【和菓子「練切(ねりきり)」】日本の職人技が際立つ季節別の練切と練切に込められた素敵な菓名

 1年を通して食べられる和菓子




練切とは

「練切」とは、和菓子の材料の中間素材のことをいいます。

現在では、季節の上生菓子の和菓子のことを総称して「練切」と言います。古くは「煉切」とも記します。

和菓子の分類としては、上生菓子。生菓子の一種。練りもの。それぞれの時季や季節にそれぞれの「練切」があります。

白こし餡にみじん粉や求肥などのつなぎを加え、練り上げて作ります。山芋を加えると「薯蕷練切」といいます。いろいろな形をした木型で、練切餡を押し付けてさまざまに形成して、彫刻のような上生菓子にします。花形素材の1つ。

「練切」は、主に関東で作られています。関西では「こなし」が作られています。「練切」よりも「こなし」の方が更に手間をかけているといわれています。 

春の練切

春の練切は、椿や水仙、桜などのお花をモチーフにしたものが多くなります。

「椿」「水仙」

椿と水仙20160216日吉商店
椿と水仙 2016年2月16日 日吉商店

《右上》

◆菓銘 「椿」

◆分類 練切製

◆餡 小豆餡

《左下》

◆菓銘 「水仙」

◆分類 羊羹製

◆餡 白こし餡

「椿」

椿20220221日吉商店
椿 2022年2月21日 日吉商店

◆菓銘 「椿」

◆分類 練切製

◆餡 小豆餡

「椿」

練切椿20220221日吉商店
椿 2022年2月21日 日吉商店

◆菓銘 「椿」

◆分類 求肥製

◆餡 白こし餡

「水仙」

練切水仙20220221日吉商店
水仙 2022年2月21日 日吉商店

◆菓銘 「水仙」

◆分類 羊羹製

◆餡 白こし餡

「送り梅」

送梅20240321日吉商店
送梅 2024年3月21日 日吉商店

◆菓銘 「送り梅」

◆分類 流し菓子

◆餡 白こし餡

「桜」

桜20240321日吉商店
桜 2024年3月21日 日吉商店

◆菓銘 「桜」

◆分類 練切製

◆餡 小倉餡

夏の練切

夏は、流し菓子のような寒天を使ったデザインが多くなります。

「びわ」

練切びわ20200606日吉商店
びわ 2020年6月6日 日吉商店

◆菓銘 「びわ」

◆分類 練切製

◆餡 白こし餡

「花菖蒲」「流れ鮎」「朝顔」

練切20200616日吉商店
花菖蒲、流れ鮎、朝顔 2020年6月16日 日吉商店

《左》

◆菓銘 「花菖蒲」

◆分類 求肥

◆餡 白こし餡

《中》

◆菓銘 「流れ鮎」

◆分類 流し菓子

◆餡 白こし餡

《右》

◆菓銘 「朝顔」

◆分類 求肥 

◆餡 白こし餡

「朝顔」

朝顔20250619吉奈温泉チャキチャキ
朝顔 2025年6月19日 CHAKI CHAKI

◆菓銘 「朝顔」

◆分類 練切製

◆餡 小豆餡

「団扇」

うちわ20250619チャキチャキ
団扇 2025年6月19日 CHAKI CHAKI

◆菓銘 「団扇」

◆分類 練切製

◆餡 抹茶餡




秋の練切

秋は、菊や紅葉などをモチーフにしたものや、栗菓子が多くなります。

「秋桜」

秋桜20260923田子の月
秋桜紫 2026年9月23日 田子の月
秋桜20260923田子の月
秋桜ピンク 2026年9月23日 田子の月
秋桜黄身餡20260923田子の月
黄身餡

◆菓銘 「秋桜(こすもす)」

◆分類 雪平製(雪平は、求肥に餡と卵白を加えたもの) 花葉部分は練切。

◆餡 黄身餡

「彼岸花」

彼岸花20260923田子の月
彼岸花 2026年9月23日
彼岸花白こし餡20260923田子の月
白こし餡

◆菓銘 「彼岸花」

◆分類 薯蕷練切製

◆餡 白こし餡

「名月」

名月20260923田子の月
名月 2026年9月23日

◆菓銘 「名月」

◆分類 薯蕷練切製

◆餡 小豆こし餡

「紅葉のきんとん」「流れもみじ」「紅葉」「松茸」

11月の練切20171102日吉商店
紅葉のきんとん、流れ紅葉、紅葉、松茸 2017年11月2日 日吉商店

《一番奥》

◆菓銘 「紅葉のきんとん」

◆分類 きんとん製

◆餡 小豆餡

《奥から2番目》

◆菓銘 「流れ紅葉」

◆分類 流し菓子

◆餡 白こし餡

《手前から2番目》

◆菓銘 「紅葉」

◆分類 練切製

◆餡 小豆餡

《一番手前》

◆菓銘 「松茸」

◆分類 求肥製

◆餡 白こし餡

「黒米餅」

黒米餅20221105あん日和
黒米餅 2022年11月5日 あん日和

◆菓銘 「黒米餅」

◆分類 餅製

◆餡 小豆餡

伊豆産の黒米を使った「黒米餅」です。ここでしか食べることができないお味です。

「栗きんとん」

栗きんとん20221105あん日和
栗きんとん 2022年11月5日 あん日和

◆菓銘 「栗きんとん」

細かくなった栗が無数に入っています。

「栗」

栗の餡ころ餅20241112静鉄にて購入
2024年11月12日

◆菓銘 「栗の餡ころ餅」

◆分類 求肥製

◆餡 小豆つぶ餡

「亥の子餅」

亥の子餅20231101あん日和
亥の子餅 2023年11月1日 あん日和

◆菓銘 「亥の子餅」

◆分類 求肥製

◆餡 こし餡。

「亥の子餅」についてはこちら ↓↓↓

【季節の指標 節供「亥の子餅(いのこもち)」】亥の子の祝いに食べる「亥の子餅」 2026年11月9日
節供の1つである「亥の子餅」について、作り方や食べる月、食べる日、食べる時間、なぜ食べるのか、などをご紹介。「亥の子餅」が近くの和菓子やさんで手に入らないようでしたら、自分で作ってしまう簡単レシピもご紹介。チャレンジしてみてください。

冬の練切

冬は、山茶花、梅などをモチーフにしたものが多くなります。

「山茶花」

練切山茶花20161217日吉商店
山茶花 2016年12月17日 日吉商店

◆菓銘 「山茶花」

◆分類 練切製

◆餡 小豆餡

練切の技法

数ある練切の技法を少しづつ紹介していきます。

中ぼかし なかぼかし

色味の異なる生地の内側に挟み込むことで、表面にグラデーションを描く伝統技法をいいます。

練切のおすすめの逸品

「練切」といったら「黒文字」です。お客様用などでしたら、使い捨ての黒文字という木から作られたものが良いのでしょうが、自宅で使うものでしたら、いろんなタイプがあると楽しいかもしれません。

私は、錫でできたものや、木工作家さんの作品、漆塗りのタイプなどを持っています。

漆塗りのタイプを、写真をクリックすると詳細を見ることができ、こちらからお取り寄せをすることができます。↓↓↓

念のため、黒文字の木から作られた「黒文字」もこちらからお取り寄せができます。↓↓↓

できたての練切を食す

和菓子職人さんが目の前で練切(生菓子)を作って出してくださるサービスをされているのが、「鶴屋吉信」さん。東京日本橋店のみとなりますが、職人さんが作られるのを目の前で見て、それをいただくことができます。とても貴重な経験となり、おすすめです。予約不要。

「鶴屋吉信」

東京都中央区日本橋室町1丁目5番5号 COREDO室町3 1階

明日はどんな手仕事する?

自分の目で見る、自分でやってみるという経験はなんでも記憶に残るものです。

和菓子を作る、特に練切を自分の目で見たり、自分で作ってみたりする経験は、本当に貴重なことです。

私は、たまたま、見ることができる環境にいたり、自分で作る経験をする機会があったので、この練切を作ることがどれだけ繊細なことなのか、工夫されていることなのかなどを経験することができています。

たった1回の体験で1つのものを作ったとしても、職人さんは、季節に応じて、違う材料で違う形のものを作らなければなりません。これは、本当に凄いことだと思います。

そんなことができる日本人って、やっぱり凄いです。

自分が作っている訳ではありませんが、本当に誇りに思います。

それでは、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

明日が素敵な1日になりますように。

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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