【季節の花図鑑「木蓮(もくれん)」】もっと知りたい神秘的な木蓮の魅力!紫木蓮と白木蓮の違いも紹介

 3月に咲く花




木蓮のいけ方・飾り方のコツ 

木蓮のいけ方のコツ

紫木蓮京都20090217

木蓮は枝が折れやすく、白木蓮はタメ(木の枝を曲げて使うこと)が効きません。紫木蓮は少しだけタメが効きます。枝ぶりのみの勝負となります。枝ぶりをしっかりと見て、素直にいけるのが一番綺麗です。

また、木蓮の花は、枝に対して必ず上(天)を向いて咲きます。いける時にも、枝が曲がっているならそのままに、花が上(天)を向くようにいけてあげましょう。

ちなみに、花がぽろっと取れやすいので注意していけるようにしましょう。

いけばなでの木蓮のいけ方

いけばなでは、若木は真の花形、中年木は行の花形、老木は草の花形で表すと最も木蓮らしく生けられるといいます。

木蓮を飾る上での注意

紫木蓮20250410うちの
2025年4月10日

蓮という字が使われていることから、仏事に用いられることが多い木蓮ですが、祝いの席以外であれば、特に気にすることはないようです。

木蓮におすすめの花器 

紫木蓮にも白木蓮にも、大きな木蓮の枝にも合う花器です。中に剣山を入れていけると安定するでしょう。動きのある木蓮の枝をいけるには、ぴったりの花器です。

こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

もっと知りたい「木蓮」について

木蓮の英名・学名

Magnolia

木蓮の原産

木蓮は、中国原産です。

中国では、木蓮は高貴な花とされています。

木蓮の分布

アジアと北アメリカに分布しています。

木蓮の科属

モクレン科モクレン属。

木蓮の種類

通常、「木蓮」というと、「紫木蓮(しもくれん)」のことを言います。

◆紫木蓮(しもくれん)

◆白木蓮(はくもくれん)

花びらが白いタイプです。

◆唐木蓮(とうもくれん)

中国から来たのでこう呼ばれます。紫木蓮よりも花が少し小さいので「姫木蓮」とも呼ばれます。

木蓮の歴史

満開20190313

地球上で最も古い花木といわれており、1億年以上も前から今の姿であったと伝えられています。

中国では、15世紀以降に観賞用とされ、寺院に多く植えられました。

欧米へは、1790年頃に渡りとても好まれ、庭木などにも植えられています。

日本へは、渡来の時期は明らかではありませんが、江戸時代には白木蓮を活けたという記録が残っています。

木蓮のお花の名前の由来

かつては、ランに似ていたことから「木蘭」と呼ばれていたそうです。しかし、蘭より蓮の花の方が似ているとのことで「木蓮」になったと言われています。

木蓮の特徴

木蓮は、欧米では椿類やツツジ類とともに「三大花木」とされています。

木蓮の樹高

10メートル以上の大木が多いです。

木蓮の幹

幹20240311
木蓮の幹

象さんの肌のようにカサカサしています。

木蓮の花の芽

花の芽20230131
2023年1月31日

木蓮の花のつぼみ

つぼみ20230316
2023年3月16日 紫木蓮の花の芽

毛の付いた花の芽が割れて、中から花びらが出てきます。

木蓮の花、まもなく開花

つぼみ膨らむ20230327
2023年3月27日
つぼみから開花20230309
2023年3月9日

木蓮の開花時期

開花時期が、白木蓮の方が少し早く3月上旬から中旬頃です。

今までは、白木蓮が終わると、追って紫木蓮が開花すると思っておりましたが、最近は、同時もしくは、紫木蓮の方が早いところもあるようです。地域や場所、陽の当たり具合によって違うようです。

紫木蓮は、遅いものは4月終わり頃に咲き始めるところもあります。

木蓮の花径

木蓮の花は大きく、長さは8~10センチ程になります。横幅も開花すると10センチ以上になるものもあります。




木蓮の花の色

紫木蓮20250404うち
2025年4月4日
開き始めた花びら20220316三島
2022年3月16日 

木蓮の花の色は、紫色の「紫木蓮(しもくれん)」と白色の「白木蓮(はくもくれん)があります。普通のお花の色違いとは違い、木蓮は、紫木蓮と白木蓮で性質が少し違います。それぞれの特徴や違いは、下記にそれぞれ記します。

紫木蓮の花びらの色

紫木蓮の花は、外は濃い紫色ですが、内側は白い色をしています。開花すると、白い部分と紫の部分のコントラストがとても綺麗です。

紫木蓮20240311藤枝十輪寺
2024年3月11日 藤枝十輪寺

木蓮の花びらの枚数

木蓮の花びらの枚数は、白木蓮は内側3枚、中3枚、外側3枚の計9枚、紫木蓮は、内側3枚、外側3枚の計6枚です。

木蓮のお花の咲き方

上に伸びる紫木蓮20240305
2024年3月5日 

紫木蓮は、木の枝が上を向き伸び、そこから花が咲きます。

横に広がる白木蓮20180313藤枝十輪寺
2018年3月13日 藤枝 十輪寺

白木蓮は、木の枝が横に広がり、そこから花が上を向いて咲きます。

開花20230309
2023年3月9日

木蓮の花のあと

開き過ぎた花20230309
2023年3月9日

花びらは完全に開いて、散っていきます。

花のあと20230401
2023年4月1日

花が終わると葉が出てきます。

紫木蓮と葉20180417京都
2018年4月17日 京都

葉の出るタイミングが、紫木蓮の方が早く、花と同時に葉がでることがあります。

木蓮の葉20230401
2023年4月1日

白木蓮は、花が完全に終わってから、葉が出てきます。

木蓮の季語

春。

木蓮の花言葉

「自然への愛」

「気高く、清らか」

木蓮が綺麗なおすすめの場所

◆「十輪寺」 静岡県藤枝市

十輪寺20180313
2018年3月13日

こちらは、山一面に白木蓮が咲きます。3月上旬から20日頃までが見頃。夜は、ライトアップもします。出店などもあります。駐車場はたくさんあります。写真は、満開には少し早かったようです。

お花の関連記事

◆「お花の名前別まとめ(写真付き)」の記事はこちら ↓↓↓

【季節の花図鑑「お花の種類一覧」】お花の名前約300種以上!ここから見ればお花のことが調べられます!
お花の仕事をしているからか、撮りためた写真は数え切れず。直近8年程の写真を季節の花図鑑として、約300種程のお花の名前別の写真集にしてみました。写真からお花の名前を知ることもできます。それぞれ記事にしてあるものはクリックしてご覧ください。

◆「お花の季節の手仕事」についてのまとめ記事はこちら ↓↓↓

お花の季節の手仕事
お花を上手に生ける上で知っておくとよいことは、そのお花がどのように芽がでて、葉が開き、茎が伸びて、花が咲き、かれていくのかを知ることです。出生を知ることで、そのお花のいけ方や活かし方がわかります。お花が咲く本当の季節もお花別に紹介します。

季節の手仕事の関連記事

◆「季節の手仕事カレンダー」はこちら ↓↓↓

季節の手仕事カレンダー
季節の手仕事をまとめた月ごとに「季節の手仕事カレンダー」。これを見るだけで、季節の手仕事を忘れずにできます。季節を感じながら、楽しく季節の手仕事をしましょう。

◆「食材別の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

食材別の季節の手仕事
季節の保存食を作るのに必要なメインの食材を、食材別で紹介しています。野菜、山菜、野草、果物など分野に分けております。それぞれの食材が育つ姿、本当の旬、収穫方法、アク抜きや下処理、保存食のレシピやメニューなど、季節の手仕事を紹介しています。

◆「和菓子の季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

和菓子の季節の手仕事
和菓子で季節を感じるために、行事食など特定の日に食べる和菓子、季節の和菓子の種類、1年中食べられる和菓子の種類、地域の和菓子の種類などを紹介。高級なイメージのある和菓子ですが、普段使いの和菓子もたくさんあり、和菓子がもっと身近になります。

◆「暦としつらえの季節の手仕事」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

暦としつらえの季節の手仕事
二十四節気、七十二候、五節句、節供、雑節などの暦に沿って季節を感じられるよう、カレンダー式に紹介。それぞれの暦の行事食、その時期に旬を迎える食べ物や和菓子、お花やしつらえなどの関連を含めた季節の手仕事を紹介。しつらえるものについても紹介。

◆「おすすめの食材店と旬の食材探しで訪れたい道の駅」のまとめ記事はこちら ↓↓↓

おすすめの食材店と道の駅
旬の食材を探しに行くのにマストな探し方は、農家さんが作っているものを持ち込む、道の駅、旅の駅、村の駅、川の駅、ファーマーズマーケットです。手に入らない食材の宝庫です。また、個人的によく利用している地元の食材のお店もご紹介しています。



20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

asunaniをフォローする
 3月に咲く花 4月に咲く花
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました