桜の自生種とは
桜の自生種とは、日本原産の元々日本にあった桜のことをいいます。
自生種の桜を交配させ、現在のようにたくさんの品種の桜ができています。
桜の自生種は、10種類プラス1種類あります。最後の1種類の「カンヒザクラ」は、中国原産となり、自生種には入らないとされていますが、沖縄で天然自生されたとされ、またカンヒザクラとの交配が多く、自生種に含むという説もありますので、「プラス1」とさせていただきました。予めご了承ください。
その自生種10種類プラス1種類のご紹介です。あいうえお順です。
①エドヒガンザクラ 江戸彼岸桜

ソメイヨシノなど、数多くの親桜として有名な「エドヒガンザクラ」。シンプルに綺麗な基本の桜のように思えます。
「エドヒガンザクラ」についてはこちら ↓↓↓

②オオシマザクラ 大島桜

女性的で華やかな桜の「オオシマザクラ」。数々の桜の親となっています。
「オオシマザクラ」についてはこちら ↓↓↓

③オオヤマザクラ 大山桜

◆英名
North Japanese hill cherry
◆別名
「ベニヤマザクラ 紅山桜」「エゾヤマザクラ 蝦夷山桜」
◆科属
バラ科サクラ属。
◆品種・系統
落葉広葉樹。高木。
◆お花の名前の由来
山桜よりも花が大きいからこの名がついたとされます。
◆交配
自生種。
◆自生場所
北海道から東北に分布。中部以西では標高の高いところに自生しています。
◆幹、枝
枝は紫褐色。
◆葉
長さ8~15センチ。
花と葉が同時に咲きます。若葉は赤。夏には緑になり、秋には紅葉します。桜の中では紅葉が綺麗です。
◆樹高
約10~20メートル。
◆開花時期
4月。ヤマザクラよりも少し後で開花。カスミザクラよりも1週間程早く開花します。
◆花径
約3~4センチ。
◆花びら
一重咲き。5枚。
◆花の色
紅紫色。
◆花の咲き方
花は、2~3個を散形状につけます。
◆実が付く時季
6月。 紫黒色。約1センチ。食用ではありません。
➃カスミザクラ 霞桜
◆別名
「ケヤマザクラ 毛山桜」 花柄に短い毛が生えているから。
「マメマキザクラ」
「アサマキザクラ」
◆科属
バラ科サクラ属。
◆品種・系統
落葉高木。
◆お花の名前の由来
遠くから見た姿が霞のように見えるからこの名が付いたとされます。
◆交配
自生種。
◆自生場所
標高が高いところに自生します。
◆幹、枝
横に伸びるタイプ。
◆葉
楕円形。
◆樹高
約20メートルを超えるものもあります。
◆開花時期
4月下旬~。山桜よりも2週間ほど遅く開花します。
◆花びら
一重咲き。5枚。
◆花の色
白。
◆実が付く時季
6月。実の色が、赤から紫黒色に変化します。
⑤クマノザクラ 熊野桜
◆原産
紀伊半島南部原産。
◆科属
バラ科サクラ属。
◆品種・系統
落葉高木 。
◆歴史
2018年に自生種として判断され登録されました。自生種として認められた一番新しい品種です。
◆交配
自生種。
◆自生場所
紀伊半島南部。
◆幹、枝
横に広がるタイプ。
◆葉
花が終わってから出てきます。
◆樹高
約8~15メートル。
◆開花時期
2月中旬~3月中旬。
◆花びら
一重咲き。5枚。
◆花の色
白、淡紅色。
⑥タカネザクラ 高嶺桜
◆英名
Japanese alpine cherry
◆別名
「ミネザクラ 峰桜」
標高の高い場所で咲くから呼ばれます。
◆科属
バラ科サクラ属。
◆品種・系統
落葉小高木 。
◆交配
自生種。
◆自生場所
本州中部の1500メートル以上に分布。山岳地帯。
◆幹、枝
横に広がるタイプ。暗灰色。
◆葉
楕円系。毛がない。 花と同時に出てきます。
◆樹高
約2~8メートル。比較的低木。
◆開花時期
5月中旬~6月。
◆花径
約2~3センチ。
◆花びら
一重咲き。5枚。
◆花の色
白、淡紅色、紅紫色。中央部の色が濃い。
◆花の咲き方
下を向いて咲きます。
◆花の特徴
寒さに強い。
◆実が付く時季
黒く熟します。
◆栽培方法・注意
温かい場所では枯れてしまうのでご注意ください。
⑦チョウジザクラ 丁字桜(丁子桜)
◆英名
Ⅽlove cherry
◆別名
「メジロザクラ 目白桜」
◆科属
バラ科サクラ属。 スモモに近い属性。
◆品種・系統
落葉高木 。
◆お花の名前の由来
お花を横から見ると丁字のように見えることからこの名が付いたとされます。
◆交配
自生種。交配がしやすい品種。
◆自生場所
山地、谷川に自生。
◆幹
樹皮で工芸品が作らます。
◆葉
花の後に出てきます。楕円形。毛もあり。紅葉します。
◆樹高
約7~8メートル。
◆開花時期
3月下旬~4月下旬 。
◆花径
約2センチ。
◆花びら
一重咲き。5枚 。
◆花の色
白、薄紅色。
◆花の咲き方
下向きに咲きます。花びらが真横まで完全に開きます。
◆花の特徴
観賞用としては、あまり植えられていません。
◆注意
同名「チョウジザクラ 丁字桜」で、沈丁花の仲間のジンチョウゲ属のお花があります。こちらは、別名「フジモドキ」といい、花の雰囲気が藤の花に似ているからとされます。花の色は淡紫色。芳香あり。1mくらいの低木です。ご注意ください。
⑧マメザクラ 豆桜
富士山周辺に咲く小さな花の桜の「マメザクラ」。
「マメザクラ」についてはこちら ↓↓↓

⑨ミヤマザクラ 深山桜
◆別名
「シロザクラ」
◆科属
バラ科サクラ属。
◆品種・系統
落葉高木 。
◆お花の名前の由来
その名の通り、深い山に生えるからこの名がつきました。
◆交配
自生種 。
◆自生場所
標高の高いところに自生。
◆幹
灰褐色に白い斑点がつきます。
◆葉
葉が先に出ます。葉が出た後に花が咲きます。長めの楕円形。長さ4~7センチ。毛あり。
◆樹高
約5~15メートル。
◆開花時期
5月~6月上旬。
◆花径
約1.5~2センチ。小さい。
◆花びら
一重咲き。5枚。
◆花の色
白。
◆花の咲き方
葉が出た後で花が咲きます。桜では珍しい。
◆花の特徴
普通、鑑賞の対象にしません。目立たない花。
◆実が付く時季
7月。紅紫色から黒紫色に熟します。苦いので食用にはならないです。
⑩ヤマザクラ 山桜

自生種の「ヤマザクラ」は、日本に自生する桜の代表樹種です。
「ヤマザクラ」は、桜の固有名称です。
「ヤマザクラ」は、古くから詩や歌に詠まれ、花見もされました。その頃の桜は「ヤマザクラ」を示します。江戸時代に「ソメイヨシノ」が世に広まるまでの桜の主役でした。
桜の固有名称の「ヤマザクラ」についてはこちら ↓↓↓

桜の咲き方の形態名の「山桜」はこちら ↓↓↓

⑪カンヒザクラ 寒緋桜
カンヒザクラは、中国原産と言われ、自生種には入らないという説がありますが、沖縄に天然自生されたとされ、またカンヒザクラとの交配の桜が多いので、ここに含めました。念のため、ご承知おきください。
「カンヒザクラ」についてはこちら ↓↓↓

桜のおすすめの逸品
桜を飾るのに、地元「駿河竹千筋細工」の花入れです。繊細な造りが、桜にぴったりです。こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
自生種の桜は、古くからある歴史ある桜ばかりです。
自生種のことを知り、そこからできている交配種のことを知ると、桜を見るのも特徴などを見ることができて楽しくなります。
桜博士になった気分になれるかもしれません。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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