【季節の指標 二十四節気、七十二候「大雪(たいせつ)」】期間:2025年12月7日~21日

12月にしたい手仕事




大雪(たいせつ)とは

大雪とは、二十四節気の一つ。冬の3番目の節気です。

雪が降り積もる地域が増えてくる頃ということです。いよいよ本格的な冬将軍の到来となります。

大雪ということで、毎年この頃に思うことは、富士山に積もる雪です。年内に富士山に雪がまったく積もらない時は、北陸で大雪になります。逆に年内に富士山に雪がたくさん積もると、大雪で被害がでる情報は、あまりありません。逆に雪があまり降っていない情報が入ってきます。気象予報士ではないので、詳しい因果関係はわかりませんが、富士山周辺に住んでいるものしか知らない勝手な予測です。

師走に入り、忙しい時期となりますので、健康管理にもご留意ください。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは

二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。

暦の上での四季は、これで分けられています。

二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。

1つの節気は、約15日間です。

大雪の七十二候

七十二候(しちじゅうにこう)とは

七十二候(しちじゅうにこう)とは、元々中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動植物の生態の微妙な変化を示したものです。季節と上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。

地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。

初候「閉塞成冬(へいそくしてふゆとなる)」12月7日~11日

灰色の厚く重い冬雲が、空を塞ぐように広がり、日の光は遮られ、本格的な冬の到来を予感させる頃ということです。これらは、日本海側のことをいうのでしょうか。静岡の冬は、天気が多い日が多く、どんよりする日が少ないです。

次候「熊蟄穴(くまあなにちっす)」12月12日~16日

秋にたっぷりと食べ物を食べた熊が、冬眠のために穴に隠れる頃ということです。

末候「鱖魚群(けつぎょむらがる)」12月17日~21日

鱖魚(けつぎょ)とは、中国の高級魚のこと。中国では、この時期、この魚が群がってくるということなのでしょう。日本の七十二候では、これが鮭に例えられ、北の冬の風物詩でもある鮭が産卵のために育った川に遡上する姿が見られる頃ということになります。

大雪の頃のしつらえ 「正月事始め」

12月13日は、「正月事始め」です。

この日に大掃除をして、家の中を清め、年末に来られる年神様に、来ていただく準備を始める日です。大掃除が終わり、家の中が清められたら、お正月飾りを飾りましょう。お正月飾りは年末に飾るものだと思っている方が多いのですが、12月13日以降に家の中が清められたら、飾るものとされます。早めに大掃除を終わらせて、12月13日には、お正月飾りを飾ることができれば、1番に年神様が来てくださるかもしれないですね。来年の福をもたらしてくださると言われている年神様には、必ずいらしてもらいたいものですね。

そのお正月の注連縄(しめなわ)飾りは、年神様に来ていただくための依り代(目印)となるものです。今時、そんなもの飾る人いないよ...などどおっしゃらず、来年が良い年になるためにも、ぜひ飾りましょう。

「正月事始め」についての記事はこちらへ ↓↓↓

【季節の手仕事「お正月」②正月事始め】12月13日は「正月事始め」 お正月の準備を始めましょう
12月13日は正月事始め。正月事始めとは、年神様とは、お正月の一連の行事、お正月のしつらえなどをご紹介。お正月のしつらえである、鏡餅、門松、お正月飾り、お正月に飾るお花なども紹介しています。お正月の準備を始めましょう。
お正月の注連縄飾り

お正月飾りをたくさん作っています。

大雪の頃に旬を迎える食べ物「にんじん」

にんじん

一年中、いつでもあると思っている人参も、冬が旬になります。にんじんが嫌いなんていうお子様も多いかと思われますが、地元の三島人参は、とにかく甘いです。人参が嫌いなどとは言わせないほど、フルーツのような野菜です。

また、意外と知られていないのが、人参の葉の美味しさです。天ぷらなどにしても、人参を食べているのに見た目は緑の葉といったような変な感覚に陥るほど、人参を感じます。

「三島人参」や「人参の葉」についても記事にしていますのでご覧になってみてください。↓↓↓

【季節の手仕事「にんじん」①にんじんまとめ】もっと知りたいにんじんについて!
もっと知りたい人参の魅力として、原産、日本での産地、科属、旬、葉、花、選び方、収穫方法として、収穫時期、収穫方法、保存方法、にんじんの品種について、訳ありのにんじんなどを紹介しています。
【季節の手仕事「にんじん」②人参の葉】もっと知りたい!にんじんの葉は食べられるの?どんな味がするの?
人参の葉はただの葉ではありません。美味しく食べられて栄養価も高い野菜です。葉の栄養価、手に入れる方法、選び方、育ち方、収穫方法、手入れの仕方、保存方法、下処理の仕方、人参の葉のメニューなどを紹介しています。また地元三島人参の甘い葉も紹介。
【季節の手仕事「にんじん」③にんじんの品種】もっと知りたいにんじんの品種!様々な人参の品種一覧まとめ
毎日使っている人参と言ったら、五寸人参です。お正月に金時人参で煮物を作る方も多いでしょう。しかし、人参はそれだけではありません。長人参や、白や黄色、紫色をした色の違う人参もあります。いろんな種類の人参を食べ比べるだけで、食の幅が広がります。




大雪の頃に食べる(作る)和菓子 「きんとん」

おせち料理の栗きんとん

大雪のころに食べる和菓子「きんとん」というよりも、大雪の頃に作る「きんとん」の方が正しいかもしれません。

それは、お正月に食べるおせち料理のひとつ「栗きんとん」です。

「きんとん」と呼ばれるものは、見た目も、味も、材料も、作り方も違うものが、3種類あります。同じ名前ですが、全く違うものになります。

①おせち料理の中に入っている「栗きんとん」

②和菓子の栗ベースの「栗きんとん」

③上生菓子の「きんとん製」の生菓子

それぞれを区別して、それぞれの時期に、楽しみましょう。

3つの違いは、「きんとん」についての記事を参考になさってみてください。↓↓↓

【季節の手仕事「きんとん」】おせち料理のきんとん、和菓子の栗きんとん、上生菓子のきんとん製の違い
きんとんとは、おせち料理のさつまいもベースの栗きんとん、和菓子の栗ベースの栗きんとん、上生菓子のきんとん製の生菓子の3種類があり、それぞれの見た目、味、材料、作り方も違います。それぞれの特徴から、きんとんを好きになってもらえたら嬉しいです。

大雪の頃に、お正月用の「栗きんとん」の栗の甘露煮だけでも準備できると、おせち料理が少し楽になります。日持ちするものは、早めに作っておきましょう。

大雪の頃に咲くお花 「南天」

大雪の頃に咲くお花というのは少なく、山茶花や寒椿、水仙などがまだまだ咲き続けています。大雪の今回は、実物になってしまいますが、南天を紹介します。

南天

「南天」は、「難を転じる」などと言われ、お正月に飾るお花の一つになります。ただ、クリスマスリースなどの実物として、この時期に使われる方もいらっしゃいます。

「南天」についてはこちら ↓↓↓

【季節の花図鑑「南天(なんてん)」】赤い実、貫禄の幹、緑から赤へ紅葉する葉が魅力の縁起が良い「南天」
南天について、原産、漢名、科属、品種、歴史、樹高、枝、葉、つぼみ、花の開花時期、花の色、赤い実、特徴、栽培方法、剪定、いけ方、季語、花言葉、エピソード、お正月に飾る理由などを紹介。

大雪のおすすめの逸品

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明日はどんな手仕事する?

12月13日が「正月事始め」ということなので、そろそろ大掃除も始めたいものですね。

一度にすべてをやろうと思うと気が重くなりますので、今日はここ、明日はここと「大掃除リスト」などを作っておくと、絶対にやりますよね。1日15分でいいんです。今からなら、それでなんとか終わるのではないでしょうか。毎日少しずつが一番楽ですね。無理のない程度に、綺麗にしていきましょう。

また、いつも思いますが、大掃除のタイミングでの「断捨離」もおすすめです。この1年使わなかったものは、思い切って捨ててしまいましょう。物が少なく生きている方が、何もかも楽です。私はミニマリストではありませんが、物は少ない方です。物が少なければ、物を探す時間もなくなりますし、時短な生活にもなります。時短できれば、もっと愉しいこともできます。物が少ないことは、いいことだらけです。ぜひ、このタイミングでの「断捨離」にも挑戦してみてください。

忙しい時期になりますので、無理のない程度に…

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

次の二十四節気「冬至(とうじ)」

次の二十四節気は「冬至(とうじ)」です。↓↓↓

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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