【季節の手仕事「水かけ菜」】富士山の湧き水を掛け流して作る「水かけ菜」の漬物は希少価値の高い幻の漬物

 1月にしたい手仕事

「水かけ菜」は、静岡県御殿場市や小山町の名産で、田んぼの裏作として作られていますます。「水かけ菜の漬物」は、水かけ菜がとても甘く、地元でもとても人気があります。

そんな「水かけ菜」の人気の秘密に迫ります。




もっと知りたい「水かけ菜」について

水かけ菜カット20240215
2024年2月15日

水かけ菜の原産

静岡県御殿場市、小山町。 

水かけ菜の産地

静岡県御殿場市と小山町など、富士山周辺でしか作られていません。

水かけ菜の分類

よく「水菜(みずな)」と間違われる方がおりますが、全くの別物となります。見た目は全然違うので、すぐにわかります。名前が似ているだけです。

水かけ菜の科属  

アブラナ科アブラナ属。 

水かけ菜の歴史

明治19年(1886年)に新潟から持ち帰った「とう菜」から栽培方法を習い、広がったとされます。

水かけ菜の名前の由来 

富士山の豊富な湧き水をかけ流しながら育てることから、「水かけ菜」という名前がついたとされます。

水かけ菜の旬 

生の野菜としてもお漬物としても出てくる旬は、1月中旬から3月上旬です。

水かけ菜の特徴 

水かけ菜は、収穫して2時間で水が下がってしまうため、生ではほとんど売られず、塩漬けにしたもののみが販売されるのが特徴となります。

水かけ菜を手に入れる方法 

「生の水かけ菜」は、2時間で水が下がってしまうため、すぐにダメになってしまうので、あまり出回りません。ただし、御殿場のファーマーズマーケットや道の駅「ふじおやま」には、時期は非常に短いですが並ぶことがあります。

「水かけ菜の漬物」は、御殿場のファーマーズマーケット、道の駅「ふじおやま」、道の駅「すばしり」、お土産物屋さん、スーパーマーケットなどでも、たくさん販売されております。人気があり、すぐに販売が終了してしまうため、販売される期間は短いのでご注意ください。

水かけ菜が育つ姿

水かけ菜と湧き水

水かけ菜は、富士山の豊富な湧き水を利用して作られています。

雪が積もり水道管も凍るほど寒い御殿場小山地区としては、富士山の湧き水が13~14℃であることはとても温かく、水かけ菜の栽培には異例なくらいの最適な資源となっています。

地上に出ている水かけ菜自身も、自分が凍らないために糖度を増やすため、寒い地域で作られる野菜にもかかわらず、非常に甘くなります。これが水かけ菜が美味しい証拠です。

水かけ菜の栽培の1年

水かけ菜は、米作りの裏作として作られます。

10月上旬頃に種を蒔き、12月初旬から水を入れ、年が明けると収穫です。

収穫が終わると、また米作りの田んぼへと戻ります。

水かけ菜の収穫方法

根を残し、下から10センチくらいの茎の部分をポキッと折ります。常に湧き水が流れている状態なので、水かけ菜も水が上がっている状態なので、簡単に折れます。根元など硬いところは折れませんので、少し上のところを折ると良いでしょう。




【季節の手仕事】生の水かけ菜のレシピとメニュー

水かけ菜漬けのレシピ

《 材料 》

水かけ菜 1kg

粗塩 40g(4%)

《 作り方 》

①水かけ菜を綺麗に洗います。

②塩を振りながら塩もみします。主に葉の部分をもみます。とうの部分は強くもむとすじっぽくなってしまうので、軽くもみます。

③「漬物樽」量によっては「保存袋」に平らになるように詰めていきます。2kgくらいの重石をのせます。

➃1日置き、水があがってきたら、上下を返します(天地返し)。

⑤上下を返したあとは、重しを半分にし、常に水に浸かっている状態を保ちます。

翌日もしくは2日後には完成です。

⑥食べる時には、食べる分だけ取り出すようにして、残りはそのまま樽の中で保存します。常に水に浸かっている状態を保ちます。

大量に作り、長期間樽の中に漬け込むと酸味が強くなるため、ある程度日にちが経ってしまったら、保存袋に入れて、冷蔵庫もしくは冷凍庫で保存します。

食べる時は、さっと水で洗って切って召し上がってください。

水かけ菜20240215
2024年2月15日

水かけ菜のメニュー

水かけ菜は、生でいただくよりも、塩で漬け込んで浅漬け、古漬けのお漬物としていただくのが普通です。

ただ地元でしか手に入らない、地元ならではの、地元のお母さんたちが作る生の水かけ菜を使ったメニューがあります。

水かけ菜の炒め物、水かけ菜のお浸し、水かけ菜の卵とじ、水かけ菜のしゃぶしゃぶ、水かけ菜の混ぜご飯、水かけ菜のペペロンチーノなど甘い水かけ菜をいかしたメニューばかりです。

水かけ菜のおすすめの逸品

地元にいても、水かけ菜の漬物は、手に入り難いものです。

その「御殿場の水かけ菜」を、こちらからお取り寄せができます。↓↓↓

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20代30代で海外30か国、国内39都道府県を旅した経験から、「日本人の季節を取り入れた素朴な生き方・暮らし方」が好きになりました。日本の伝統文化のいけばなを30年以上嗜み、地元の食べ物、旬の食べ物、保存食、和菓子、しつらえ、手仕事など、季節や暦を大切に感じながら日々暮らしています。自分でも忘れてはいけないことやレシピなどをここに記録し、自分でも見て確認しながら日々アップデートしています。皆様の参考になれば幸いです。ちなみに、私は料理研究家でも料理人でもありません。お花の先生をしています。自然と共に、日々の変化を自分の手で愉しんでおります。

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