも」は「下栗いも」と同じDNAグループに属することがわかったそうです。
じゃがいもの名前の由来
じゃがいもは、上記のとおり、「ジャガタライモ」から「じゃがいも」になったと言われています。
じゃがいもが馬鈴薯と呼ばれる理由
「馬鈴薯(ばれいしょ)」とは、芋の形が馬の首につける鈴の形に似ているからと言われます。
漢名から伝わった呼称とされ、江戸時代には「馬鈴薯」と呼ぶことが定着したのですが、実際には全くの別物の植物のことのようです。しかし、この定着した名前が現在まで続いているようです。
ちなみに、「芋」というと「里芋」のことをいいます。
他の芋たちはというと、さつまいものことは甘藷の「藷」、じゃがいもは馬鈴薯の「薯」、山芋のことは薯蕷の「蕷」といいます。古い書などには、こちらで書かれていることがありますので、こちらを覚えておくと便利です。
じゃがいもの科属
ナス科。
じゃがいもの分類
外皮色が一般的なものは白っぽい色合いですが、赤い皮や紫の皮の品種もあります。
また、肉質も同じく、白や赤、紫などがあります。
じゃがいもの旬
じゃがいもは通年出回っていますが、「新じゃが」として出るのは春です。春のじゃがいもは、皮が薄く、水分が多いのが特徴です。柔らかく香りも良いので皮つきのまま蒸したり、揚げたりできるのは、春のじゃがいもの特徴です。
じゃがいもの効能・栄養価
ビタミンⅭ、カリウム、マグネシウムが多く含まれています。
レジスタントスターチ(食物繊維)が多く、便秘改善にも効果的です。さつまいも同様、冷やすとより良い。
デメリットとしては、血糖値を上げるので注意したい。また、油を使うと吸収力が強く、カロリーが増えるので注意したい。
馬鈴薯でんぷんは、粒子が多いため、粘りが強い。この馬鈴薯でんぷんからできているのが、片栗粉です。
じゃがいもの選び方
皮がなめらかで、傷や変色のないもの、芽が出ていないもの、でこぼこがすくないものを選びましょう。
緑色のじゃがいもには注意!
じゃがいもを収穫していると、緑色のじゃがいもをよく見かけます。これは、収穫前に日光に当たり緑化したものです。ソラニンという有害物質が含まれているため、食べないようにしましょう。
もっと知りたい「じゃがいも」の育つ姿
じゃがいもの花

薄い紫色に見えるのがじゃがいもの花です。

じゃがいもの花は、5月中旬頃に開花します。

じゃがいもは、花が咲いてから約1ヶ月後には土の中にじゃがいもができます。

じゃがいもの花の実は、花が終わった後にできます。じゃがいもとは違います。地上に咲く花の実なので、地上になります。有毒をもちますので、食べないように気を付けましょう。
じゃがいもの収穫
今時、じゃがいもの収穫を手でするところなど、聞いたことがないかもしれません。通常は、機械を使って収穫していきます。
しかし、自分で栽培をするときには、大規模に機械でなどはしないでしょう。
そのための手で掘り収穫していくときの方法を下記に紹介します。
じゃがいもの収穫時期

これは荒れ果てた畑ではありません。じゃがいもは、花が咲き終わってから1ヶ月ほどで、このように地上は荒れ果てた状態のようになります。この頃が、じゃがいもの収穫時期です。
じゃがいもの収穫方法

枯れた茎を引き上げるとこのように根の先にじゃがいもがついています。じゃがいもは、比較的浅くに実りますので、茎を引き上げるだけでもこれだけついてきます。また、根から切れてしまうものもありますので、念のため10センチほど深く土を掘りおこしてあげると、小さなものまで出てきますので、見逃さないようにしましょう。
じゃがいもの栽培の注意

実は、このハート型のじゃがいも。可愛い~なんてインスタなどにアップしている場合ではありません。これは病気です。
「瘡痂病(そうかびょう)」です。
ジャガイモの表皮に5〜10mmほどの褐色のかさぶた状の病斑が現れます。病斑が融合して広がることもあり、見た目が悪くなります。見た目の問題で、病斑を厚めに剥けば食べることは可能です。
じゃがいもの保存方法
紙袋やダンボールなどに入れて、涼しい場所で保存します。ただし、冷蔵庫には入れません。
紙袋やダンボールの中に、りんごを一緒に入れておくと、リンゴから出るエチレンガスにより、じゃがいもが発芽しにくくなります。
茹でてそのまま冷凍するとスカスカになってしまうので、マッシャーなどで潰してから保存袋に入れて冷凍すれば、冷凍保存も可能です。
私は、コロッケを揚げるところまで大量に作って、冷凍しています。解凍せずにそのままトースターで焼くだけで、揚げたてが美味しくいただけます。
もっと知りたい「じゃがいも」の品種
じゃがいもの2大品種「男爵」と「メークイン」をはじめ、じゃがいもの新しい品種から、地域に根付いた昔ながらの品種など「じゃがいも②じゃがいもの品種」についてはこちら ↓↓↓

もっと知りたい「じゃがいも」のレシピ
調理をする上でのじゃがいもの特徴
じゃがいもは、すりおろして使うと、馬鈴薯でんぷんが出て、お餅のようにもちもちになります。
じゃがいもの下処理の注意
じゃがいもの芽は有毒性物質が含まれているので、皮をむくときに包丁の角を使ってえぐりとると良いでしょう。
煮物にする場合は、皮をむいてからすぐに水に浸けておくと、変色を防ぐことができます。
茹でる場合は、皮つきのまま茹でると栄養分が逃げず、水っぽくなりにくくなります。
小麦粉アレルギーの方でも食べられるコロッケ
一般的なコロッケと何も変わらない、でも小麦粉を使わない、油で揚げないコロッケです。
《 材料 》 コロッケ10個分
じゃがいも 4~5個
ひき肉 150g
玉ねぎ 1/2個
めんつゆ 大さじ3
塩、こしょう 少々
油揚げ 5枚
《 作り方 》
①じゃがいもの皮をむきます。
②玉ねぎをみじん切りし、5分水に晒します。
③じゃがいもを茹でます。
➃水分をとばします。
⑤マッシャーで潰します。
⑥玉ねぎとひき肉を炒めます。
⑦めんつゆを加えて、さらに炒めます。
⑧塩コショウします。
⑨10等分にします。
⑩油揚げを湯通しし、半分に切り、裏返します。
⑪⑩の油揚げに⑨の具を入れます。
⑫切り口をたたみ入れ、下にしてフライパンで焼きます。
じゃがいものおすすめの逸品
B1グルメなどで有名となった地元みしまの「みしまコロッケ」です。よろしければ、こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

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