ここではお花の本には載っていない、桔梗を綺麗に飾るためや桔梗を長持ちさせるための下処理の方法や桔梗の扱い方やいけ方・飾り方のコツなどの情報をお伝えしていきます。
桔梗のいけ方・飾り方のコツ
桔梗のいけ方のコツ
桔梗は、シンプルで古風なお花です。たくさんのお花と一緒にいけるよりも、少数で1本ずつを綺麗に見せてあげるいけ方の方が、桔梗らしくいけることができるかと思います。
曲がっているものは、それを活かしていけるのは良いと思いますが、あえて曲げていける必要はありません。桔梗は、真っ直ぐ天に向かって咲きますので、そのようにいけてあげるのが、一番綺麗です。
桔梗の下処理方法

桔梗は、水揚げがあまりよくなく、切り花にするとあまり持ちがよくありません。
花展などでどうしても使いたい時に、写真のように下をむいてしまったら、まずは簡単な対処法として、桔梗1本を新聞紙できつめに包み、茎の足元を水の中で切り、10分ほど置いておきましょう。延命剤などがあれば、入れてあげるとよく揚がるようになります。
少し水が下がっているくらいでしたら、これで水は揚がります。
しかし、これでも水が揚がらなかった場合は、最終手段として、ガクの上部分に爪楊枝を花に対して垂直に挿し、その部分が水に浸かるようにします。こちらにも延命剤を入れてあげると良いでしょう。1分程つけておき、1分経ったらその水の中で、爪楊枝を外します。しばらくすると、お花がピンと上をむいてくれます。
これをやっても下をむいてしまうようでしたら、それは、諦めましょう。
桔梗をいけるためのおすすめの花器
桔梗は、茎も細いので花器の口が小さく細く、細長い花器などがおすすめです。ご自宅にありませんか?うちにもあります。
この桔梗が合いそうな素敵な花器は、こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

もっと知りたい「桔梗」について

それでは、桔梗をいけるコツがわかったところで、桔梗のことをもっと好きになって、もっと上手にいけられるようになりましょう。
桔梗の英名
Balloon flower
桔梗の花のつぼみの姿がバルーンのようだからです。
Ⅽhinese bellflower
桔梗のお花の名前の由来
「更に吉」という語呂に縁起をかついだと言われ、この名が付いたとされます。
桔梗の別名
「桔梗」は、漢名の音読みで「ききょう」と言いますが、別名で”きへん”を取った「桔梗(きちこう)」とも言います。
桔梗の古名(昔の呼び名)
『万葉集』(7~8世紀後半に編纂。奈良時代末期)には、「朝顔」という名のお花の名前がいくつか出てくるのですが、これは今でいう「朝顔」ではなく、「桔梗」のことを「朝顔」と呼んでいたのだと推測されます。
「朝顔」が日本に渡来した奈良時代末期までは、「桔梗」のことを「朝顔」と呼んでいたということです。
『源氏物語』(1008年頃。平安時代中期。紫式部作)では、「桔梗」は「桔梗」、「朝顔」は「朝顔」という名で登場します。
「『源氏物語』に登場する観賞用のお花」についてはこちら ↓↓↓

桔梗の原産
日本。
朝鮮半島や中国北部でも、自生していると言われています。
桔梗の科属
キキョウ科キキョウ属の多年草。
桔梗の草丈
桔梗の草丈は、40~100センチほどになります。
桔梗のつぼみ

桔梗のつぼみは、花びらが互いの縁でくっついたまま膨れていくため、風船のようにふっくらして見えます。
子供の頃、この桔梗のつぼみを、風船を割るかのように音をさせて割るのが大好きでした。
桔梗の開花時期
桔梗は、6月から8月頃まで、開花時期はさまざまです。
桔梗の花径
開花すると5~6センチになります。
桔梗の花の色

紫色、白が主流ですが、最近では、かわいいピンクも見かけます。

桔梗が綺麗なおすすめの場所
◆蘆山寺(ろざんじ)
京都府京都市上京区。紫式部が『源氏物語』を描いた場所とされます。桔梗は、紫式部ゆかりの花として、蘆山寺には約1500本の桔梗が植えられています。
桔梗の季語
桔梗の季語は、秋になります。
桔梗の花言葉
「清楚」
「気品」
「やさしい愛」
「誠実」
「変わらぬ愛」
桔梗とトルコキキョウとの違い
同じ「桔梗」という名のつく「トルコキキョウ」。華やかなお花のため、とても人気があります。
ただし、こちらは同じ桔梗という名がつきますが「桔梗」とは違うお花になります。
そのトルコキキョウのご紹介です。
◆旧学名・英名
「リシアンサス」
◆原産
北アメリカ南部、メキシコ原産。
トルコキキョウという名前なので、トルコ原産かと思いきや、違います。
◆科属
リンドウ科ユーストマ属。
◆花の名前の由来
花がトルコ人のターバンのような形でキキョウに似ているから付けられたといわれています。
◆開花時期
お花屋さんに1年中あるのでわかりにくいのですが、開花時期は夏です。
◆開花期間
1週間から10日は保ちます。
◆花びら
一重咲きも八重咲きもあります。
一重咲きは、シンプルで桔梗に似ているのはこちらのことでしょう。
八重咲きは、バラなどのようにボリュームがあり、花びらがひらひらしていることから、女性的なお花として人気があります。
◆花の色
一重咲きは、白ベースで花びらの縁に紫のラインが入っているもの、紫などがあります。
八重咲きは、白、ピンク、薄い紫、濃い紫、黄緑、くすんだ赤などがあります。

◆花の特徴
花もちがよく、見た目もかわいいため、とても人気があります。
◆花言葉
ピンク色の花言葉は「優美」
パープル色の花言葉は「希望」
◆品種
・エクローサピンク 花の色はピンク。八重咲き。バラと見違えるほどにエレガントな八重咲き。
・オリオンセレナーデ 花の色はパープル。八重咲き。
・キングオブスノー 花の色は白。花言葉は「楽しい語らい」
・メローライム 花の色はクリーム色。
◆桔梗と似ているところ
花の形が似ていると言われていますが、あまり似ているとは思えません。
桔梗は秋の七草
「桔梗」は、藤袴、葛、萩、女郎花、すすき、撫子と共に、「秋の七草」となります。
「秋の七草」を含む、「四季の七草」についてはこちら ↓↓↓

明日はどんな手仕事する?
日本古来のお花のイメージがある桔梗です。いけるのも和風なイメージでいけるのがおすすめです。逆にご紹介したトルコキキョウは、華やかなイメージがあるので、洋風なアレンジにするのがおすすめです。
それぞれ、お花の事を知ってからいけると、とっても上手になった気分になれると思いますよ。
ぜひ、桔梗をいけてみてください。
それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
明日が素敵な1日になりますように。
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