【季節の指標 二十四節気、七十二候「白露(はくろ)」】期間:2025年9月7日~9月22日

 9月にしたい手仕事




白露とは

早朝や夕方の空気に冷風を感じるようになる頃のこと。昼夜の寒暖差で、草木に白露ができるようになる時期です。

二十四節気(にじゅうしせっき)とは

二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽年を太陽の黄経に従って24等分して、季節の指標となるのに用いる語になります。中国より伝わったもので、その等分点を名付けているのが、この二十四節気です。

暦の上での四季は、これで分けられています。

二十四節気は、月の満ち欠けに応じて日にちが変わるため、節気の第1日目の日にちがその年により前後します。

1つの節気は、約15日間です。

白露の七十二候

七十二候(しちじゅうにこう)とは

七十二候(しちじゅうにこう)とは、元々中国で考案されたものを、江戸時代に日本に合わせて作り変えられたものです。旧暦で1年を72に分けた5日間または6日間を1候とし、その時候の天気や動植物の生態の微妙な変化を示したものです。季節と上手に付き合いながら暮らす様が、それぞれの言葉に著されています。

地球温暖化により、多少のずれは感じられることもありますが、ほぼその時期にその事が起きる七十二候は、季節を気が付かせてくれる「季節のお知らせ」とでもいうのでしょうか。

初候「草露白(そうろしろし)」9月7日〜9月11日

草に降りた露がまるで透明な宝石のように白く光るようになる頃。

次候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」9月12日〜9月16日

川や湖などの水辺に住む鶺鴒(せきれい)という鳥が鳴き始める頃。

末候「玄鳥去(げんちょうさる)」9月17日〜9月22日

春になるとやってくる燕が、南の暖かい地域に帰って行く頃。

白露の頃のしつらえ 「秋の衣替え」

9月とはいえ、近年は暑い日が続き、衣替えなどまだまだできないというのが現状です。はるか昔の若かりし頃は、9月になると先行のおしゃれとしてブーツを履き始めるなんてことをしていましたが、近年の暑さでは絶対にできないことです。

それでも、9月に入って真夏の装いをしているのも恥ずかしい気がして、私はここで衣替えをすることが毎年の習慣です。一般的には、10月1日が衣替えといって、制服なども夏服から冬服に換える時期ではありますが、その決まりのようなものも薄れてはきています。

流行りの「ミニマリスト」や『フランス人は10着しか服を持たない』などに影響されて、洋服の断捨離を行っているからか、衣替えということも昔ほどの大仕事ではなくなってきました。洋服の断捨離は、本当におすすめです。私の中では、9月から11月に着る服を10セット組み合わせてハンガーにかけておくようにしています。それを順に着ていくだけなので、朝服選びに迷う時間がなくなりました。それと、この組み合わせ失敗ということもなくなりました。そしてまた、3ヶ月後の12月に入った頃に今度は冬の10セットに換えるようにしていきます。おしゃれはしたいけど、無駄な時間をとりたくないという方には、おすすめの方法です。

衣替えといえば、昔も夏が終わると夏の着物を着物を洗ってくれる「洗い屋」さんに出していたと言われています。今でいう、クリーニングやさんです。そして、洗ったものは、行李柳でできた「つづら籠」に収納しました。今でいう衣装ケースです。

衣替えといったら、洋服の入れ替えというイメージですが、「つづら籠」にお着物を入れ替えて収納する(しまう)こともしつらえのひとつでした。

昔のお着物を収納するような大きさのものではありませんが、現代風な「つづら籠」をこちらからお取り寄せができます。↓↓↓

白露の頃に旬を迎える食べ物 「新生姜」

新生姜20221001高木さん
2022年10月1日

新生姜は、年明けからハウス栽培のものが出始めます。そして露地ものは、白露の頃から出始めます。新生姜が本当の旬を迎えることとなります。

「新生姜」についてはこちら ↓↓↓

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白露の頃に食べる和菓子 「さつまいも菓子」

スイートポテト

さつまいもが美味しくなる季節。さつまいもだけで食べるのもおいしいですが、さつまいもをお菓子にしてしまうと、更に楽しみが増えます。

さつまいもは、砂糖がなかった頃から、甘い食べ物として食べられてきましたので、さつまいものお菓子もたくさんあります。

「さつまいも菓子」の記事はこちら ↓↓↓ レシピがあるものは更にリンクできるようになっています。

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白露の頃に咲くお花 「山椒の赤い実」

山椒の赤い実20220906山中湖
2022年9月6日

白露の頃になってくると、お花よりも実ものが目に付くようになります。

写真は、山椒の実です。5月頃に青かった実(青山椒・実山椒)が秋になると、赤く実ってきます。この赤くなった実を、粉山椒などにしていきます。

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明日はどんな手仕事する?

暦の上では、すっかり秋です。

今年は、まだまだ暑い日が続き、秋なんて思えない気分ですね。でも、知らない間に植物たちは、秋を迎えています。

栗や柿やみかんは青く実がなり、山椒の実も赤くなっています。植物は、暑くても寒くても、季節がくれば、自分のお仕事をしっかりする優れた生き物です。

雨の日も風の日も毎日休まず生きています。不平不満を言う人間とは違いますね。たまには、植物たちをねぎらってあげないといけませんね。毎日楽しませてくれて、本当にありがとう。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

次の二十四節気「秋分(しゅうぶん)」

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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