【季節の指標 二十四節気、七十二候「小寒(しょうかん)」】期間:2026年1月5日~19日

 1月にしたい手仕事




小寒とは

「小寒」とは、二十四節気のひとつです。

「寒」とは、冬至後15日目から立春までの30日間のことをいいます。また、この期間のことを「寒中」ともいいます。「小寒」は、この寒に入ることから「寒の入り」といいます。

寒の前半のことを「小寒」といい、1年の中でも寒さが最も厳しい時期になります。ちなみに、後半は、「大寒(だいかん)」です。

「小寒の氷、大寒に解く」ということわざがあります。大寒が小寒よりも温かい、所謂、物事が必ずしも順番通りにはいかないことの例えとされています。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは

二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。

暦の上での四季は、これで分けられています。

二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。

1つの節気は、約15日間です。

小寒の七十二候

七十二候(しちじゅうにこう)とは

七十二候(しちじゅうにこう)とは、中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動物の生態の微妙な変化、花の咲く時期などをより具体的示したものです。季節の移り変わりと上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。

地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。

初候「芹乃栄(せりすなわちさかう)」1月5日~9日

三島のせり20220106
2022年1月6日

寒い中ではありますが、冷たい沢の水辺に芹がよく生育する時期であるということです。

新しい年になると、地元「箱根西麓三島野菜」の畑では、この芹が春の七草のひとつとして、たくさん収穫されます。この時期にどこにでもあった草だからこそ、七草として食べられてきたのでしょうが、今では、とても希少な草となってしまい、とても高値で販売されていることに、びっくりします。

「せり」は、独特のとっても爽やかな香りが、身体を温めるのに役立ちます。箱根西麓三島野菜のせりは、とてもしっかりしていて、香りが強いです。

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次候「水泉動(しみずあたたかくをふくむ)」1月10日~14日

冷たい風が強まる時期でありながら、地中で凍った泉が徐々に溶けて春への移ろいを感じ始める時期ということです。

末候「雉始鳴(きじはじめてなく)」1月15日~1月19日

雄の雉は色鮮やかで美しく、雌に「ケーンケーン」と鋭く甲高い声で求愛して鳴き始める時期ということです。

雉は、日本の国鳥です。長い尾が特徴の鳥です。

小寒の頃のしつらえ「お正月」

小寒の頃は、年神様にももう少しゆっくりしていただきたいので、お正月のしつらえをもう少し飾っておきたいところです。

門松とお正月飾りは、1月7日もしくは15日(地域によります)までは飾っておきましょう。

鏡餅は、11日が「鏡開き」となりますので、それまでは飾っておきましょう。

お正月のしつらえを下げたら、春らしいお花を飾ったり、節分に向けての準備をしておきましょう。

新春らしく優しいお花を飾ることができる壁掛けのフラワーベースです。

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小寒の頃に旬を迎えるもの「かぶ」

かぶ20220125
2022年1月25日

かぶは、通常白い根の部分を食べますが、茎や葉も甘くて美味しいことをご存じでしょうか?

茎や葉の使い方は、煮ても、焼いても、蒸しても美味しいですが、地元のお母さんたちは、刻んで、フライパンで焼き、ごま油、醤油、みりんで味付けし、鰹節をかけ、ご飯のお供として食べる食べ方をします。みんな、この食べ方が大好きなのです。

かぶを購入する際には、葉が付いているものが、2倍お得です。

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小寒の頃に食べる和菓子「あんこ」

小寒の頃に食べる和菓子として、なぜ「あんこ」?と思われるかもしれません。

1月11日には、「鏡開き」で「お汁粉」もいただきますし、1月15日は、「小豆粥」もいただきます。

このタイミングで、「あんこ」をご紹介する理由は、「あんこ」の材料である小豆が美味しい時期だからです。小豆に美味しい時期なんてあるの?と思われるかもしれませんが、秋に収穫した豆を乾燥させて味を安定させ、年明けに新しいお豆が食べられるように、農家さんが新しいお豆を年末から出荷してくださるからです。年明けの小豆は、小豆の旬になります。

出来立てのお豆で、お汁粉も小豆粥も作るということになります。昔から言い伝えられていることというのは、すべて理に叶っているということです。

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ぜひ、新しい小豆を使って、「あんこ」を作ってみてください。




小寒の頃に咲くお花「蠟梅(ろうばい)」

ろうばい20220109うち
2022年1月9日

ろうばいは、ロウバイ科ロウバイ属のお花です。臘月(12月のこと)に咲き始め、梅のように寒い時期に咲くことから、この名が付きました。

植えてあるお花を観賞するのもよいですが、蠟梅は切り花にしても、お花がかなり持ちます。切ってもよさそうな枝があれば、切り花にして、おうちの中で鑑賞するのも素敵ですね。

また、ろうばいは、とても甘い香りに包まれます。庭にあるとわかりにくいかもしれませんが、切り花にして家の中に飾ると、幸せな気分になります。ぜひ、香りも楽しんでみてください。

ろうばいを活けました
万年青、斑入りのシャガ、蠟梅をいけました

寒い時期に咲くお花は、本当に癒されますね。

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明日はどんな手仕事する?

お正月行事も終盤となりました。新しい年の目標に向かってスタートしてますでしょうか。3日坊主で既に終わってしまっていたりしませんか?目標って、意外と忘れてしまうものです。何か見直すことができるものに、書いておいたり、記録しておくとふとした時に、思い返せます。

厳しい目標は、立ててもすぐに脱落してしまうので、毎年楽しい目標を立てて、なるべく達成できるようにしています。目標も何も立てなければ、何もない毎日が過ぎ去ってしまいますので、目標だけは立てておくと良いかもしれません。「好きなものを好きなだけ食べてもいいから、体重だけは絶対にキープする」とか、いかがですか?暴飲暴食などが出来なくなってきたお年頃なので、好きなものぐらいなら、好きなだけ食べても問題ないのかと。旬のものたちをその時期に好きなだけ食べていれば、身体にも悪くないのかと勝手に思っております。私の言う好きなもは、最近ですと、きんとんとか、焼き芋、干し芋、干し柿、栗の渋皮煮、金柑の甘煮、柚子ジャム、柚子のういろう、柚子のパウンドケーキなど…みんな自分で作る甘いお菓子でした。笑。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

次の二十四節気「大寒(だいかん)」

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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