【季節の手仕事「茗荷(みょうが)」①みょうがまとめ】もっと知りたい!みょうがの手仕事のすべて

 7月にしたい手仕事

和の薬味の代表格であるみょうが。食欲をそそる特有の香りとシャキシャキとした歯触りが魅力です。この香りには、食欲を増進させたり、夏バテを防止する効果があります。また、身体にこもった熱を冷ます働きがあるため、暑さ対策にも友好的です。抗菌作用や解毒作用もある夏には無敵の存在です。




もっと知りたい「茗荷(みょうが)」について

夏みょうが20220819
2022年8月19日 夏みょうが

みょうがの英名  

Japanese Ginger 食用として食べるのは、日本のみです。

みょうがの原産 

原産地は、東アジア。

みょうがの歴史

3世紀に書かれたとされる「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」に記載があるほど、日本人(倭人)が古くから食べられていたものになります。

みょうがの産地

日本での生産は、ほとんどが高知県のハウス栽培のもの。

みょうがの科属

ショウガ科ショウガ属。宿根性の多年草。

みょうがに似ているもの

みょうがの茎葉は、葉しょうが似ている訳は、同じショウガ科ショウガ属だからです。

みょうがと葉しょうがの違いや見分け方 

茎葉はそっくりですが、地中から抜いてみると、葉しょうがは葉しょうがの実の部分にあたる根がそのままついています。細い根が地中まで繋がっているのがみょうがです。みょうがははさみがないと簡単に抜くことができないのに対し、葉しょうがは、すぐに抜けます。

みょうがの旬

「夏みょうが」 早生タイプ 6月下旬~8月 5センチほどの小ぶり。柔らかい。

夏みょうが20220819
2022年8月19日 夏みょうが

「秋みょうが」 中生、晩生タイプ 9月~10月 8センチほど少し大ぶり。赤めの色合い。

秋みょうが20221009
2022年10月9日 秋みょうが

注)2枚の写真は、同じ場所から採れるものです。

みょうがの出荷開始時期

ハウスものは、春先から出始めます。露地ものは7月から。

みょうがのサイズ・大きさ・重さ

みょうが20231010
2023年10月10日 秋みょうが

夏みょうがは5~6センチ、秋みょうがは8センチ程。横幅は3センチ程。

写真の秋みょうがは、長さ8センチ程で重さ12gでした。

みょうがの草丈

みょうがの茎葉の丈は、50センチから大きなものは1mにもなります。

みょうがの茎

茗荷の偽茎の芽20230414
2023年4月14日

みょうがの茎が出てきました。軟白栽培し、弱光で薄紅色に着色したものを「みょうがたけ」と言います。「みょうがたけ」は薬味にしたり、汁物や酢の物にもします。

みょうがの葉 

長さ20~30センチ、幅5~8センチくらい。

みょうがの偽茎

このみょうがの茎葉は、偽茎となります。

みょうがは、地下茎が発達し、可食部となる芽が出てきます。芽とは言いましたが、実際には花のつぼみで、「花蕾(からい)」といいます。いつも食べているみょうがというもの自体が、花のつぼみということになります。

みょうがの花びらのつぼみ

みょうがの花

花のつぼみはみょうがなので、花びらのつぼみという表現をさせていただきます。この花びらのつぼみは5センチほどまで伸びます。ほかにも、この中にたくさんの白いつぼみが、花を咲かせようと待機しています。

みょうがの花

茗荷の花20230720
2023年7月20日

白くて透き通った花びらは、先端が3裂し、大きな中央の裂片が立ちます。内側に1本の雄しべと雌しべがあり、仮雄しべが唇弁状になって前面に突き出します。神秘的な姿はとても綺麗です。そのままにして、見ていたいくらいですが、残念ながら1日花です。

「花みょうが(花穂)」と呼ばれるのは、「食するみょうが本体」のことをいい、この「みょうがの花」のことではありません。「食するみょうが本体」の中から花のつぼみが発達し、つぼみが飛び出し、花が咲くため、「食するみょうが本体」のことを「花のつぼみ」と捉えます。




みょうがの特徴

なんといってもみょうがといえば、爽やかか香りと、シャキシャキとした食感です。夏には欠かせない最適の食材です。

みょうがの断面

みょうが断面20231010

みょうがを半分に切るとこんな風になっています。お花のつぼみということが、わかる気がします。

みょうがの栄養価 ・効能

食物繊維が豊富。利尿作用がある。

みょうがの季語  

春に出てくる「茗荷竹(みょうがだけ)」の季語は、春です。

「茗荷(みょうが)」の季語は、夏です。

「茗荷の子(みょうがのこ、めうがのこ」の季語は、晩夏です。

「茗荷の花」の季語は、初秋です。

みょうがひとつでこれだけの季節の違いを表現できることは、言葉だけでなく、季節の移り変わりがある日本ならではの愉しみでしかないですね。

みょうがを手に入れる方法

スーパーで手に入ります。露地ものが旬を迎える頃には、道の駅やファーマーズマーケットなどでも手に入ります。

みょうがの選び方

全体がふっくらしていて、締まりやつやがあり、先が開いていないものがよい。

みょうがが育つ姿・栽培方法

みょうがが育つ姿や、栽培方法などを紹介しています。

みょうがは、手がかからないうえ、空きスペースとなりがちな日陰を好み、多年草なので毎年愉しむことができる、初心者にはとてもおすすめな食材です。

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みょうがの簡単レシピ

薬味だけではない、収穫したみょうがを長く愉しむための「みょうがの常備食や保存食」や、みょうがを加えるだけでその料理がランクアップするメニューの紹介です。

みょうがは、アク抜きも水に晒すだけですし、下処理もありません。

どれも手のかからない、簡単なメニュー・レシピばかりです。

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みょうがのおすすめの逸品

みょうがを育ててみたくなったという方は、こちらからみょうがの苗をお取り寄せできます。↓↓↓

みょうがの手仕事記録

「手仕事記録」は、私自身が収穫したり作った日にちとなります。毎年の収穫や作る日にちの目安になればと思い、できる範囲で記録をしております。比較的暖かい静岡県にての記録となりますので、地域により前後するかと存じますが、お役に立てると幸いです。

2022年8月19日~ 夏みょうが収穫

2022年10月9日~ 秋みょうが収穫

2023年7月20日~ 夏みょうが収穫

2023年9月26日~ 秋みょうが収穫

明日はどんな手仕事する?

うちのみょうがは、貝みたいですが、味は濃厚です。薬味などにすると、主役に勝ってしまうくらいです。食べる時は、基本、庭から採ってきて食べる形なので、新鮮そのものだからなのでしょうか。でも、これが一番の贅沢だと思います。みょうがだけでなく、使う分だけ必要な時に採って食べることができること、これが私にとっての贅沢です。しかもうちで育ってくれている子たちのほとんどが、全く手のかからない優秀な子たちばかりです。芽が出てくる時期や、収穫の時期さえ見落とさなければ、何もしなくても美味しくいただけます。このような食材をもっと増やしていきたいです。そして時間ができたら、1年もののお野菜なども育てられたら、更に嬉しいですね。

みなさまも興味があれば、ぜひ挑戦してみてください。すぐにできるものでもないので、心と時間に余裕を持って…

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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