【季節の花図鑑「あやめ」】もっと知りたいあやめ!アヤメ科のお花の中ではもっとも日本らしいお花です!

 4月に咲く花

アヤメ科のお花たちは、見分けが付けにくいのが特徴です。

その中でも、もっとも日本らしいお花「あやめ」についての紹介です。

「アヤメ科のお花たち」のそれぞれの違いを知りたい方は、こちらをご覧ください。↓↓↓

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もっと知りたい「あやめ」の魅力

あやめの漢字

「文目」「綾目」「菖蒲」どれも間違いではありません。

ただ「菖蒲」という漢字は、「あやめ」とも読みますが、お花の咲かないショウブ科ショウブ属の「菖蒲(しょうぶ)」と勘違いしてしまうといけないため、「文目」「綾目」を使う方が良いかと思われます。

あやめの英名

Iris sanguinea

あやめの科属 

アヤメ科アヤメ属。

あやめの歴史

「あやめ」は、『源氏物語』(1008年頃。平安時代中期。紫式部作)にも登場します。

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あやめの名前の由来

名前の由来は、いくつかあります。

①剣型の葉がきちんと並んで生える様子から、筋道や模様といった意味の文の目(あやのめ)が「文目(あやめ)」という名になったとされます。

②花びらの根元の黄色の部分の縞模様(網目模様)が綾のようなので「綾目(あやめ)」という字で表現したとも言われています。

あやめの自生場所 

湿地を好まず、山野や草原の日当たりの良い乾燥した場所に自生します。

あやめは何年草?

「あやめ」は、多年草です。

あやめの草丈

「あやめ」の草丈は、40~60センチくらいと、アヤメ科の中では小さな方です。

あやめの葉 

アヤメ科のお花たちを見分けるのに、とても分かりやすいのが葉の特徴です。

「あやめ」の葉は、剣型で細長く、比較的真っ直ぐ伸び、葉脈は目立ちません。葉丈は、約30~50センチ、幅は約1~2センチです。

あやめ20080504芙蓉台
2008年5月4日

あやめの開花時期 

低地や平地では、4月下旬~5月頃開花します。山地や高地では、6月から7月上旬に開花します。

あやめの花の色

「あやめ」の花の色は、濃青紫色。日本らしい色です。

「あやめ」の園芸品種には、白や淡紫などの色もあります。

あやめの花径 

約7センチと他に比べるとお花は大きい方ではありません。

あやめの花びら

下花弁は、広倒卵型。爪部は、長さが2~3センチ。花弁の根元が、黄色地に赤紫色の縦線と横線が広がり虎斑模様となっています。

上花弁は、長楕円状倒皮針系で直立しており、濃青紫色。長さは4~5センチ。




あやめの変種や園芸品種

◆ウスイロアヤメ

花の色が、淡紫色。下花弁に縞紋があり、上面がデコボコしています。

◆クルマアヤメ

上花弁が大型で下花弁と同じくらいの大きさ。花菖蒲のよう。

◆コアヤメ

ヨーロッパ中部からアジアに原産し、花が小型。海外で品種改良が進んでいる品種。

◆シロアヤメ

花の色が白。下花弁がやや狭く、上面がデコボコしています。

◆チャボアヤメ

三寸アヤメや五寸アヤメとも呼ばれ小さく、葉も短い。花の色が白いシロバナチャボアヤメもあります。

あやめの栽培方法

日当たりの良い場所を好みます。乾燥する場所でもよく育ちます。

あやめの花言葉

「よい他より」

「希望」

「神秘な人」

あやめのおすすめの逸品

華やかな花菖蒲やジャーマンアイリスも人気ですが、やっぱり古風な「あやめ」がお気に入りです。

「あやめ」は、和風の庭園にも、洋風の庭園にも合います。

「あやめ」を育ててみたくなった方は、「あやめ」の苗をこちらからお取り寄せができます。ご覧になってみてください。↓↓↓

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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