藤袴のいけ方・飾り方のコツ
藤袴のいけ方・飾り方のコツ
藤袴の茎は細く、折れやすいので注意が必要です。
お花をたくさん盛々といけるよりは、数本をそれぞれが見えるくらい隣同士の空間に余裕をもって飾るのが良いでしょう。
矯めなどは効かないため、そのまま素直にまっすぐにいけてあげるのが、藤袴を綺麗に見せてあげられる飾り方になります。
葉や脇から出ている茎は、むやみに落とさず、お水に付くところだけ落とすようにしましょう。
藤袴におすすめの花器
藤袴には、籠の器がお似合いです。手付きでも良いでしょう。藤袴は、茎が細いので、花器の口が狭いといけやすくなります。
藤袴にお似合いな器を、こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

もっと知りたい「藤袴」
それでは、藤袴をいけるコツがわかったところで、藤袴のことをもっと好きになって、もっと上手にいけられるようになりましょう。
藤袴の別名
「蘭草(ランソウ)」
中国では、「ラニ」「ラニの花」と呼びます。
「カオリグサ」
「香水蘭(コオスイラン)」
藤袴の原産
日本、朝鮮半島、中国。
藤袴の科属
キク科ヒヨドリバナ属(フジバカマ属)。多年草。
藤袴の品種・系統
野生種はほとんどありません。
園芸品種として、「コバノフジバカマ」や「サワフジバカマ」などがあります。
藤袴の歴史
日本には、薬草として奈良時代に渡来したといわれています。
『万葉集』(7~8世紀後半。奈良時代末期)の頃から親しまれているお花になります。『万葉集』では、山上憶良が秋の七草の句を歌い、藤袴を秋の七草の1つに数え、詠まれています。
『古今集』でも、たくさん詠まれています。
『枕草子』(1002年頃。平安時代。清少納言作)では、詠まれていません。
『源氏物語』(1008年頃。平安時代。紫式部作)では、第30帖に「藤袴」という巻名の物語があり、夕霧が玉鬘(たまかずら)に秘めていた想いを伝える場面で「藤袴」を手渡しますが、取り合ってもらえなかったという残念な場面に「藤袴」が使われています。

現在、藤袴は、準絶滅危惧種に指定されています。藤袴を増やす活動が各地で催されています。
藤袴のお花の名前の由来
筒状をした小さなお花の形が、袴のような形をしているので、この名が付いたとされます。
藤袴の自生場所
関東以西に自生。川沿いの湿った場所などに自生します。
藤袴の葉
藤袴の葉は、3つに深裂するのが特徴です。3枚の葉のように見えますが、元は1つの葉になります。
藤袴の草丈
長くても1メートル以内です。
藤袴のつぼみ
ピンク色をした米粒のよう。
藤袴の開花時期
9月下旬~11月下旬。
藤袴の花径
1つの花は、開花しての1センチ程です。1本の茎にいくつかの花が集まって咲きます。花の数が様々なため、花がまとまった1本の大きさは、それぞれ違う大きさになります。
藤袴の花びら
花びらは袴のような形と言われています。
藤袴の花の色
藤色の花を咲かせます。薄紫、淡紅紫、淡い紫紺、紫系の淡いピンクという表現もできます。
他にも、白などもあります。
藤袴の花の香り
桜餅のような甘い香りがします。
中国では、香気があるので、この香りを身に着けたり、頭髪を洗うのにこの香りが用いられていたとされます。
平安時代の女性たちは、藤袴を干した茎や葉っぱを水に浸けて、髪を洗ったそうです。
また、防虫剤、芳香剤としても利用されました。
藤袴に似ているお花
ヒヨドリバナ、サワヒヨドリに似ており、誤って認識している方が多いです。
藤袴が綺麗に咲くおすすめの場所
京都市西京区にある「大原野フジバカマ園」がおすすめです。見ごろは9月下旬~10月中旬。約1000株の藤袴が咲き誇ります。
藤袴の季語
秋。初秋。
藤袴の花言葉
「ためらい」
「やさしい思い出」
藤袴は「秋の七草」
「秋の七草」はご存じでしょうか?
藤袴は、「秋の七草」のひとつです。
藤袴、葛、萩、女郎花、すすき、桔梗、撫子の「秋の七草」を含む、「四季の七草」についてはこちら ↓↓↓

明日何する?
藤袴について、好きになっていただけましたでしょうか?
藤袴が咲く時季でも、野生の藤袴はなかなか見かけなくなりました。お花屋さんでも、見かけたら手にとりたいものです。
それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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