りんどうの歴史
『枕草子』(1002年頃編纂・平安時代・清少納言作)には、「草の花は… りんだうは枝ざしなどもむつかしけれど、こと花どものみな霜枯れたるに いとはなやかなる色あひにてさし出でたる…」という記述があり、りんどうが「霜枯れたる頃にも色を見せる花」として、色合いが綺麗であることが描かれており、すでに認識されていたことが分かります
『源氏物語』(1008年頃編纂・平安時代・紫式部作)にも登場します。
『源氏物語』の観賞用の花についてはこちら ↓↓↓

『徒然草』にも秋の草のひとつとして「りんどう」が挙げられています。
もっと知りたい「りんどう」
りんどうの別名
別名は、「胃病み草(イヤミグサ)」「疫病草(エヤミグサ)」。
平安時代の頃には、「苦胆(くたに)」「小丹(こたに)」と呼ばれている旨が『源氏物語』にあります。
りんどうの原産
アフリカ以外の亜熱帯・熱帯地域が原産。
りんどうの産地・生息地
日本では、長野県、熊本県が有名です。
やや乾いた山地や草原に自生。
りんどうの科属
リンドウ科リンドウ属。リンドウ属だけでも世界中に400種以上あると言われています。
りんどうの花の名前の由来
「竜胆(りんどう)」とは、りんどうの根(薬)が胆汁のように特別苦いので、当時の最上級の表現である「竜」という字が充てられたとされます。「苦胆(くたに)」は、その苦い胆汁からきています。「苦胆」が「竜胆(りゅうたん)」となり「竜胆(りんどう)」となったとされます。
「小丹(こたに)」とは、りんどうの優しい雰囲気と小さいことを含めて、こう呼ばれたようです。「こたに」とは「くたに」からの転化だと言われています。
りんどうは何年草か
りんどうは、多年草です。
りんどうの季語
りんどうの季語は、秋です。
りんどうの花言葉
「正義感」
「勝利」
「的確」
「誠実」
「貞淑」
「淋しい愛情」
りんどうの誕生花
りんどうは、9月の誕生花です。
りんどうの出生とその姿
りんどうの根
根には苦味があり、薬としても使用されます。
りんどうの開花時期
8月から11月に咲きます。
りんどうの開花期間
切り花としての開花期間は、夏は4~5日、秋は7~10日は枯れずに開花します。
りんどうの花びら
ラッパ型で筒型をしており、5つに分かれています。
りんどうの花の色
紫青色、白、ピンクなど。
りんどうの花の咲き方
りんどうは、陽に当たると花が開きます。雨や曇りの日や夜は花を閉じます。
りんどうの花の特徴

お花やさんで販売されている「りんどう」は、茎の太さは1センチくらいで、均等な間をおいて、花が段々に咲いています。これはハウスで栽培された量産された「りんどう」になります。
野に咲く自然に咲く「りんどう」は、茎も5ミリくらいしかない立っていられないようなか細さで、花もその茎に数個咲くだけです。均等に段・段・段とは咲いていません。
りんどうの見立て方

りんどうのいけ方・飾り方のコツ
りんどうは、お花やさんで販売されているりんどうの姿と自然に自生している姿では、かなりの違いがあります。
お花屋さんで販売されているハウス栽培されたものは、茎も太く力強く、花も段々に咲き、とても強いイメージです。
しかし、自然に自生しているりんどうは、茎も風が吹いたら倒れてしまいそうな細い茎で、お花もたくさんはついていません。秋に咲くとても可憐なお花です。
どちらが良いということではなく、いけ方としては、それをそれぞれに活かしてあげるのが一番良いでしょう。力強いりんどうならば力強く、か弱く可憐なりんどうならば可憐にいけてあげることです。
りんどうの水揚げ
りんどうの水揚げは、悪くはありません。安心して使ってください。
りんどうのおすすめの花器
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自生している可憐なりんどうは、こんな花器が似合います↓↓↓
りんどうの品種
◆蝦夷竜胆 えぞりんどう
北海道だけでなく、長野県富士見町入笠湿原(標高1740m)にも自生。8月下旬開花、9月中旬頃までが見頃。ホソバエドリンドウの変種。
◆御山竜胆 おやまりんどう 高
山性のりんどう。長野県などに自生。
◆ささりんどう
◆とうやくりんどう
長野県に自生。
◆深山竜胆 みやまりんどう
長野県に自生。
◆ムシャリンドウ
花の色は青紫。北海道北見市常呂町にある「ワッカ原生花園」で6月下旬に見ることができます。
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