立冬(りっとう)とは
立冬とは、二十四節気の一つです。冬の最初の節気です。冬が立つ。冬が始まる。冬の訪れを告げる時期…です。
立春、立夏、立秋、立冬の「四立(しりゅう)」のひとつで、新しい季節の始まりです。
この時期、暑い日があったり、寒い日があったり、何か安定しない日が続きますが、冬は確実に近づいてきています。
冬物の衣類を用意したり、暖房器具を準備したり、お庭や畑も、早めに冬支度を調えて、本格的な冬の到来に備えていきましょう。
二十四節気(にじゅうしせっき)とは
二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。
暦の上での四季は、これで分けられています。
二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。
1つの節気は、約15日間です。
立冬の七十二候
七十二候(しちじゅうにこう)とは
七十二候(しちじゅうにこう)とは、元々中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動植物の生態の微妙な変化を示したものです。季節と上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。
地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。
初候「山茶始開(さんちゃはじめてひらく)」11月7日~11日

山茶花(さざんか)が咲き始める頃ということです。これからの時期、山茶花や似たお花で、寒椿が咲き始めます。どちらも葉も花も木々の形も見た目では、なかなか区別することが難しいお花なのですが、終わったお花で確認ができます。お花が終わり、下に落ちている状況が、花びらがパラパラと散って落ちているのが山茶花です。花びらが散ることはなく、お花ごと落ちているのが寒椿です。咲いているお花が少ないこの時期に、咲いてくれる山茶花や寒椿は、なんと可愛いことでしょう。見かけたら、お花に感謝したいですね。
次候「地始凍(ちはじめてこおる)」11月12日~16日
夜の冷え込みが厳しくなり、大地が凍り始める頃ということです。車の運転をされる方は、スリップ事故に注意してくださいね。雪が降っている時よりも、その後の凍った時の方がブレーキが効かなくなりますので、本当に怖いです。気を付けてください。
末候「金盞香(きんせんこうばし)」11月17日~21日
ここでいう金盞とは、金色の盃を意味し、中が黄色の盃のような形をしている「水仙」のことになります。
水仙は、11月半ばから3月頃までの最も寒い時期に花を咲かせます。雪の中でも咲くことから「雪中花(せきちゅうか)」とも呼ばれます。寒い中でも可憐に咲く姿は、とても愛おしいですね。

【季節の手仕事】立冬の頃に旬を迎える食べ物「大根」

「大根」は、1年中出回るお野菜のように思えますが、春大根、夏大根、秋冬大根があり、やはり秋冬の大根が、みずみずしくて、煮込み料理などにすると一番美味しいです。大根の旬は、秋から冬です。
「大根」についての季節の手仕事の記事はこちらへ ↓↓↓



大根は、消化もよく、まったくお腹に当たらない、胃もたれや食あたりがないといったことから、役者さんに例え、「役に当たらない(役にはまっていない=あまり上手ではない)」ということから、そのような役者さんのことを「大根役者」と呼びます。今ではあまり使わない言葉かもしれませんが、言葉になる意味は、単純なところからきていて、愉快ですよね。ぜひとも、「大根役者」などと言われないように、大根をたくさん食べていただきたいですね。
立冬の頃に食べる和菓子 「焼き芋」

「焼き芋」のことを和菓子と言っていいのかわかりませんが…
今では、日本文化と言っても過言ではない「焼き芋」。海外でも日本の焼き芋は人気が非常に高いようです。海外にも、さつまいもはあれど、ここまで甘くできる「焼き芋」という文化は、日本人にしかできない技術なのではないかと思っております。
「焼き芋」を作る上での、お芋の種類の選択や作り方などは、さまざまです。それぞれ、みなさんの好みもあるでしょう。私も大好きなので、食べたいと思ったら、すぐに作ります。三島甘藷と呼ばれるさつまいもの産地に住んでいることから、常にさつまいもは家にあります。
とても甘い「三島甘藷」についてや、甘い焼き芋の作り方などの記事はこちらへ ↓↓↓



私は、とにかく甘く、ねっとりした、口の中でとろける「焼き芋」が好きです。美味しい「焼き芋」を作るコツは、とにかくゆっくりじっくり低温で時間をかけて焼くことです。ぜひ、挑戦してみてください。
立冬の頃のしつらえ
家の中のしつらえとしては、座布団、お膳、茶道具、建具、敷物、掛け軸などを冬物に変える時期です。今時、そのようなもの一つも使っていないという方もおられるはず。昔はこれらを、季節ごと、もしくは夏と冬に入れ替えをしていました。
家にある植物たちも冬支度を始める時期です。
「薦(こも)巻き」で冬支度

毎年、立冬の日に行う、三島の一里塚にある松に薦(こも)をかける作業。本格的に寒くなる前に、松にこもを巻き付けます。
「こも」についてはこちら ↓↓↓

これをしつらえとは言わないかもしれませんが、「松にとってのしつらえ」でもあり、「冬のしつらえ」でもあるような気がして、書かせていただきました。
飾り熊手
毎年11月の酉の日に行われる「酉の市」。日付けはその年により異なります。この酉の市は、商売繁盛や開運を願う縁起の良い祭りとして知られ、特に浅草の鷲神社や各地の大鳥神社で盛大に行われます。ここで売られている「飾り熊手」を購入して福を掻き込むという風習があります。この「飾り熊手」には、五穀豊穣を願って米俵や、お金が入るように巾着、子宝に恵まれ成長祈願として珊瑚などが飾られています。冬支度のひとつとして飾ってみてはいかがでしょうか?
立冬のおすすめの逸品
「こも」で思い出すのが、「腹巻き」です。人間も身体を温めないといけない時期です。こちらから「腹巻き」をお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
いよいよ冬がやってきます。日本の中でも比較的温暖なところに住んでいるので、冬で大変な思いをすることは、あまりないのですが、寒い地域にお住まいの方は、本当に大変ですね。
2~3年?いや、4~5年に1度積もる雪でも大変なことになるのに、寒い地域の方はそれが当たり前なのです。本当に、頭が下がります。
冬は暖かい方がいいとも思いますが、寒い地域ならではの生活の知恵というものがあり、私はそこも知りたいと思っております。保存食や常備菜などの種類もたくさん作られると聞きました。「雪の下貯蔵」と言って、雪の下に野菜などを入れて貯蔵する方法などもされると聞きました。昔のことで、今はそんなことはしないのかもしれませんが、そんな話しもお伺いしてみたいです。
取り急ぎ、自分の生活を一通りまとめてから、範囲を少しずつ広げていきたいかと思います。
まずは、焦らずに、静岡とその周辺の生活の様子をまとめていきます。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
次の二十四節気「小雪(しょうせつ)」
次の二十四節気は「小雪(しょうせつ)」です。↓↓↓

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